COMPUTEX TAIPEI 2015で気になったスマホ、ウェアラブルまとめ筆者の独断と偏見です

» 2015年06月10日 15時30分 公開
[甲斐寿憲ITmedia]

 6月7日に無事閉幕した「COMPUTEX TAIPEI 2015」では、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)やPOS(Point of Sales:販売時点情報管理)システム関連の展示が幅を利かせていた。とりわけ、2017年に「Windows XP Embedded」(組み込み機器用のWindows XP)のサポート終了を控えていることもあり、POSシステムの展示はかなり多かったように思う。

 その“余波”を受けてか、ITmedia Mobileの読者の皆さんが興味津々なスマートフォンやウェアラブルデバイスの発表や展示は、例年よりも少なかった。いつも出展しないHTCはともかく、2015年はサムスン電子が出展を見送ったうえ、AcerやMicrosoftは出展したものの、既存機種と一部の開発中機種の出品にとどめたことも、この“少なさ”を助長したように思える。

 そんな状況でも、筆者の心に響くスマホやウェアラブルデバイスは確かにあった。本稿では、その中でも日本向けに発売、または発売を予定しているものをいくつか紹介しよう。

ASUS「ZenFone Selfie」:ASUS初の“自撮り”スマホ

 ASUSの新製品発表会「Zensation」で発表された「ZenFone Selfie」。自撮りを意味する「Selfie(セルフィー)」を冠しているだけあり、インカメラがインカメラ並みに強化されていることが特徴だ。

 本体正面上部の中心に据えられたインカメラは、メインカメラと同じ約1300万画素のCMOSセンサーを採用し、F.2.2の24ミリ広角レンズを採用している。レンズの画角は88度で、パノラマ撮影機能と組み合わせると、最大で140度の広角撮影が可能だ。これだけでも驚きだが、2色のLEDを組み合わせて色合いを改善した「Dual LED Real Tone」をインカメラ側にも搭載し、自撮りでもフラッシュ撮影が可能だ。HDR(ハイダイナミックレンジ合成)撮影や、美顔エフェクトも可能とあって、まさしく、「セルフィーのためのスマートフォン」と言っても過言ではない。

 画面には5.5型フルHD(1080×1920ピクセル)のIPS液晶を搭載し、撮った写真をきれいな画面で楽しめる。CPUはQualcommの「Snapdragon 615」(1.7GHzクアッドコア+1.0GHzクアッドコア)を採用し、LTE通信はCategory 4(下り最大150Mbps)に対応しているので、処理速度、通信速度の両面でも申し分ないスペックとなっている。

photophoto ZenFone Selfieは、女性を意識したパステル系のカラーも用意されている
photo 強化されたインカメラはセンターにある

ASUS 「ZenWatch 2」:クラウンでの操作も可能に

 Android Wearを搭載したASUSの「ZenWatch」の新モデル「ZenWatch 2」も展示された。正式な発表は9月にドイツのベルリンで開催される「IFA 2015」で行われる予定だ。

 「ZenWatch 2」では、49ミリと45ミリの2つのサイズを用意する。カラーはシルバー、ガンメタル、ローズゴールドの3色で、18種類のストラップを組み合わせることでバリエーションを増やしている。ディスプレイのガラス面には、ZenWatchに引き続き「Gorilla Glass 3」を採用し、傷が付きにくくなっている。防水・防じんの仕様は、IP55(防じん・防噴流)からIP67(耐じん・防浸)に強化されている。

 ディスプレイサイズは、現在のところ未公開となっている。また、本体にはクラウン(竜頭)が付いていて、操作も可能のようだが、何ができるのかは明らかにされなかった。正式発表が待ち遠しい。

photophoto 新たにクラウン(竜頭)が付いた「ZenWatch 2」

BangBangame「WOLF2」: 2つのOSが選べるスマホ

 台湾のスマホ・タブレットメーカー、BungBungame(バンバンゲーム)は、スマートフォン「WOLF」の新モデル「WOLF2」をCOMPUTEXで発表した。WOLFは、台湾で1000台限定で発売され、3秒で予約分を完売したという“伝説”を持つスマホで、新モデルとなるWOLF2は、Android 5.1をプリインストールしたモデルと、Windows 10 Mobileをプリインストールしたモデルを“選べる”ことが特色だ。

