第2部 iPhoneとは違う「スゴ味」があるッ!――ジョジョスマホがLG製の理由NTTドコモに聞く「L-06D JOJO」(1/2 ページ)

» 2012年08月21日 09時23分 公開
[田中聡,ITmedia]

 NTTドコモ プロモーション部 第2制作担当の岡野令氏、プロダクト部 第二商品企画担当の許潤玉(ほうゆの)氏、クレジット事業部 DCMX技術担当の鹿島(かじま)大悟氏に話を聞いた、ジョジョスマホこと「L-06D JOJO」開発の舞台裏。第2部では、端末にOptimus Vuを採用、メーカーにLGエレクトロニクスを起用した理由を取り上げる。

photophoto 「L-06D JOJO」。荒木飛呂彦先生描き下ろしの壁紙プリセットされる(写真=左)。裏側には徐倫のイラストと荒木先生のサインが描かれている。岸辺露伴のサイン入り、オリジナルのタッチペンが付属する(写真=右)
photo 左から鹿島大悟氏、岡野令氏、許潤玉氏

iPhoneを持っている人が欲しいと思える端末を

―― ジョジョスマホは、なぜOptimus Vuがベースになったのでしょうか。

許氏 一番大きいのはコミックとの親和性です。(5インチという大画面、4:3の比率で拡大しなくても)きれいに読めるので、そこを重視しました。壁紙もそうですが、絵を多用して見せることが多いので、ファンの方にも喜んでいただけるような、大きくてきれいな画面のモデルを選びました。4インチクラスでもいいのですが、変わったサイズの方が特徴を出せるというのもあります。

photophoto アスペクト比4:3の5インチ液晶を備えており、片手では持ちにくいが(写真=左)、コミックは拡大しなくてもそのまま読める(写真=右)。両手持ちと割り切って使った方がいいだろう

岡野氏 2台持ちにもなりうるのが大きいですね。もともと僕らのコラボ戦略は、他社(他キャリア)からお客さんをいただかないといけない。僕もプライベートはiPhoneを使っているんですが、「iPhoneを持っている人が欲しいなぁと思えるもの」が、コラボ企画の大きなテーマです。iPhoneを持っている人が買い替えよう、「iPhoneやめるぞ!ジョジョーッ!!」みたいな(笑)(※元ネタは、第1部のディオが石仮面を装着して「俺は人間をやめるぞ!ジョジョーッ!!」と言ったシーン)。あとは、「2台持ちでドコモを持ってみようと思えるか」も大きいです。そのときに重要なのが、2台持ちにも耐えられる面白さ。iPhoneと迷いに迷って……というのでは弱い。2台持ち、または買い替えてでも欲しいと思える面白さや特殊なものが必要になります。

 あとはスペックが高いこと。ジョジョスマホは(Xi、NOTTV、おサイフ、ワンセグ、赤外線通信、防水に対応しており)夏モデルではほぼ最高スペックです。コラボ端末だから機能が低いとか、どこか我慢してもらうとかは、絶対にしたくありません。これもコラボ端末を展開する上でのポリシーです。

―― Optimus Vuは今年の2月に発表されたものですが、それ以前はベースモデルはなかったんですか?

岡野氏 なかったです。LGさんとの話し合いの中で、交渉していきました。一般的な(4インチクラスの)サイズのスマートフォンでやろうという話もあり、いろいろな機種と迷いました。当初は外観の着せ替えをしたいという構想がありました。スタンドごとにパネルを用意するとか、第3部をテーマにするならタロットカード(※第3部のスタンドは、タロットカードの名前が由来となったものが多かった)でデザインを変えるとか……。その場合はリアカバーを外せる端末である必要があります(L-06D JOJO、Optimus Vuのリアカバーは外せない)。ただ、デザインから入るコラボ端末ではないので、そこは諦めました。着せ替えはコンテンツでも最大限やり尽くせるだろうと考えました。

―― 1年前に外観はまだ決まっていなかったと。

岡野氏 具体的には決まってなかったですね。

LGだからこのタイミングで発売できた

photo 岡野氏

―― 開発メーカーのLGエレクトロニクスは、どのようなスタンスで関わっていたのでしょうか?

岡野氏 LGさんも普段は韓国から来ているチームと一緒にやることが多いんですが、今回は日本のチームと組んでいます。デザイナーや商品企画も日本の方(日本人)が中心。じゃないとジョジョが分からないですから。彼らが中心になって、本国のチームとやり取りしていただきながら、進めていきました。本国をはじめ、LGさんはスピードが速い。僕らもかなりいろいろな要求を出しましたけど、すごく柔軟に対応していただいて、すごくクオリティの良いものを作っていただきました。LGさんと組んで本当によかったと思います。

鹿島氏 相当コンテンツを増やしていただきましたからね。

―― LGじゃなかったら、ここまでのスピードで完成させるのは難しかった。

岡野氏 できないでしょうね。時間があれば日本メーカーも良いものを作れると思いますけど、スピード勝負になったら敵わないでしょう。12月くらいになっていたかもしれません。

―― 2012年8月に出したかったと。

岡野氏 2012年に(荒木飛呂彦)原画展が開催されるといった情報は知っていたので、遅くとも東京の原画展のある10月に出したかったですね。

―― ジョジョといえば、個人的にはソニーモバイルが「ジョジョ打ち」や「オンライン辞書」とかで、なじみがあるのかなぁと。あとは「弓と矢」に関連して富士通の「ARROWS」で展開するのも面白い気がしました。

鹿島氏 書かれてましたね(参考記事)。

岡野氏 こんなことを言ったらメーカーさんから怒られてしまいますけど、コラボ端末のメーカーは、正直言ってどこでもいいんですよ。「メーカーブランドとしてここがいい」というのは一切ないです。最初は皆さんいろいろ言うんですよ、このメーカーがいいと。でも、本当にジョジョのスマホが出たら、ファンにとってはメーカーは関係ないですよね。最終的に作り込みが良いかどうかが重要なので。

 コラボ企画でいろいろなメーカーさんと組ませていただきましたけど、コラボ端末のメーカーが偏っているのには理由があるんです。極端な話、良いものを作れるメーカーがそこだけだったんです。「これができるところ。こういう条件でやります」という形で募集をかけているんですが、そこにマッチするメーカーは結果的に偏っています。

 コラボ端末は、LG、富士通、シャープさんとしかほとんどやっていません。(ANTEPRIMA、Popteen、nicolaなど)女性向けは富士通さんがめちゃくちゃ強い。富士通の(コラボ端末の)商品企画の方はほとんど女性で、マーケティングがうまくできています。今回のようにスピード勝負ならLGさんですね(ジョジョスマホ以外では「PRADA phone by LG L-02D」もLGが開発している)。ヱヴァスマホや(ボディにヒノキを使った)「TOUCH WOOD SH-08C」など、マニアックで難しいことをやるときは、シャープさんの右に出る者はいません(このほか「Q-pot.Phone SH-04D」もシャープ製)。

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