具体的な仕様や特徴も見ていこう。HTC Jはグローバルモデルの「HTC One S」をベースにしていたが、HTC J butterflyにはベースモデルは存在せず、日本主導でゼロから開発してきたという。HTC Jでは“公式には”サポートしていなかった防水(IPX5)も正式に対応。ただしIPX7はサポートしないので、水没させることはできない。また防塵には対応しない。ワンセグについては、HTC Jではイヤフォンをアンテナ代わりに使う必要があったが、HTC J butterflyは軽量化を果たしながらワンセグアンテナを内蔵させた。HTC Jにはキャップのあったイヤフォンジャックは、HTC J butterflyではキャップ無しとなっているのもうれしい。Beats Electronicsのオーディオ技術はHTC J butterflyにも採用されているが、Beatsのイヤフォン「Beats by Dr.Dre urBeats In-Ear Headphones」は今回は同梱されない。
ディスプレイの下部にはHTC Jと同じくセンサー型の戻る/ホーム/タスクキーを搭載。Android 4.0以降のモデルでは、画面下部のナビゲーションバーに仮想キーを用いたものが多いが、その分表示領域が狭くなってしまうので、HTC J butterflyではそうしたデメリットがないのもうれしい。表面にロゴなどのないプレーンな外観もHTC Jから変わらない。背面にhtc、Google、beatsaudioロゴがあるのもHTC Jと同様だが、auロゴはHTC Jの側面から背面に移動している。
通信サービスはLTEサービス「4G LTE」に対応し、WiMAXには対応しない。3GはHTC JではサポートしていないWIN HIGH SPEED(下り最大9.2Mbps/上り最大5.5Mbps)に対応したことも進化点だ。auの4G LTEスマートフォン共通の仕様だが、設定からLTEをオフにして3G(CDMA)のみで通信することも可能だ。FeliCaに加え、新たにNFCも搭載した。プロセッサーは、クアッドコアCPUを持つQualcommのSnapdragon S4 Pro「APQ8064」を採用。通信モデムチップは「MDM9615」だ。ROMは16Gバイト、RAMは現行モデルでは数少ない2Gバイトを内蔵。バッテリーは2020mAhに増量されたが、ユーザーが取り外して交換することはできない。ディスプレイの高解像度化に伴い、バッテリーの持ちが懸念されるが、「試験端末を1日使って急激にバッテリーが減るとは感じていない。Android 4.1とQualcommの最新チップにより、さらなる省電力化が図られている」(説明員)とのことだった。
HTC J | HTC J butterfly | |
---|---|---|
OS | Android 4.0 | Android 4.1 |
CPU | Qualcomm Snapdragon MSM8660A(1.5GHzデュアルコア) | Qualcomm Snapdragon S4 APQ8064(1.5GHzクアッドコア)+MDM9615 |
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約66×132×10(最厚部11.2)ミリ | 約70.5×143×9.1ミリ(暫定値) |
重さ | 約142グラム | 約140グラム(暫定値) |
バッテリー容量 | 1810mAh(交換可能) | 2020mAh(交換不可) |
アウトカメラ | 有効約800万画素CMOS | 有効約800万画素CMOS |
インカメラ | 有効約130万画素CMOS | 有効約210万画素CMOS |
メモリ | ROM:16Gバイト、RAM:1Gバイト | ROM:16Gバイト、RAM:2Gバイト |
外部メモリ | microSDHC(最大32Gバイト) | microSDHC(最大32Gバイト) |
ディスプレイ | 約4.3インチQHD(540×960ピクセル)有機EL 1677万色 | 約5.0インチフルHD(1080×1920ピクセル)TFT液晶 |
WiMAX | 下り40Mbps/上り15Mbps | − |
LTE | − | 下り75Mbps/上り25Mbps |
3G | 下り3.1Mbps/上り1.8Mbps | 下り9.2Mbps/上り5.5Mbps |
赤外線通信 | ○ | ○ |
おサイフケータイ | ○ | ○ |
NFC | − | ○ |
ワンセグ | ○(外部アンテナ) | ○(内蔵アンテナ) |
防水 | − | ○(IPX5) |
防塵 | − | − |
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