ModBookに付属するソフトウェアはGPSNavXだけではない。ソフトウェアキーボードで文字入力を可能にする「Quickclicks」や、ペンによる手書き文字を認識させる「Quickscript」もプリインストールされる(これらのソフトはすべてModBook Kitの一部となっており、自前のMacBookホワイトを改造した場合でもインストールしてもらえる)。
手書き文字認識技術の「Quickscript」は、Vision Objectの技術に基づいているが、なんと日本語の手書き文字認識にも対応しているのだ。実際に試してみたところ、写真のようにかなりくずした字でも驚くほどの精度で認識してくれる。
実はこの認識技術には、文脈を見て自動的に候補を補正してくれる機能があり、最初のうちは間違っていても、そこでペンを止めずに続きの文を書いていくと、それにあわせて文字候補がリアルタイムで変化していくのだ。
本体の大きさは液晶ディスプレイを閉じたMacBookホワイトとほぼ同じで、サイズは295(幅)×325(奥行き)×227ミリ、重量は2.4キロ。底面パーツもMacBookホワイトそのままなので、側面に用意されたポート類の構成や、スロットイン式のSuperDrive、底面のバッテリー仕様はMacBookホワイトそのままだ。もちろん、搭載するCPUやメモリ/HDD容量などは、すべて改造を加える前のMacBookの仕様による。なお、NVIDIAベースのアーキテクチャに移行した最新のMacBookホワイトであれば、画面の向きを90度回転させて表示することができる。
さて、ModBookは誰のための製品なのだろうか。
米国での状況をみると、イラストレーターなどが、ワイヤレスで持ち運べるペンタブレット型Macとして愛用しているようだ。ワコムは外付けで使う液晶ペンタブレットをリリースしているが、この場合は常にケーブル接続する必要があり、自由に持ち運ぶことができない。その点、ModBookなら自由に持ち運びができる、というわけだ。また、ModBookを電子カルテなどのソリューションに活用する医療機関もある。もちろん、単にめずらしいMacが欲しいからという理由で購入する人も少なくないだろう。
日本にModBookの市場があるかどうかは気になるところだが、日本語の手書き文字認識にも対応したことで、今後はキーボードになじめない人々からも支持を得られるのではないかとアクシオトロンは期待している。
とりあえず発売されてみないことには売れるかどうか分からない製品だが、まずは日本国内でModBookを扱ってくれるパートナーを見つける必要がある。もしこの話に興味を持たれたサービス事業社の方は、前述したアクシオトロンのアドレスにぜひ連絡を取ってみてほしい(編集部追記:もし契約が決まりそうな場合はPC USER編集部にもご一報ください。ご相談、承ります)。
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