SIMフリーの「iPhone SE」に大手キャリアのSIMを挿したらどうなる……?予想外の結果も(3/3 ページ)

» 2016年04月06日 11時30分 公開
[井上翔ITmedia]
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検証を終えて(筆者の感想)

 スマホやタブレット側は「SIMロックフリー」への備えを着々と進めている。2015年5月以降に発売した端末は原則として一定期間経過すればSIMロックを解除できるようになり、最初からSIMロックフリーな端末も購入しやすくなった。しかし、端末側が“フリー”になったとしても、SIM側もそうでなければ意味が薄れてしまう。

 今回の検証で利用した大手キャリアの純正回線のSIMカードのうち、ドコモとauのものは契約上はAndroid端末と結び付いたもので、Y!mobileのものは「Surface 3」と結び付いたものだったが、iPhone SEでも問題なく使うことができた。「SIMはSIM、端末は端末」の原則を一部の例外を除いて実践できているといってもよいだろう。ただし、Y!mobile以外の2社は、SIMカード単体で契約できることを積極的には周知していない。「SIMフリー端末のSIM、買えます!」的なアプローチでのユーザー獲得に、もう少し積極的になってもよいようにも思える。

 一方、ソフトバンクの純正回線のSIMカードは、端末の種類ごとに別のものを発行しているため、異なる種類の端末では実質的に使えない。iPhoneはiPhone、AndroidはAndroidで機種変更を重ねれば大した問題はない……と思いきや、Android端末用のnano SIMカードだけで4種類あり、さらにこれとは別にiPhone以外のSIMロックフリー端末用のマルチSIMカード(通常・micro・nanoサイズを切り抜く大きさで変えられるSIMカード)もあり、相互に融通することはできない。「端末がSIMを縛る」のではなく、「SIMが端末を縛る」状態にあるのだ。せめて、別の種別の端末でもデータ通信ができるようにはしてもらいたいと思う。

 SIMと端末をより自由に組み合わせられるように、各キャリアの努力に期待したい。

ソフトバンクのAndroidスマホ用USIMカード一覧 ソフトバンクのAndroidスマホ用のUSIMカードの一覧。nano SIMだけで4種類もある(ソフトバンクのFAQサイトより)

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