スマートフォンやケータイを使う上で気になるポイントの1つが、キーやタッチパネルの反応速度だ。いくら高性能でも動作速度の遅い“もっさりした”モデルだと意味がない。また、こうした動作速度はカタログからは分からないので、実際に端末を手に取って確認する必要がある。そこで、今回取り上げているスマートフォン8機種のホーム画面周りとブラウザの動画を掲載したので、動作速度を確認するための参考にしてほしい。
なお、「HTC Desire X06HT/X06HTII」はAndroid 2.2にバージョンアップさせたもので試した(検証にはX06HTIIを使用した)。「IS02」は10月22日のアップデートでタッチパネルの操作性が改善されているが、制作期間の都合上、アップデート前の機種で検証していることをご了承いただきたい。
スマートフォンを起動した後にまず表示されるホーム画面は、すべての機能の入り口なので、使いやすいユーザーインタフェース(UI)はもちろん、サクサク操作できるかは非常に重要だ。
「iPhone 4」はホーム画面にすべてのアプリが均等に表示されるシンプルな仕様になっており、左右にフリックすると画面が切り替わる。Android端末とWindows phoneはホーム画面にウィジェットやショートカットを設置でき、アプリ一覧が並ぶメニューは個別に用意されている。iPhoneと比べるとやや分かりにくいが、よく使う機能だけを配置したり、アプリを起動せずウィジェットからTwitterにツイートしたりと、カスタマイズの幅が広いのがメリットだ。
ホーム画面の最大ページ数は「Xperia」が3ページ、「LYNX SH-10B」が5ページ、「IS01」が10ページ、「dynapocket T-01B」とIS02が5ページ、iPhone 4が11ページ、X06HT/X06HTIIが7ページ。Xperiaの3ページはやや心もとない。せめて5ページは欲しいところだ。
「BlackBerry Bold 9700」のホーム画面は1画面のみで、アプリや設定はメニュー一覧から呼び出す仕組み。UIはどちらかと言うとフィーチャーフォン(一般のケータイ)に近い。
では動作速度はどうか。ここではホーム画面で複数のページに切り替え、設定から壁紙を選ぶところまでを操作してみた。Android端末の中では、X06HT/X06HTIIが特にスムーズだと感じた。マルチタッチを利用し、ピンチイン操作をすると7ページのサムネイルが現れる動きも軽快で、ショートカットとしても重宝する。
Xperiaはストレスを感じるほどではないが、X06HT/X06HTIIよりはやや反応が遅いと感じた。アプリ一覧を呼び出すのに、ホーム画面下部を上に向かってフリックする操作も少々分かりにくい。画面下部の三角形のアイコンをタップしてもアプリ一覧が現れるが、タップする場所によっては反応しないこともあった。アプリ一覧の呼び出しには大きなアイコンを採用してほしいと思う。もう1つ、フリックでスクロールした際に、指で触れた項目を誤って選択してしまうことがたまにあった。
QWERTYキーボード付き折りたたみ端末のSH-10BとIS01は、IS01の方がきびきび動作すると感じた。SH-10Bはホーム画面やメインメニュー(アプリ一覧)の切り替わりがやや遅い。IS01はカード型のメインメニューが快適で、左右端の三角形を押すと、サッとページが切り替わる。
Windows PhoneのT-01BとIS02は、マルチタッチ非対応の静電容量式ということもあり、操作感はXperiaに近い。独自の「NX!UI」を利用した3D表示はなかなか面白く、動きもスムーズだった。
iPhone 4については説明不要かもしれないが、やはり動作は軽快だ。ディスプレイに触れてから反応するまでの追従性は一歩抜けているといえる。ホーム画面の構造もシンプルで分かりやすい。ただ、アプリの終了(ホームボタンを押してからホーム画面に戻るまでの動作)はやや遅い感もある。
BlackBerry Bold 9700はタッチパネルに対応しておらず、トラックパッドを用いてスクロールや決定操作を行う。慣れの問題かもしれないが、狙ったところにカーソルを合わせるのがやや難しいと感じた。ただ、カーソル移動はスムーズだし、指の負担が少ないのはメリットといえる。キーレスポンスも良好だ。
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