NTTドコモ、国内初の「VoLTE」対応スマホ/タブレットなど2014夏モデルを発表――フィーチャーフォンの新機種も緊急時節電機能も装備

» 2014年05月14日 11時15分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 NTTドコモは5月14日、2014年夏の新モデル12機種を発表した。内訳はスマートフォン7機種とタブレット2機種、フィーチャーフォン2機種、開発を表明していたデータ通信端末の1機種。さらにフィーチャーフォンの新色1モデルとともに、5月15日から順次発売する。

 新モデルのうちスマートフォン4機種とタブレット2機種が、LTEの通信網を使ったVoIPによる新しい音声通話規格「VoLTE」に国内で初めて対応。従来(3G)よりもクリアな音質で通話ができるほか、発着信の時間が短くなるなど、携帯電話キャリアの基本サービスである音声通話の品質向上を図った。利用料金は従来から変更はなく、「カケホーダイ&パケあえる」による定額通話も可能だ。サービス開始は6月下旬を予定しており、対応機種はソフトウェア更新後にVoLTEが利用できるようになる。

 NTTドコモの代表取締役社長 加藤薫氏は14日の発表会で、VoLTEの特徴は「高音質通話」「スピーディな着信」「高速マルチアクセス」「ビデオコール」の4つだと説明。高音質通話では、従来の通話とVoLTEの通話音声をデモで流し、VoLTEの方がクリアに聞こえることをアピールした。音域が広いため、特に女性の高い声ほど鮮明に伝わるという。従来の通話よりも素早く着信ができるほか、VoLTEでの通話中のLTE通信も可能。ビデオコールは安定した映像で会話ができ、VoLTEでの通話中にビデオコールに切り替えることもできる。

 また、VoLTEはネットワーク上のメリットもある。「周波数の利用効率が3倍になるので、周波数のリソースを節約できる。その分をデータ通信に利用できる」と加藤氏は説明した。「(VoLTEで)最高のコミュニケーションを実感していただきたい」(同氏)

 ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia Z2 SO-03F」は、2月のMobile World Congress 2014で発表されたグローバルモデルのドコモ向け製品。5.2型のフルHD表示(1080×1920ピクセル)トリルミナスディスプレイ for mobileと約2070万画素の積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載し、4K動画の撮影やハイレゾ音源の再生など、ソニーの最新技術を結集させたフラッグシップスマートフォンだ。

 同じくソニーモバイルの「Xperia A2 SO-04F」は、2013年に大ヒットしたXperia Aの後継モデル。4.3型HD表示(720×1280ピクセル)液晶を搭載したコンパクトボディは片手でも扱いやすく、ラウンドフォルムのアルミフレームとマット仕上げの背面パネルを用いるなど、デザイン性も向上した。約2070万画素のメインカメラや省電力機能のSTAMINAモードなど、Xperiaシリーズらしい充実した機能を備えた。

 Xperia Z2とほぼ同時にMWC2014で発表されたサムスン電子の「GALAXY S5」が、KDDIに続きドコモからも「GALAXY S5 SC-04F」として登場。日本向けではシリーズ初の防水/防塵(じん)ボディに位相差方式によるピント合わせが速い“高速カメラ”を搭載し、LTEとWi-Fiを同時に使ってデータを高速にダウンロードする「ハイブリッドダウンロード」も利用できる。また専用のウェアラブル端末「Gear 2」「Gear fit」も後述するdocomo selectで販売する。

 「AQUOS ZETA SH-04F」は、5.4型のフルHD IGZO液晶を搭載したシャープ製のハイスペックモデル。3辺狭額縁の「EDGEST」デザインにより、前面の面積の約81%がディスプレイという “全身スクリーン”なスマートフォンだ。省エネ性に優れるIGZO液晶は新開発のバックライト「Pure LED」を備えて鮮やかさを増し、さらに大容量の3300mAhバッテリーで実使用時間3日間以上をうたう。

 富士通製の「ARROWS NX F-05F」は、同社とジャストシステムが共同開発したスマートフォン向け史上最高という最新の日本語入力システム「Super ATOK ULTIAS」を搭載した初の端末だ。より精度が高い文字変換ができるほか、専用に開発されたタッチパネルと合わせて操作ミスを防ぐなど、文字入力にこだわった。新しいWhiteMagic液晶は明るさが1000カンデラにアップしたが、従来通りの消費電力で省電力性もキープしている。

