写真で解説する「ARROWS X F-10D」(2/3 ページ)

» 2012年05月28日 11時10分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

「指紋センサー」と「プライバシーモード」が復活

 フィーチャーフォン時代には富士通端末のアイデンティだった指紋センサーが「ARROWS」ブランドのスマートフォンに初めて搭載された。ドコモのAndroidスマートフォンに初めて指紋センサーを搭載したのは昨秋に発売された「REGZA Phone T-01D」だが、F-10Dと比べて機能は限定的だった。F-10Dではフィーチャーフォンと同様、特定の情報を保護していることが使用者以外に分からないことに加え、指紋センサーの操作性も工夫されている。背面上部に配置された指紋センサーは片手で持ちながら中指や人差し指でスキャンさせやすいだけでなく、センサー自体が押し込める“スイッチ”となっており、指紋センサーを稼働させるトリガーになる。例えばスクリーンロック解除に指紋センサーを使っている場合、スタンバイ中からでも指紋センサーを押してそのまま指をスキャンさせるだけで、スクリーンロックが解除される。理にかなった仕様だ。

 特定の情報を見えなくし、指定した相手からの音声・メール着信を何らかの形で分かりにくくする「プライバシーモード」も新たに搭載した。これも富士通のフィーチャーフォンではおなじみの機能で、アドレス帳や電話・メール着信、履歴に加えて指定したアプリやフォルダの画像などを非表示にもできる。またプライバシーモードの解除方法を画面上に表示しないことで、さらにセキュリティ性を高められる。

photophotophotophoto 指先のケガなどに備えるため、指紋は異なる指を2つ以上登録する必要がある。指紋認証はパターンや暗証番号の代わりに利用できる。Android 4.xの機能として顔認証も備えているが、手軽さと確実性ともに指紋認証の方が優れているだろう(写真=左端、左中)。「プライバシーモード」も追加された(写真=右中)。プライバシーモードの解除方法を画面に表示させないようにもできる(写真=右端)
photophotophotophoto アドレス帳の扱いは特に細かく設定できる。指定した登録先を非表示にするのはもちろん、着信時の動作も指定できる。音声着信に関しては完全に通知を無効にでき、バッテリーアイコンの変化で着信があったことを通知するといったことも可能だ

 なお、プライバシーモードを利用するには専用の「NX!電話帳」「NX!メール」の利用が前提となり、spモードメールアプリも現在は未対応だ。「NX!メール」もspモードメールには非対応なので肝心のキャリアメールはプライバシーモードでは保護できないことになる。対応は検討中とのことだが、spモードメールへの対応はぜひお願いしたい部分だろう。指紋センサーがカメラユニットの直下というのは「レンズ部分に触れやすいのでは?」と少し気になったが、説明員によると「アンテナや他のセンサー類との干渉まで考慮すると、この位置がベターだった」とのことだ。

おなじみのNX!comfort UIを継承

 スマートフォンの顔、操作の入り口となるホーム画面には「NX!comfort UI」を採用。ドコモ標準の「docomo Palette UI」とAndroid標準ホームも利用できる。NX!comfort UIはAndroid 4.xの標準ホームと同様、ホーム画面でフォルダも利用でき、画面下部のドックもカスタマイズが可能だ。アプリトレイの並び替えも豊富な設定が用意されている。

photophotophotophoto 「NX!comfort UI」のホームは下部中央にランチャーボタンを備え、左右に自由にアイコンを配置できるタイプ。アプリトレイは4種類からソートでき、カテゴリー別ではページ単位で分類される。かなり自由度が高い
photophotophotophoto こちらはドコモAndroid端末の標準ホームともいえる「docomo Palette UI」(写真=左端)。「NX!comfort UI」と比較すると若干動作が緩慢に感じた。本機は温度・湿度センサーも備えており、このようにウィジェットで表示することも可能だ(写真=左中)。ロック画面からダイレクトにカメラを呼び出せる(写真=右中)。通知画面からは通信機能を中心に機能のオン/オフがショートカット操作できる(写真=右端)

 クアッドコアCPUということで気になるバッテリーの持ちについては、きめ細やかな設定が可能な「NX!エコ」で調節できる。時間帯別・電池残量別といった形で省電力モードを切替え、行動パターンに合わせた効率の良い省電力利用が可能だ。

photophotophotophoto 「NX!エコ」では2つの時間帯指定、指定バッテリー残量をトリガーに省電力動作へ移行でき、トリガーも個別にオン/オフが可能。もちろん即時に省電力モードへの移行指示もできる(写真=左端)。3つのプリセット(写真=左中)に加えてオリジナルの省電力設定もあり、CPU処理速度の制限、LED通知のオン/オフ、ジャイロセンサーなどを利用して本機が手に持たれてると識別している間がディスプレイを表示し続ける「持ってる間ON」なども設定できる(写真=右中、右端)

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