 両モデルでは、使っているCPUが異なる。Android版では、先ほど取り上げたZenFone Selfieと同じくSnapdragon 615を採用しているのに対し、Windows 10 Mobile版では、Qualcomm製の「Snapdragon 410」(1.4GHzクアッドコア)を採用している。

 それ以外の仕様は、両モデルともに基本的に共通で、約5.0型HD(720×1280ピクセル)のSuper AMOLEDディスプレイを搭載し、メインメモリは2Gバイト、内蔵ストレージは16Gバイトとなっている。ボディはAndroid版がホワイト、Windows版がブラックの各1色となる。

 WOLF 2は、一部台湾メディアが「日本でも発売」と報じているが、同社のスタッフに話を聞いたところ、「(発売は)未定」とのことだった。否定も肯定もしないという感じだったので、日本での発売を検討してないわけではなさそうだ。今後の動きには注目したい。

photophoto 左のホワイトがAndroidモデルで、右のブラックがWindows 10 Mobileモデル。電源はまだ入っていなかった

マウスコンピューター「MADOSMA」:Microsoftブース唯一の和製Windows Phone

 Microsoftのブースに展示されていたWindowsスマートフォンの中に、マウスコンピューター製の「MADOSMA Q501」があった。事実上、国内初となるWindows Phone 8.1を採用したスマホで、6月18日に発売予定となっている。

 面白かったのは、MADOSMAに対する報道陣の反応だ。Windows Phoneがまだ珍しい日本からやってきた記者は、物珍しさもあって、手にとって熱心に試していた。それに対し、Windows Phoneが珍しくない海外の報道陣は、それほどの反応は示さなかった。これから、Windows Phoneが4年ぶりに発売される日本だが、MADOSMAを含め、“珍しくない”ほど普及するのか、楽しみにしたい。

photophoto MADOSMA Q501。写真は法人向けに出荷されるブラックモデル

Acer「Liquid Leap」: 3種のリストバンド型ウェアラブルデバイス

 Acerのブースでは、リストバンド型ウェアラブルデバイス「Liquid Leap」シリーズの製品が3種類展示されていた。

 「Liquid Leap Active」では、アクティビティトラッカーと睡眠パターンを記録できる。ペアリングしたスマホの着信通知を受け取ったり、SMSやソーシャルメディアのメッセージを表示できるほか、メディアプレーヤー機能も搭載している。

 「Liquid Leap Fit」は、心拍数センサーを搭載し、高いストレスを受けると通知する機能も備える。

 「Liquid Leap Curve」は、名前のとおり曲面ディスプレイを搭載していることが特徴で、シリーズ中一番多くの文字情報が表示できる。IPX7等級の防水性能を有している。

 なお、いずれのモデルも約5日間使用可能なバッテリーを搭載し、Android、iOS、Windows Phoneに対応している。価格や発売時期は今のところ未定となっている。最近、ウェアラブルデバイスが盛り上がっている日本でも、発売を期待したい。

photophotophoto 左から「Liquid Leap Active」「Liquid Leap Fit」「Liquid Leap Fit」

 「多く」とは言えないが、筆者の興味をひくスマートフォン、ウェアラブル機器が今回のCOMPUTEXでも発表または展示された。だが、2015年は例年になく、モバイル系の展示に元気が無かったように感じられたのもまた事実。アジアのスマホの生産拠点や中心市場が、台湾、香港や韓国といった東アジア地域から途上国へとシフトしていることが影響しているのかもしれない。

 果たして、来年のCOMPUTE TAIPEI 2016でもこのような傾向が続くのか、それとも新しいイノベーションが生まれ、トレンドが移り変わるのか。今後も注目していきたいと思う。

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