日本のケータイは鮮やかな着信ランプを備えている機種が多いが、スマートフォンでは小さい枠の中に控えめに点滅する機種がほとんどで、iPhoneのようにランプ自体がない場合もある。今回検証した18機種の中では、「GALAXY S II SC-02C」以外の17機種は着信・通知ランプを備えており、ディスプレイの上にランプが光るモデルが多い。「Optimus bright L-07C」と「シンプルスマートフォン 008Z」はディスプレイ下部にあるセンサーキー部分、「Xperia ray SO-03C」は三日月型ホームキーの上が点滅するが、独立した(キーに隣接しない)場所が点滅する方が目立って気づきやすいと思う。
折りたたみ型の「AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH」は、サブディスプレイの右側に大きくランプが点滅するので、この中では特に分かりやすい。また、「INFOBAR A01」を含むシャープ製端末は着信時の点滅色とパターンを複数選択でき、着信パターンの設定数は007SHが最も多い。シャープ端末は、アドレス帳に登録したデータごとに音声・メールの着信ランプ色とパターンを変更できるので、きめ細やかな設定が可能だ。
GALAXY S IIは唯一ランプを備えていないが、「NoLED」アプリを使うと、スリープ状態のディスプレイに通知アイコンが表示され、擬似通知ランプとして活用できる。アイコンの大きさは調節できるので、大きなサイズにすると、他機種のランプよりも目立つ。なお、spモードメールの新着メールは初期状態では通知されないが、「通知対象アプリ」で「spモードメール」にチェックを入れると通知される。NoLEDは以下からダウンロードできる。
点滅位置 | カラー(着信) | パターン(着信) | |
---|---|---|---|
F-12C | ディスプレイ左上 | 1色 | 1種類 |
Optimus bright L-07C | センサーキー | 1色 | 1種類 |
MEDIAS WP N-06C | ディスプレイ右上 | 1色 | 1種類 |
P-07C/Sweety 003P | ディスプレイ右上 | 1色 | 1種類 |
GALAXY S II SC-02C | − | − | − |
AQUOS PHONE SH-12C | ディスプレイ左上 | 7色 | 7種類 |
AQUOS PHONE f SH-13C | ディスプレイ左上 | 7色 | 7種類 |
Xperia acro SO-02C/IS11S | ディスプレイ右上 | 1色 | 1種類 |
Xperia ray SO-03C | ホームキー上 | 1色 | 1種類 |
INFOBAR A01 | ディスプレイ右上 | 7色 | 7種類 |
G'zOne IS11CA | ディスプレイ左上 | 1色 | 1種類 |
AQUOS PHONE IS11SH | ディスプレイ左上 | 7色 | 7種類 |
AQUOS PHONE IS12SH | ディスプレイ右上 | 7色 | 7種類 |
AQUOS PHONE 006SH | ディスプレイ左上 | 7色 | 7種類 |
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH | サブディスプレイ右 | 7色 | 12種類 |
シンプルスマートフォン 008Z | MENUキー | 1色 | 1種類 |
電源のオン/オフはもちろん、ディスプレイを消灯する際に使うこともある電源キー。片手で操作することを考えると、上端部よりは側面にある方が使いやすいだろう。電源キーが上端部にある機種を片手で操作する場合、人差し指を伸ばして押す必要があるので、やや操作しにくい。007SHはフィーチャーフォン(従来のケータイ)と同じく、テンキーの上に電源キーがあるので押しやすい。007SHの場合、電源キーから通話やアプリの終了ができるのも特長だ。
スマートフォンのタッチパネル操作をサポートする重要な役割を果たすのが、ディスプレイ下に備えたキーだ。MENU/ホーム/戻るキーの3つを備えた機種がほとんどで(検索キー付きの機種もある)、サブメニューの呼び出し/ホーム画面に戻る/前の画面に戻るといった操作が可能だ。キーの面積が大きいタイル状のINFOBAR A01、面積は小さいがホームキーが突起しているSH-12C、3つのキーが余裕を持って配置されているXperia rayのキーが特に押しやすいと感じた。キーの操作感については第1回でも触れているので参考にしてほしい。
これらのキーは、ぐっと押し込む物理キーか、タッチパネルのように軽く触れるだけで操作できるセンサーキーの2種類に分けられる。センサーキーの方が指への負担は少ないが、スリープ状態から復帰させるのに使えないのがデメリット。物理キーを備えた機種の多くはホームキーを押すとスリープ状態から復帰できるが、INFOBAR A01は電源キーからじゃないと復帰できない。INFOBAR A01は他機種に比べて大きいタイルキーを採用しているので、カバンの中などで誤操作をしないよう配慮して、あえてこのような仕様にしたものと思われる。とはいえ、ホームキーから復帰できる設定も用意してほしかった。
