Androidスマートフォンのセキュリティも、一時期よりはかなり守られるようになってきた。日本市場にAndroidスマートフォンが登場したばかりの頃は、セキュリティアプリも有名メーカーのものはなく、セキュリティ保護をうたう名も知れぬメーカーのアプリを使うしかなかったが、最近では通信事業者自らが無料、もしくは有料オプションの一環として大手ベンダーのセキュリティソリューションを提供するまでになっている。
例えばいち早くAndroidスマートフォン向けのセキュリティソフトの導入に踏み切ったソフトバンクモバイルでは、「スマートセキュリティ powered by McAfee」を、月額315円のスマートフォン基本パックに加入すると利用できる。NTTドコモでも、「ドコモあんしんスキャン」を月額無料で提供中。KDDIでも月額390円のauスマートパスに加入すると、「ウイルスバスター モバイル for auスマートパス」が利用できる。
とはいえ、ここで提供されるセキュリティアプリの多くは、アプリケーションマーケット「Google Play」からアプリをダウンロードする際に、マルウェアと呼ばれる不正なアプリケーションをスキャンして検出するもの。個人情報を盗用するようなアプリなどからは守ってもらえるが、これだけでは、Androidスマートフォンのセキュリティは一部しか担保できない。
Androidスマートフォンには、もう1つ守らなくてはならない重要なセキュリティがある。これはAndroidに限ったことではないが、フィッシング詐欺サイトやワンクリック詐欺サイトにアクセスしてしまったとき、ユーザーを守ってくれる機能がないのだ。アプリの利用はスマートフォンの大きな利便性の1つだが、PCと同じようにWebブラウザでさまざまなサイトにアクセスできるのも特徴であり、こちらの部分の保護が、既存のサービスでは手薄となっている。
もちろん、単体で提供されているAndroidスマートフォン向けの統合セキュリティソリューションであれば、こうしたWebサイトへのアクセスや端末そのものの盗難までをカバーしてくれるが、こうした製品はおおむね1年契約で3000円弱とそれなりの値段になっている。しかもキャリアが提供しているサービスと一部重複する部分もある。そこで注目したいのが、BBソフトサービスが販売している「Internet SagiWall for Android 1年版」だ。
Internet SagiWallは、その名の通りAndroidスマートフォンに対する「詐欺」の脅威からユーザーを守ってくれる「防壁」となるアプリだ。価格は1年間有効なライセンスが1980円で、BBソフトダイレクトのダウンロードサイトから購入するか、量販店で販売されているパッケージ版(中身はダウンロード用URLとコードが記載された紙)を購入することで入手できる。また、ソフトバンクモバイルのユーザーなら、スマートフォン基本パック、もしくはスマートセキュリティ powered by McAfeeに加入していれば月額無料で利用可能だ。
ダウンロード用のURLからInternet SagiWallを購入する場合は、Androidスマートフォンの「設定」メニューから「アプリケーション」を開き、一時的に「提供元不明のアプリ」にチェックを入れておく必要がある。チェックを入れ忘れていると、ダウンロード後にインストールが始まらないが、設定変更後に改めて通知エリアからダウンロードされた.apkファイルをタップすれば、インストールが始まる。インストール後は忘れずに提供元不明のアプリ欄のチェックを外しておこう。
インストールが終わったら、Internet SagiWallのアイコンをタップする。すると使用許諾契約書が表示されるので、内容を確認して「使用許諾契約書に同意してSagiWallを利用する」をタップすると常駐するようになる。Internet SagiWallが常駐している間は、ステータスバーに青信号のアイコンが表示される。アプリの中で監視のオンとオフは切り替えられるが、基本的には常時オンにしておくのがいいだろう。なお、残念ながらOperaやFirefoxなど、標準以外のWebブラウザには対応していない点には留意しておきたい。タブレット端末にも非対応だ。
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