Xperia Aの「クイック起動」では、「カメラキーの長押し」でカメラの起動+撮影ができる。「クイック起動」自体はこれまでのXperiaシリーズにも同じ設定が用意されていたが、Xperia Aでは画面消灯時(スリープモード)にカメラキーを長押しするだけで、カメラが起動する。
設定で「起動&静止画(動画)撮影」にすれば、そのまま自動的に撮影まで行う。いちいち画面を点灯して、カメラアイコンをタップしたり、撮影ボタンを押したり、といった操作がなく、シンプルにカメラを使える。
では実際にカメラキーの長押しから撮影を終えるまで、どれだけ時間がかかるのか。クイック起動の設定を「起動&静止画撮影」にして、カメラキーを押した瞬間から撮影が終わるまで、ストップウォッチでタイムを計測してみた。
被写体によってピントの合う時間が違うものの、目の前にぬいぐるみを置いて撮影すると、カメラキーを押してから撮影終了まで2秒24というタイムが出た。何度か撮影してみたが、遅くとも3秒台で撮影を終える。
試しに他機種(GALAXY S4、HTC J One)でも消灯状態→ロック画面→カメラ起動→撮影という流れのタイムを計測してみると、4〜5秒台。昔の折りたたみ型ケータイ(SH-02B)では、ケータイを開いてから撮影終了まで9秒ほどかかった。
Xperia Aではカメラキーを押しているだけでよく、「長押し」の時間を含めても、素早く、手軽に撮影ができることが分かる。なお、クイック起動の撮影モードで「起動のみ」にする、動画の撮影に切り替える、クイック起動をオフにすることも可能だ。
Xperia Aのカメラには、Xperia Zと同じく「モードレスUI」を採用し、静止画と動画のシャッターボタンが同時に表示。撮影モードで切り替えをする必要がない。また「プレミアムおまかせオート」を用意し、露出の異なる画像を撮影し合成して美しい写真に仕上げる撮影モードもある。撮影シーンも36パターンの中から自動認識するなど、手軽にキレイな撮影を撮ることに注力している。
連写モードも強力で、高速・中速・低速と選べる。特に高速時は1秒間に最大15枚の撮影が可能。しかも枚数制限がないので、保存容量とバッテリー次第だが、無限に連写をし続けられる。
この連写がどれだけ長続きするのか。実際に試してみることにした。16GバイトのmicroSDHCを保存先に指定し、連写の設定は「高速」に。ずっと撮影ボタンを押し続けた。
1秒15枚の撮影なら1分間に最大900枚撮れる計算だが、実際に撮ってみると764枚と若干少なめ。とはいえ1秒に12枚以上撮影していたことになる。999枚以上の撮影になるとプレビューに表示される撮影枚数が「999+」という表示になる。
さらに撮影を続け5分過ぎても連写が続いていたので、6分50秒で一度打ち切った。保存容量をチェックすると1Gバイト程度しか使っていない。高速連写では1280×720ピクセルと解像度が低いので画像サイズも小さく、長く連写をしても保存容量はそれほど圧迫しない。
バッテリーは6分50秒の間に約10%も減った。連写では保存容量よりもスタミナに注意したほうがよさそうだ。


撮影モードの画面。自動的に最適なシーン設定になる「プレミアムおまかせオート」や、細かく設定する人向きの「ノーマル」もある(写真=左)。連写を終えてアルバムを開くと、この通り。撮り過ぎると選ぶのが大変なのでほどほどに(写真=中)。連写終了後のSDカードの空き容量をチェック。高速連写は1280×720ピクセルで撮影するため1Gバイトほど使っただけで済んだ。ただし中速では3920×2204ピクセル、低速では1920×1080ピクセルと解像度が高くなるので注意(写真=右)最後にXperia AとXperia Zで撮影した写真を比較してみる。どちらも「プレミアムおまかせオート」で2つの同じ被写体を撮影したが、大きな差は見られない。高性能で人気だったXperia Zと同じく、Xperia Aも美しい写真を手軽に撮れそうだ。

カラフルなルアー(釣りで使うニセモノの餌)を撮影してみた。Xperia Aのほうが若干明るく見える。ファイル情報を確認してみると、Xperia AはISO80、Xperia ZはISO64。シーンの自動認識で違いがあったのかもしれない
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