物理キーとセンサーキーの折衷案を採用したのがGALAXY S IIとXperia rayだ。これら2機種ではホームキーのみ物理キー、もう2つのキーはセンサーキーなので、スリープ時にホームキーを押して復帰させられる。ちなみに、GALAXY S IIではMENU/戻るキー(センサーキー)は設定により非表示に変更できる。消費電力が気になるときは非表示にするといいだろうが、非表示だとキーのアイコンがほぼ見えなくなる。そもそもキーバックライトを使わなくてもキーを表示できるデザインにすればいいと思うのだが……。
キー配列は多くの機種がMENU/ホーム/戻るの順だが、Xperiaシリーズのみ戻る/ホーム/MENUで、MENUと戻るの配列が逆になっている。このキー配列は「Xperia arc」から変更され、現行のXperiaシリーズでは共通化されているが、他機種から乗り換える際に戸惑う人も多いだろう。また、これはarcでも感じたことだが、Xperia acroはキーとディスプレイの距離が近いので、戻るキーを押すつもりが、ディスプレイ左下のアイコンの触れてしまうといったことがあり、少々使いにくさを感じる。例えばGmailの受信メール本文から一覧に戻る際に、戻るキーを押すつもりが「アーカイブ」を押してしまい、気づいたらメールがアーカイブに移動していた、ということがよくある。arc/acroでは画面サイズをぎりぎりまで大きくしたため、このような配置になってしまったと思うが、キーとディスプレイの間隔はできるだけ空けてほしいと思う。
カメラの起動や撮影に使うカメラキーは、シャープの2眼カメラを備えたAQUOS PHONE3兄弟(SH-12C、IS12SH、006SH)と007SH、Xperia acro(SO-02C、IS11S)の6機種が備えている。画面をタップして撮影をする操作法だと比較的ブレやすいので、物理キーも撮影時に使える方がいいだろう。
電源キー | ディスプレイ下のキー | キー配列(左から) | カメラキー | |
---|---|---|---|---|
F-12C | 左側面の上部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | − |
Optimus bright L-07C | 上端部 | センサーキー | MENU/ホーム/戻る/検索 | − |
MEDIAS WP N-06C | 上端部 | センサーキー | MENU/ホーム/戻る | − |
P-07C/Sweety 003P | 上端部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | − |
GALAXY S II SC-02C | 右側面の上部 | 物理キー+センサーキー | MENU/ホーム/戻る | − |
AQUOS PHONE SH-12C | 左側面の上部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | 右側面 |
AQUOS PHONE f SH-13C | 右側面の下部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | − |
Xperia acro SO-02C/IS11S | 上端部 | 物理キー | 戻る/ホーム/MENU | 右側面 |
Xperia ray SO-03C | 上端部 | 物理キー+センサーキー | 戻る/ホーム/MENU | − |
INFOBAR A01 | 左側面の上部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | − |
G'zOne IS11CA | 左側面の上部 | センサーキー | MENU/ホーム/戻る | − |
AQUOS PHONE IS11SH | 右側面の下部 | センサーキー | MENU/ホーム/戻る/検索 | − |
AQUOS PHONE IS12SH | 右側面の下部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | 右側面 |
AQUOS PHONE 006SH | 左側面の上部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | 右側面 |
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH | テンキーの上 | センサーキー | MENU/ホーム/戻る | 右側面 |
シンプルスマートフォン 008Z | 上端部 | 物理キー | MENU/ホーム/戻る | − |
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