 スマートフォンではこのほか、「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」をベースにディズニーの6つの物語のデザインモチーフをふんだんに盛り込んだ「Disney Mobile on docomo SH-05F」、デザイナーの原研哉氏を起用してシンプルで使いやすいボディデザインとユーザーインタフェースに磨きをかけたシニア向けスマートフォン「らくらくスマートフォン3 F-06F」が登場した。

 タブレットは、10.1型で世界最薄・最軽量というソニーモバイル製の「Xperia Z2 Tablet」がKDDIに続きドコモでも発売される。製品名は「Xperia Z2 Tablet SO-05F」で基本的なスペックや機能はau版の「SOT21」と同じだが、ドコモ向けはVoLTEやNOTTVに対応し、WiMAX 2+をサポートしないなどの違いがある。

 7型クラスではシャープの「AQUOS PAD SH-06F」をラインアップ。SH-04Fと同様に、3辺狭額縁の「EDGEST」デザインでディスプレイ比率が81%と高いのが特徴。厚さは8.4ミリで重さも240グラムと、新書本サイズならではの使いやすさをうたっている。

 夏モデルのスマートフォンとタブレットの一部機種は、Qualcomm Quick Charge 2.0の導入により充電効率をさらに高めた「急速充電2」、災害時に充電ができない状況でも最低限の機能を残してバッテリーを長持ちさせる「非常用節電機能」に対応。また「dビデオ」のHD化や、次世代コーデックHEVC/H.265の採用で、画質はそのままにファイル容量を半分にした「dアニメストア」の高速ダウンロード、初めてAndroid端末を利用する人でも使いやすい共通UIの「シンプルメニュー」、「ニンテンドー3DS」などWi-Fi機器との接続が簡単になる「かんたんテザリング」、スポーツ・フィットネス向けの健康機器や医療機器などで使われているワイヤレス通信規格「ANT+」、PCレスで各社のプリンタと接続できる「プリンタ連携」などをサポートした。

photo 左から、「F-07F」「SH-07F」「P-01F」の新色シャンパンゴールド

 フィーチャーフォンはカメラやバッテリー性能のスペックを上げ、テザリング機能も備えた富士通製の“全部入りケータイ”「F-07F」と、アルミパネルを採用した上質デザインのボディに子供や親子での利用も想定した便利機能を備える「SH-07F」の2機種を用意。そして冬モデルで登場したパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P-01F」に新色のシャンパンゴールドが加わった。

photo 「TV BOX」

 公式のスマートフォン/タブレット向けアクセサリーブランドとして「docomo select」がスタート。ドコモヘルスケア対応のウェアラブルデバイス「ムーヴバンド2 WMB-2C」や急速充電2に対応した新しいACアダプタ、バッテリー容量が増したモバイルバッテリー、おくだけ充電をサポートしたワイヤレスヘッドセット、そしてiPhoneでワンセグ/フルセグに加えてNOTTVも視聴できるワイヤレス接続のテレビチューナー「TV BOX」などをラインアップした。

 ネットワークについて加藤氏は「全国5万5000人のスマートフォン利用者を対象とした満足度調査では、エリア、通話品質、通信品質いずれもナンバー1になった。47都道府県でのデータ通信ダウンロード速度が1位になった調査もある」と手応えを話す。

 LTE基地局は、2013年度末の5万5300局から2014年度末には9万5300局に拡大する予定だ。これは「ドコモの3G基地局に匹敵する数」(加藤氏)だという。100Mbps以上の基地局は、2014年度末に4万局までに増やし、東名阪では150Mbpsのエリア拡大にも取り組んでいく構えだ。LTEの次世代規格である「LTE-Advanced」について、加藤氏は下り最大225Mbpsのサービスを2014年度中に提供することも話した。10Gbpsの高速通信が可能になる「5G」についても、「すでに開発に着手している」とした。

 今回の夏モデルでは「ツートップ」「おすすめ」といった特定の機種を推す施策は行わないようだ。加藤氏は「おすすめは全部。それぞれ特徴があるので、一番自分に合うものを選んでいただけるラインアップにしたつもり」と話した。

