「BIGLOBE LTE・3G」「楽天でんわ」「Tegra Note 7」で活気づく“格安”トレンド石野純也のMobile Eye(11月25日〜12月6日)(3/3 ページ)

» 2013年12月06日 21時42分 公開
[石野純也,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

素早く、安価にタブレットを投入できるプラットフォーム「Tegra Note 7」

 NVIDIAグラフィックスボードなどを手がける香港のZOTACは、「ZOTAC Tegra Note 7」を開発、アスクが日本での販売を行う。店頭想定価格は2万5800円前後。7インチタブレットのボリュームゾーンである、3万円以下を実現した。

photophoto 7インチで、手書き機能にこだわった「Tegra Note 3」。ZOTACが発売元となるが、端末自体はNVIDIAのプラットフォームをほぼそのままの形で使っている

 低価格だが、機能は豊富だ。チップセットにはクアッドコアの「Tegra 4」を搭載しており、応答性の高いスタイラスを内蔵。これは、「(GALAXY Noteなどに採用される)アクティブスタイラスの性能と機能を、(静電容量式タッチパネルに用いられる通常の)パッシブスタイラスの価格で実現したもの」(NVIDIA テクニカルマーケティングエンジニア 矢戸知得氏)。ペンの当たる面積を計算して、疑似的に筆圧を再現することもできる。タッチパネルのスキャンレートを上げ、遅延も非常に少ない。

photophoto 疑似的に筆圧を検知し、書き味も滑らか。これは、Tegra 4の力によって実現したという。会見には書道家の涼風花さんがゲストとして登場。Tegra Note 7を使って書いた作品を披露した

 撮影時に常時HDRがかかる機能(アップデートで対応予定)や、筐体内にバスレフを設けてサウンドにこだわった点も、この端末の特徴となる。Tegra 4は、72基のGPUを搭載しており、グラフィックスに凝ったゲームもスムーズに動く。こうした映像をテレビなどの大面に出力するためのHDMI端子も備えている。

photo HDMI端子を備えているので、ゲームをテレビなどに出力して楽しむことも可能だ

 Tegra Note 7はZOTACの製品という位置づけだが、端末のベースはNVIDIAが開発したプラットフォームとなる。背面にメーカーのロゴこそ入っているが、そのほかの仕様はほぼリファレンスデザインそのままだ。NVIDIAのマーケティング本部長 林憲一氏は、同社がこうしたリファレンスを提供する目的を次のように語っている。

 「今年度は世の中に1億台以上のタブレットが発売されるが、バッテリーの持ちを長くしてほしい、軽くしてほしい、より高精細なディスプレイを搭載してほしい、新しいプロセッサーや新しい通信方式に対応してほしいなど、さまざまなニーズに応える課題がある。こうした設計の課題にいち早く対応して、タイムリーにマーケットに投入するのは非常に厳しいが、このようなプラットフォームがあれば対応できる」

photophoto Tegra Note 7はNVIDIAがプラットフォームとして開発、各メーカーが素早く、低コストでタブレットを投入することを支援する

 NVIDIAでは、「Tegra 3」のころ「Kai」というプラットフォームを開発しており、これはGoogleブランドの「Nexus 7」などに採用された。林氏はこの実績を挙げ、「KaiをNexus 7が採用し、低価格でありながら高性能ということでベストセラーになった」と語っている。

 NVIDIAによると、提供の形は2つあり、ZOTACのようにほぼそのままの形で登場するものと、メーカーがハードウェアやソフトウェアを大幅にカスタマイズして登場するものに分けられる。後者の事例としては、HPが開発した「Slate 7 Extreme」があり、背面のデザインなど、外観は大きく変わっている。メーカーの持つ強みを生かしつつ、安価で性能の高いタブレットを開発できるというわけだ。

 スマートフォンの分野ではNVIDIAの競合ともいえるクアルコムが「QRD(Qualcomm Reference Design)」という取り組みを行っており、同様にほぼそのままの形で市場に投入できる。同社によると、リファレンスデザインの受け取りから市場投入までを、60日で行えるという。こちらはエマージングカントリーと呼ばれる新興国向けの取り組みで、NVIDIAのTegra Note 7とは異なり、日本に投入した実績はない。

 このように、端末の世界でも、それなりの性能で低価格を実現することができるようになった。冒頭述べたように、スマートフォンやタブレットの世界にも、ジェネリック市場が広がりつつある一例と言えるのかもしれない。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月03日 更新
  1. KDDI子会社で2461億円の架空取引、なぜ7年間も見過ごされたのか? 社員2人の巧妙な手口と高橋元社長の「懸念」 (2026年04月01日)
  2. d払い、dポイントのキャンペーンまとめ【4月1日最新版】 最大24%還元や10万ポイント還元のチャンスあり (2026年04月01日)
  3. Apple、異例の「iOS 18.7.7」配信対象拡大 Web攻撃「DarkSword」対策で (2026年04月02日)
  4. 車内での通信制限を気にせず動画を楽しめる「Pioneer 車載用 Wi-Fi ルーター DCT-WR200D-E」が22%オフの1万7682円に (2026年04月01日)
  5. 選択肢が増えた「Starlink衛星とスマホの直接通信」 ドコモとauのサービスに違いはある? (2026年04月02日)
  6. IIJmioの「スマホ大特価セール」が6月8日まで延長 「AQUOS wish5」「Pixel 7a」など一部機種は対象外に (2026年04月01日)
  7. 通信衛星とドコモのスマホが直接通信! 「docomo Starlink Direct」が4月27日にスタート 84機種で利用可能 (2026年04月02日)
  8. ケーブルを持ち歩く手間を省ける大容量モバイルバッテリー「Anker Power Bank (25000mAh)」が30%オフの1万490円に (2026年03月31日)
  9. 「JAPANローミング」きょう開始 災害時にライバルキャリアにつながる いま使っているスマホで使える? (2026年04月01日)
  10. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年