現在、無償提供されているセキュリティアプリの中には、本来は有料だが今だけ限定で無償提供されているものもある。例えば「ウイルスバスター モバイル for Android β」は2011年9月30日まで、「カスペルスキーモバイルセキュリティ 9」は2011年12月31日まで、無料で利用することが可能。そこでこの2つの期間限定の無料アプリについても機能を比較してみたい。
なおウイルスバスター モバイル for Android βはAndroidマーケットから直接入手できるが、カスペルスキーモバイルセキュリティ 9の日本語版は、同社のサイトでユーザー登録後、メールで送信される専用URLとアクティベーションコードを使って、ダウンロード&認証を行うしくみになっている。
ウイルス定義ファイルを一度更新した状態で両者のメモリー容量を比較。ウイルススキャンとスパム&フィッシング対策に重点を置くウイルスバスター モバイル for Android βと、盗難対策も含めた総合的なセキュリティ環境を提供するカスペルスキーモバイルセキュリティ 9では少々役割が違うものの、ユーザーメモリに占める割合は倍ほど違うという結果になった。メモリの空き容量の少ない人は要チェックなポイントと言える。
両者ともヘルプ機能を搭載。さらに「カスペルスキーモバイルセキュリティ 9」では、個々の機能ごとに「ヒント」を表示することができる。どこでどんな設定ができるのか、操作に慣れるまでは心強いサポートと言えるだろう。なお、「カスペルスキーモバイルセキュリティ 9」は初回起動時に設定した暗証番号を、起動のたびに入力する必要がある。

ウイルスバスター モバイル for Android βを起動するとまず、現在の設定を一覧で確認できる(写真=左)。「OK」をタップするとメニュー画面となり、ここから個々の設定にアクセスできる(写真=右)
カスペルスキーモバイルセキュリティ 9では起動時に、初回時に設定した暗証番号の入力が求められる。メニューの「V」をタップすると、個々の機能が開くというわかりやすいUIを採用(写真=左)。「その他」で「ヒント」を表示する設定にしておくと、設定画面に進む前に何ができるかを確認できる(写真=右)どちらのアプリもウイルス定義ファイルを自動更新で取得。リアルタイム監視にも対応する。カスペルスキーモバイルセキュリティ 9はスケジュールの曜日、時間まで細かく指定した定期スキャンにも対応。手動スキャンではフォルダを指定したスキャンもできるので、なるべく負荷をかけたくないときや、時間のないときに便利だ。
カスペルスキーモバイルセキュリティ 9ではアーカイブファイルを展開してスキャンすることができるが、この設定にチェックが入っているとスキャンにかかる時間がかなり長くなる。

ウイルスバスター モバイル for Android βでは、「リアルタイム検索の有効化」をチェックすることで、インストールされるアプリに対するリアルタイム監視が可能。ウイルス定義ファイルを自動アップデートする感覚を細かく指定できる
詳細でスケジュールやスキャンする範囲を設定することが可能。リアルタイム保護の対象は、すべてのファイルと実行ファイルのいずれかに設定可能。手動または自動スキャンでは加えてアーカイブファイルを展開してスキャンするかどうかも設定できる| ウイルスバスター モバイル for Android β | カスペルスキーモバイルセキュリティ 9 | |
|---|---|---|
| リアルタイム監視 | ○ | ○ |
| スキャン対象 | アプリ(インストール時)※手動検索ではすべてのファイルが対象 | すべてのファイル(実行ファイルのみの指定も可能) |
| スケジュールスキャン | 手動のみ | 毎週、毎日(曜日、時間指定可能) |
| ウイルス定義の更新 | 1日、2日、4日、15日、30日から選択して自動更新可能 | 毎週、毎日を選択して自動 |
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