 「Windows Phone」と「Tizen」については、「今申し上げることはございません」(加藤氏)と述べるに留まった。

NTTドコモ 2014年夏モデルの主な特徴
機種名 特徴 詳細 写真 動画
Xperia Z2 SO-03F 5型のフルHDディスプレイと4K動画の撮影可能な20.7Mピクセルカメラを搭載。ハイレゾ音源の再生にも対応するなど、ソニーらしい充実したAV機能を備えた。独自の省電力機能「STAMINAモード」も進化した。5月21日発売。 詳細 詳細(外観編) 詳細
Xperia A2 SO-04F 片手でも使いやすい4.3型のHDディスプレイを搭載したコンパクトサイズのXperia。アルミフレームとマット仕上げの背面パネルでデザイン性を向上させた。豊富な撮影機能を備えた20.7Mカメラなど基本機能も充実。6月中旬発売予定。 詳細 詳細 詳細
GALAXY S5 SC-04F 日本向けではシリーズ初の防水/防塵(じん)ボディに5.1型の有機ELを備えたグローバルモデルのドコモ版。ピント合わせが速いカメラと、LTEとWi-Fiの同時利用でネット接続が快適になるハイブリッドダウンロードを搭載する。5月15日発売。 詳細
AQUOS ZETA SH-04F 5.4型のフルHD IGZO液晶を搭載したボディは、3辺狭額縁設計の「EDGEST」デザインでディスプレイ比率が81%と広い“全身スクリーン”なのが特徴。大容量の3300mAhバッテリーと進化した省電力性能で、連続3日間以上の実使用をうたう。5月23日発売予定。 詳細 詳細 詳細
ARROWS NX F-05F 消費電力はそのままに、明るさを1000カンデラまでアップさせた5型フルHDのWhiteMagic液晶を搭載。日本語入力にこだわった新開発の「Super ATOK ULTIAS」を内蔵した。ボディは手になじむラウンドフォルムでグリップ感を増したU-Flameデザインを採用している。5月下旬発売予定。 詳細 詳細 詳細
Disney Mobile on docomo SH-05F SH-01Fをベースに、6つのディズニー作品をモチーフにしたプリセットコンテンツを内蔵したコラボレートモデル。ミッキーが鏡の世界に迷い込んでしまったデザインの「マジックミラースタンド」が付属する。5月下旬発売予定。 詳細 詳細
らくらくスマートフォン3 F-06F デザイナーの原研哉氏を起用したシニア向けスマートフォン。4.5型のHD有機ELはボタンを押した感触があり、しっかりとした操作感の「らくらくタッチパネル」を搭載した。電話番号などを9つまで登録できるワンタッチダイヤルなど、使いやすさもアップしている。8月発売予定。 詳細
Xperia Z2 Tablet SO-05F 10.1型クラス、防水・防塵仕様で世界最薄・最軽量のAndroidタブレット。液晶はワイドUXGAと高解像度で、大型のステレオスピーカーやノイズキャンセル機能を内蔵するなどAV機能も充実。音声通話も可能で、子機にもなるBluetoothリモコンもオプションで用意した。VoLTEもサポートする。6月下旬発売予定。 詳細 詳細(グローバルモデル)
AQUOS PAD SH-06F 7型のワイドUXGA表示IGZO液晶を搭載した新書本サイズのAndroidタブレット。厚さ8.4ミリ、重さ240グラムと軽量コンパクトなボディは、ディスプレイ比率が81%の3辺狭額縁の「EDGEST」デザインを採用した。音声通話もサポートし、VoLTEにも対応する。6月中旬発売予定。 詳細 詳細
F-07F 3.3型のフルワイドVGAディスプレイを搭載した全部入りのハイスペックな富士通製フィーチャーフォン。1310万画素カメラや1000mAhの大容量バッテリーなど基本機能をアップさせ、Wi-Fiテザリングなど便利機能も追加した。5月23日発売予定。 詳細
SH-07F 幅49ミリのスリムボディに、3.3型のフルワイドVGAディスプレイを搭載したシャープ製フィーチャーフォン。背面に質感の高いアルミパネルを用い、子供や親子の利用も想定した安心機能を備えた。見やすい「くっきりメニュー」や押しやすい「アークリッジキー」を採用。6月中旬発売予定。 詳細
TV BOX iPhoneやAndroidスマートフォン/タブレットでワンセグやフルセグ、NOTTVを視聴できるワイヤレス接続のテレビチューナー。本体にAndroid OSを備え、テレビやディスプレイにHDMI接続して大画面でアプリを使うことも可能。Wi-Fiテザリング機能も備え、モバイルバッテリーとしても利用可能。6月下旬発売予定。 詳細

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