iPhoneにFeliCaが搭載される日はやってくるのか――業界関係者が「今度のiPhoneに搭載されるかも」と耳打ち石川温のスマホ業界新聞

» 2016年07月15日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 7月8日、アップルはiOS 10のパブリックベータ版を公開した。早速試そうとiPhone 6sでのインストールを試みているのだが、何度やっても途中でエラーが出て失敗してしまい、まだ試せていない状態だ。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2016年7月9日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 そういえば、先日、業界関係者から「今度のiPhone、日本でApple Payだけでなく、FeliCaも使えるようになるかも」と言われた。

 にわかに信じがたい話だが、一昨年には別の業界関係者から「2年後にはiPhoneにFeliCaが載るだろう」と言われたことを思い出した。この予言に見事当てはまるように、全く別の人間が「今度のiPhoneに載るかも」と言い始めた。ひょっとすると現実味を帯びた話なのかもしれない。

 ここ最近、次のiPhoneに関する情報が海外から出始めており、「デザインはこれまでとあまり変更はない」「やや薄くなりヘッドフォン端子が廃止されそう」といった予測が見受けられる。デザイン的に大きく進化するのは、来年、ディスプレイに有機ELを載せるタイミングであり、今年は大きなデザイン変更は行われないという見立てだ(ヘッドフォン端子がなくなるだけでも、かなり見た目は変わるような気もするが)。

 さすがに同じデザインで3年も売り続けるというのは無理もあるし、売り上げも落ちるのではないかと心配になってくるが、最近のアップルは2年半前のデザインであったiPhone 5sと全く同じ見た目の製品をiPhone SEとして新発売してしまう会社になっているだけに、あながち同じデザインを踏襲するという可能性もありそうだ。

 確かに、MacBookなどは何年も同じデザインを貫いていることを考えると、iPhoneも同じデザインテイストで来ることもあり得そうだ。

 同じ見た目でありながら、ユーザーに買い替えを促進するには当然、中身を大きく変える必要がある。日本市場で「大きく変わった。アップルすごい」と思わせるには、やはりFeliCaの採用しかないだろう。

 全世界向けのiPhoneにFeliCaを載せるのは難しいかもしれないが、すでに中国向けでやっているように、販売地域を限定する形でなら、FeliCaを搭載するのは不可能ではないはずだ。日本市場でiPhoneのシェアがこれ以上増えれば、モバイルSuicaに投資してきたJR東日本や、iDや楽天Edy、nancoやwaonといった各決済サービス提供会社も困るはずだ。FeliCaに投資してきた会社とすれば、何が何でもアップルにはFeliCaに対応してもらいたいわけで、いまアップルがFeliCaを載せるとなれば、JR東日本だって頭を下げて全面協力してきてもおかしくない。

 ここ最近は中国市場ばかりを向いているアップルだが、日本で使われている1.5GHz帯であるBand 21の対応も含めて、アップルの日本市場への対応強化に期待したいところだ。

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