0 SIMとイオンモバイルが参戦――「格安SIM」18サービスの実効速度を比較(ドコモ回線3月編)通信速度定点観測(1/2 ページ)

» 2016年04月11日 20時17分 公開
[小林誠ITmedia]

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年3月編として、先月のドコモ系MVNOの通信速度をリポートしたい。au系MVNOについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

「通信速度定点観測」バックナンバー
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通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の19サービスだ。

  • IIJmio
  • OCN モバイル ONE
  • BIGLOBE LTE・3G
  • b-mobile(おかわりSIM)
  • So-net モバイル LTE
  • 楽天モバイル
  • NifMo
  • ぷららモバイルLTE(7GBプラン)
  • ワイヤレスゲート
  • FREETEL SIM
  • DMM mobile
  • U-mobile(LTE使い放題)
  • Wonderlink(LTE Iシリーズ)
  • Wonderlink(LTE Fシリーズ)
  • mineo(Dプラン)
  • DTI SIM
  • 0 SIM
  • イオンモバイル
  • ドコモ(mopera U)

 本家ドコモのサービスである「mopera U」を除くと、MVNOのサービスは計18。前回(2月)までは16サービスだったが、3月からは、ソネットの500MB未満まで無料のサービス「0 SIM」と、イオンが自らMVNOとなって提供している「イオンモバイル」のSIMを追加した。

 なお、いずれのSIMも下り最大150Mbpsまたは225MbpsのLTEサービスに対応したものを使っている。

 調査条件は以下の通り。

  • 計測端末:ZenFone 2×2台
  • 計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
  • 計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時20分〜)、夕方(18時〜)の3時間帯
  • 計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)、東京都港区のアイティメディア社内(午後のみ)
  • 計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。

 人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。またau回線の記事でも触れるが、測定の前半はauのMVNOも同時に計測しているため3台同時の測定となり、前半のサービスは測定を始めるまでの準備に時間がかかっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

平日午前は「mineo(Dプラン)」が唯一の20Mbps超え

 今回の測定は3月28日(月)にJR横浜駅西口前、3月29日(火)に東京都港区のアイティメディア社内で行った。まずは横浜駅での午前中の測定結果をお伝えする。

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 当日の天候は小雨。春とはいえやや寒い。駅周辺に待ち人は少なく皆足早に通過していく。しかもこの時期、学生は春休みということもあって人も少なめだ。その点ではネットワークが空いていそうだが、一方で新生活に合わせて新しく携帯電話を契約する人も多い。当然MVNOのユーザーも増える時期だろうし、年末と並んで特殊な時期といえそうだ。

 そのためか、測定エラーが多発。比較的速度が出やすい午前中ですら通信速度が落ちた印象だ。まず下り平均で最大20Mbpsを超えたのは1サービスのみ。それが「mineo(Dプラン)」で下り21.53Mbps。本サービスがトップを取るのは珍しい。

 続くのが、毎月安定した速度を出す「So-net モバイル LTE」の下り19.75Mbps。同じソネットで初登場となる0 SIMも17Mbps台で好調だ。「BIGLOBE LTE・3G」も下り18.6Mbps。他に下り平均10Mbps以上を出したのは10サービス。今回初登場のイオンモバイルも下り平均14.22Mbpsで順調な滑り出しなうえ、上りの平均速度は12.28Mbpsとトップだ。新規追加組は好スタートを切った。

 一方のワースト勢は、「ぷららモバイルLTE」が下り平均1.36Mbpsだったが、上りは7Mbps以上を記録した。「U-mobile(LTE使い放題)」も下り平均1.6Mbpsでワースト2位。常に3Mbps前後の「ワイヤレスゲート」も今回は不調なのか下り平均2.03Mbpsだった。

 前回まさかのワースト1位だった「FREETEL SIM」は下り平均12.59Mbpsに回復。ただしFREETEL SIMと「楽天モバイル」は測定エラーが起き、時間を置いて再測定している。「RBB TODAY SPEEDTEST」の測定エラーは通信速度があまりにも遅い場合やネットワークが極めて混雑している場合に、サーバとの接続ができない、データの読み込み中に通信が中断される、といった形で起こりやすい。この2サービスは通信速度を掲載したものの、割り引いた評価をしたい。

