ビッグローブのMVNOサービスは「BIGLOBEモバイル」に “SIM替え”を訴求

» 2017年09月28日 23時13分 公開
[田中聡,ITmedia]

 ビッグローブがMVNOサービスを「BIGLOBEモバイル」に統一する。これまで、同社のMVNOサービスは「BIGLOBE LTE・3G」「BIGLOBE SIM」「BIGLOBEスマホ」など複数の名称が混在していたが、全てBIGLOBEモバイルになる。

BIGLOBEモバイル

 コーポレートロゴも一新し、ブルーのシンプルなフォントで「BIGLOBE」とし、O文字のキャラクター「びっぷる」の目は、未来を見つめている様子を表現した。生活に寄り添った新しい価値の提供を目指す。

BIGLOBEモバイルBIGLOBEモバイル 旧ロゴ(左)と新ロゴ(右)

 BIGLOBEモバイルでは、どのようなサービスを目指していくのだろうか。28日に開催した発表会で、有泉健社長が詳細を語った。ビッグローブが訴求するのが「SIM替え」だ。同社が実施したアンケート調査でスマートフォンの買い替えについて尋ねたところ、「機種変更をすると、設定の移行などが面倒」と答えた人が45.2%、「今使っている機種をできるだけ長く使いたい」と答えた人が35.8%だった一方で、「積極的に新機種に買い替える」と答えたのは6.5%だった。

BIGLOBEモバイル ビッグローブの有泉健社長
BIGLOBEモバイル 1つの機種をできるだけ長く使いたいというユーザーが多い

 有泉氏は「これからはお客さまの端末は変えずに、SIMだけを替える市場が大きく成長すると予測している。SIM替えの市場に注力していく」と方針を語る。

 アンケートでは、格安SIMについて知ってはいるが、いくら安くなるかは半数前後のユーザーが知らないという結果も出ており、MVNO事業は「成長の伸びしろがある」と有泉氏。

 SIMロック解除のガイドラインが改正され、2015年5月以降に発売された端末は基本的に全てSIMロックを解除できるようになったことも、MVNOにとっては追い風だ。「(大手キャリアの)契約期間の更新が定期的に来ることを考えると、SIM替えの市場は今後拡大する」(有泉氏)

 有泉氏は「SIM替えならBIGLOBE」と訴える。その理由として「1.家族で節約できること」「2.動画と音楽を気兼ねなく楽しめること」「3.簡単に、かつ安心してSIM替えができること」の3つを挙げる。

 1については、BIGLOBEでは2枚目以降のSIMカードは、音声なら月額900円で追加して、主回線のデータ容量を子回線がシェアできる。

BIGLOBEモバイル 月額6100円で12GBのデータ通信容量を家族4人でシェアできる

 2については、以前から展開している動画や音楽サービスのデータ通信量をカウントしない「エンタメフリー・オプション」が強みになる。

BIGLOBEモバイル 通信容量を気にせず動画を見たいという人が多い
BIGLOBEモバイル 月額480円で動画・音楽サービスの通信量をカウントしない「エンタメフリー・オプション」
BIGLOBEモバイル エンタメフリー・オプションの契約数は右肩上がりで伸びている

 3については、サポートを強化する。自宅に訪問してスマートフォンの初期設定を行うサービスと、全国スマホ教室を10月に開始する。

BIGLOBEモバイル 格安SIMを利用しない理由として、「サポートに不安がある」が上位に来ている
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイル サポートも強化していく

 ビッグローブならではの取り組みとして注目したいのが、エンタメフリー・オプションだ。ビッグローブはこれをさらに普及すべく、エンタメフリー・オプションと3GBのデータ容量付きの音声SIMをセットにした「エンタメSIM」を9月28日から提供する。料金は月額2080円だが、24カ月間は月額1980円に割り引く。

BIGLOBEモバイル キャンペーンで2年間月額1980円の「エンタメSIM」

 ビッグローブはデータ通信の品質を高めるためのトラフィック制御技術を導入しており、これがエンタメフリー・オプション対象動画サービス(YouTubeなど)を高画質で見られることにもつながるという。

 具体的には、再生が速い、きれいで途切れない、データの消費に無駄がない――というメリットが生まれると有泉氏は説明する。「通信状況が悪くなると、タイムリーにデータを補充する(ので途切れない)。また、通常はある程度大量のデータを読み込んで再生を始めるが、ビッグローブの場合は必要最低限の読み込みを行った上で再生するので、無駄がない」(同氏)

BIGLOBEモバイル 無駄なくデータを読み込めるトラフィック制御技術
BIGLOBEモバイル トラフィック制御技術あり(左)となし(右)で画質を比較。左の方が途切れなく再生できる様子も見られた

 BIGLOBEモバイルの認知拡大を図るため、染谷将太さん、池松壮亮さん、山本美月さんを起用したテレビCMを9月29日に開始する。3人それぞれがスマホにSIMを入れて「シムシム」と言いながら通話をする「SIM替え編」を3パターン用意。また、迫り来る通信制限から逃げる「逃亡」編も10月9日から放映予定。SIM替えとエンタメフリー・オプションを軸に訴求していく。

BIGLOBEモバイル CMでSIMを入れ替えている様子を大きく打ち出す
BIGLOBEモバイル 左から染谷将太さん、池松壮亮さん、山本美月さん

 ここ最近は、端末とセットで月額1980円〜というセットプランを提供するMVNOが増えているが、ビッグローブはSIM+サービスで訴求する構え。セット端末も継続して販売していくだが、端末が主軸にはならない模様。過去には「iPhone SE」の整備済製品を取り扱った実績もあり、最近は「iPhone 6s」を扱うMVNOも増えているが、「Appleさんとのことは、何も決まっていない」(有泉氏)と話すにとどめた。

 ビッグローブは2017年1月からKDDIの子会社になった。UQコミュニケーションズやジュピターテレコム(J:COM)といったKDDIのグループ会社(MVNO)はau回線のサービスを扱っているが、ビッグローブはどうか。現在はドコモ回線でサービスを提供しているが、有泉氏によると、「ユーザーに複数の選択肢を持たせることはアリだと思っていて、au(回線)を使うことについても準備中」とのこと。

 有泉氏は「料金だけで戦うというよりも、新しい価値を認めていていただき、ビッグローブを選んでいただけるようにしたい」と話す。現状、その柱となっているのがエンタメフリー・オプションだが、音楽や動画サービスを使わないユーザーに対してどう訴求するのか、という課題はある。家族での容量シェアや訪問サポートは他社も展開している。UQが展開している「UQスポット」のような販路拡大は今のところ考えていないそうだが、ユーザーのタッチポイントを増やす施策も必要になりそうだ。

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