ドコモ、KDDI、ソフトバンクの決算会見を振り返る――今後の高速通信サービスは?石野純也のMobile Eye(7月22日〜8月2日)(1/3 ページ)

» 2013年08月03日 11時30分 公開
[石野純也,ITmedia]

 7月27日にドコモ、30日にKDDIとソフトバンクが第1四半期決算を発表。前年同期比での結果は、NTTドコモが増収減益、KDDIが増収増益、ソフトバンクが増収増益だ。3社とも増収なのは変わらず、利益ではドコモのみが減益となった。売上高や営業利益は、第1四半期の総まとめともいえる数値だ。一方で決算会見では、今後に向けた戦略なども発表されている。今回の連載は、キャリア別にここで明らかになった重要なトピックを取り上げていきたい。

150MbpsのLTEをスタート、ツートップも好調なドコモ

 ドコモの第1四半期は営業収益が1兆1136億円、営業利益が2475億円で、12年度第1四半期の1兆723億円、2626億円から増収減益となった。同社は毎月の純増数やMNPでのポートアウトに苦しんでいるが、「ツートップの発売以降、ポートアウトや解約率にも改善の兆しがある」(代表取締役社長 加藤薫氏)という。

photophoto 決算会見で報道陣の質問に答える加藤社長(写真=左)。第1四半期の決算は、増収減益だった(写真=右)

 ツートップに指定された「Xperia A SO-04E」と「GALAXY S4 SC-04E」は、それぞれ累計110万台と55万台を突破。Xperia Aは62%がフィーチャーフォンからの機種変更、GALAXY S4は50%がスマートフォンからの機種変更という形となった。もともと、ツートップはスマートフォンへの買い替え促進と、他社へのポートアウト抑止を目的として導入された施策だ。数値を見る限りでは、一定の成果を果たしているといえる。副次的な効果として、「店頭での対応時間短縮につながった一面もある」(加藤氏)という。

photo 「Xperia A」はフィーチャーフォンからの機種変更が、「GALAXY S4」はスマートフォンからの機種変更が最も多かった

 一方で、他社からユーザーを獲得するポートインは「6月は少し少なかったのが実態」(加藤氏)だ。ここには「キャッシュバックを控えた影響があった」という。実際、店頭での状況を見てみると、夏商戦では他キャリアが当初からMNPでのキャッシュバックを手厚くしていた。加藤氏は明言しなかったものの、iPhone 5に積まれた高額なキャッシュバックがポートインをためらわせる要因の1つになっていたようだ。これに対してドコモは「6月末から変え、7月は手応えを感じている」という。実際、ドコモはXperia A以外の月々サポートを手厚くするなど、価格面での優遇策をさらに推し進めている。

photo 一方で、純増数や他社からのポートインについては、苦戦が続いていた

 ネットワークについては、7月30日から神奈川県の一部で下り最大150MbpsのLTEを試験的に開始している。150MbpsのLTEは、「Bnad 3」と呼ばれる1.7GHz帯を用いたもの。20MHz幅を利用して、この速度を実現した。正式なサービスインは10月だが、当初は「基地局はそれほど多くない」(加藤氏)。次のステップで、「都市部を中心に東名阪を充実させていく」という。今後発表される秋冬モデルは、この150Mbps対応が1つの目玉になりそうだ。

photo 10月末には、下り最大150MbpsのLTEをスタートする。現在は、神奈川県で試験サービスを行っている

 サービスでは、dビデオやdアニメといった動画サービスや音楽サービスのdヒッツが健闘した。加藤氏は「直近の数字でdビデオが455万契約、dヒッツが140万契約、dアニメが92万契約まで伸びている」と話し、これらを「dマーケットの大黒柱」とした。実際、これらコンテンツの充実ぶりには目を見張るものがある。dビデオは機種変更時の値引きとセットになっているケースも多く、必ずしも実力を正確に表した数字ではないかもしれないが、解約も容易だと考えると、ユーザーには受け入れられていると判断してもよさそうだ。dヒッツやdアニメはこうした売り方もあまりされていないが、じわじわと人気が出ていることがうかがえる。

photophoto 音楽と動画系のサービスは、dマーケットの中でも特に順調。そのほかのサービスも数字を伸ばしてきた
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