インタビュー
» 2012年03月07日 22時52分 公開

NTTドコモが目指す“NFCの未来”とはMobile IT Asia(2/2 ページ)

[園部修,ITmedia]
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ITmedia ちなみにNFCやFeliCaに対応したタグというのは今でも簡単に手に入るものなのですか?

鈴木氏 今はまだチップのコストがちょっと高いので、誰でも気軽に買えるものではありませんが、安いチップを開発中とのことです。たくさん買われるようになれば、おそらく数十円くらいになるはずです。流通の仕組みができ、欲しい人に行き渡るようになれば、たくさん買われるようになってやすくなると思います。

中村氏 NFCのタグなら、グローバルでの販売が見込まれます。規模が大きくなりますから、FeliCaのタグよりも大量生産されて安価に入手しやすくなることが予想されます。現時点でも、NFCのタグを購入することはできるのですが、ロット数がけっこう多いので、一般の方が個人で買うにはハードルが高いでしょうね。

鈴木氏 通信キャリアとしては、リーダー/ライターになる端末の部分を頑張って行きたいです。今いろいろ種をまいているところなので、期待してください。

中村氏 このほかに体組成計や血圧計と連携させるデモも行います。

海外オペレーターとも連携しつつ普及を促進

ITmedia 今後、日本ではFeliCaとNFCが併存するようになるとのことでしたが、FeliCaでできなくて、NFCでできること、というのはあるのでしょうか。

中村氏 非接触の近距離無線通信という点では、FeliCaとNFCに大きな違いはありません。ただ、FeliCaは日本ローカルなもので、NFCは世界中で使われるという違いがあります。例えば日本の人が海外に行ったときに、自分のスマートフォンなどでNFCが使える可能性は今後出てくると思います。またグローバルに製品やサービスを提供している企業にとっては、NFCの方が採用しやすいでしょう。日本のサービスプロバイダーが海外に出て行くときにも、NFCなら対応しやすいはずです。

ITmedia NFCの普及に関して、国内のキャリアとは連携をしていくとのことですが、海外のオペレーターとも協力はしていくのですか?

中村氏 日本人が旅行などでよく訪れる地域のオペレーターとは、相互にメリットが大きいので一緒に取り組んでいます。韓国のKTとは、2国間でシームレスに連携したNFCサービスの提供を目指すことで合意しました。ドコモのおサイフケータイサービスと、KTの「ポストペイドモバイル交通サービス」の経験を元に、両国のお客さまにクーポンや決済、交通などで連携したNFCサービスを検討しています。両社で共同策定した「NFCサービス共通基本仕様」の内容は、GSMAをはじめとした世界の業界団体・標準化団体にも提案しています。また中国も重視しています。

 GSMAに加入しているオペレーターとも、通信事業者としてNFCでどういうことを実現しようとしているか、あるいはNFCでどういったサービスを提供していけるか、といった意見調整や仕様合わせをしています。日本の事業者の考えは、KDDIさんやソフトバンクモバイルさんと一緒に、海外のオペレーターに対していろいろインプットできたと思います。

ITmedia 海外では、具体的にNFCを利用したサービスは始まっているのでしょうか。

中村氏 フランスのニースでは、NFC搭載のスマートフォンを乗車券として利用したり、決済に利用したりする「Cityzi」という準商用サービスが提供されています。英国では、スマートフォンではありませんが、ICカードで「Oyster Card」という乗車券(日本のSuicaやPASMOのようなもの)が提供されています。こちらは主にロンドン周辺で提供されています。

Mobile IT Asiaの展示で新しい夢を持っていただきたい

ITmedia 最後にMobile IT Asiaに足を運ぶ方にメッセージをお願いします。

鈴木氏 FeliCaやNFCのいろいろな使い方を見ていただいて、サービスプロバイダさんやコンテンツプロバイダさんが、自分の生業としているところと結びつけて新しいものを生み出していただけるのを期待しています。個人的には、ゲームにも期待です。現在位置情報を利用したゲームなどが一部で人気ですが、例えば位置情報の取得にもNFCは活用できます。GPSだと位置情報はアバウトになりますが、NFCなら確実にお店に入った状態でチェックインできます。本当にその場所に行った、ということが証明しやすくなるわけですね。精度が高い、正確なチェックインを利用して何か別のサービスと結びつけたりしたら面白そうです。

中村氏 こういうNFCのような機能は、今までドコモがやってきた通信だけの世界とも、コンテンツだけの世界とも違います。もっといろいろな方と一緒に当たらしことを考えていった方が、面白い世界が開けると思っています。ですから、新しい出会い、そして新しい切り口でNFCを使った何かが見いだせるといいですね。特に自動車や健康機器などとの連携には世界的にも注目が集まっています。自動車業界の方は国際自動車通信技術展などと合わせてぜひドコモのブースもご覧になっていただきたい。

 海外でも、クルマとNFCを組み合わせたデモはよく見ます。カーシェアリングやカーナビ連携など、想像しやすいものから、シートアレンジメント(座席の位置のカスタマイズ)などをNFCでやったり、ハンズフリー通話用のBluetoothのペアリングを容易にするためNFCを利用するようなケースもありました。ぜひ会場で、NFCでできることを知っていただき、意見交換できたり、新しいビジネスにつながったりするとうれしいですね。

鈴木氏 会場で、NFCをどういう風に使えるかを発見していただき、ビジネスに役立てていただきたい。そしてうまくいったら、ドコモとコラボしましょう。非接触ICで開ける世界を展示しますので、ぜひ夢を持っていただけたらと思います。

ICタグ・バーコードリーダー

こちらのICタグ・バーコードリーダーアプリをAndroidスマートフォンにインストールしてから会場に行けば、Mobile IT AsiaのNTTドコモブースで、実際にFeliCaタグにスマートフォンをかざすデモを体験できる。QRコードの読み取りなどもできる便利なアプリだ。

 →ICタグ・バーコードリーダーをダウンロード


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