JR横浜駅西口での測定結果(午前)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 8:50 12.7 4.98
OCNモバイルONE 8:50 6.52 5.08
BIGLOBE LTE・3G 8:54 18.6 8.37
b-mobile(おかわりSIM) 8:54 10.86 10
So-net モバイルLTE 9:05 19.75 9.1
楽天モバイル 9:37 11.39 6.09
NifMo 9:08 14.55 8.79
ぷららモバイルLTE 9:08 1.36 7.76
ワイヤレスゲート 9:16 2.03 2.28
FREETEL SIM 9:27 12.59 5.91
DMM mobile 9:19 11.69 5.05
U-mobile(LTE使い放題) 9:19 1.6 6.38
Wonderlink(LTE I) 9:22 13.22 9.98
Wonderlink(LTE F) 9:25 11.05 7.44
mineo(Dプラン) 9:25 21.53 5.69
DTI SIM 9:27 8.79 6.77
0 SIM 9:41 17.52 7.24
イオンモバイル 9:37 14.22 12.28
ドコモ(mopera U) 9:22 15.5 7.67

平日午後はFREETELとイオンモバイルが好調

 昼を過ぎると天候が回復。曇りではあるものの、周辺の人は増え、待ち合わせの人も多い。やはり時期的なものか、買い物客以外にも春休みや新社会人らしいスーツ姿の若者、さらには引っ越し絡みか電話で道を確認している人がずいぶん見られる。もともとランチタイムは通信速度が落ちやすいが、食事や休憩とは関係なくとも携帯電話をかなり使っているのではないだろうか。

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 そのためか午前中よりもさらに測定エラーが増え、測定の中断が増えた。結果、最後のイオンモバイルが測定終えたときには13時を回ってしまった。このあたりいつも以上に時間差による有利不利があったかもしれない。

 下り平均0Mbps台のサービスは19サービス中8サービスと、前回、前々回より減っているものの、「楽天モバイル」は何度再測定してもエラーになり「測定不能」と判断した。特段障害等の情報もなかったので、そのままマイナス評価と判断している。

 トップは混雑に強いことが何度も証明されているドコモ本家のmopera U。残念ながら下り平均20Mbps超えとはならなかったが、19.61Mbps。さらに続くのがFREETEL SIMで19.14Mbps。今回は測定エラーもなく順調だ。3位はイオンモバイルで下り16.51Mbpsと混雑時に好成績を残した。混雑時に遅くなりやすいMVNOだが、本家に劣らないサービスが増えてくるのはうれしいところ。

 続くサービスは10Mbpsを切ってしまい、パナソニック系の「Wonderlink(LTE F)」が下り6.81Mbps。LTE Iは0Mbps台なので明暗が分かれた。「DTI SIM」は4.11Mbps。これくらい出ていれば数字は大したことがなくとも実用上は十分だろう。特にDTI SIMは上りの速度もトップの11.35Mbpsだ。

 0 SIMは下り平均1.52Mbpsで何とか踏みとどまった。So-net モバイルLTEはわずかに遅い1.44Mbpsだ。前回までの測定と同様、ソネットのサービスは底堅い。「NifMo」「ワイヤレスゲート」、U-mobile(LTE使い放題)も下り平均1Mbps以上で頑張っている。

 ワースト勢はぷららモバイルLTEが下り平均0.36Mbpsとまたもワースト1位。「OCN モバイル LTE」も下り平均0.49Mbpsでワースト2位。mineo(Dプラン)が0.66Mbpsと辛い数字が並ぶ。BIGLOBE LTE・3Gも下りは0.83Mbpsと遅いが、上りで挽回して、2位の10.58Mbpsを記録した。

JR横浜駅西口での測定結果(午後)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 12:20 0.77 7.8
OCNモバイルONE 12:20 0.49 4.59
BIGLOBE LTE・3G 12:30 0.83 10.58
b-mobile(おかわりSIM) 12:55 0.86 8.04
So-net モバイルLTE 12:40 1.44 9.07
楽天モバイル 測定不能 測定不能 測定不能
NifMo 12:43 1 7.66
ぷららモバイルLTE 12:34 0.36 6.9
ワイヤレスゲート 12:46 1.91 2.1
FREETEL SIM 12:40 19.14 8.16
DMM mobile 12:49 0.8 4.98
U-mobile(LTE使い放題) 12:43 1.02 5.71
Wonderlink(LTE I) 12:52 0.88 4.36
Wonderlink(LTE F) 12:55 6.81 9.58
mineo(Dプラン) 12:49 0.66 6.8
DTI SIM 13:04 4.11 11.35
0 SIM 12:52 1.52 5.57
イオンモバイル 13:07 16.51 8.35
ドコモ(mopera U) 12:46 19.61 8.88

平日夕方はFREETELがダントツの19Mbps

 夕方になると天候は完全に回復し、携帯電話を使う人が大変多い印象だ。ランチタイムと同じく駅周辺もネットワークも混雑時間帯であるのは間違いない。ただし測定エラーの発生はランチタイムよりは減っている。

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 数字だけを見ると2月より大幅に改善された印象で、下り平均0Mbps台は1サービスのみ。前回のトップは下り平均5Mbps台だったが、今回はFREETEL SIMが絶好調で、唯一の下り平均10Mbps超えどころか、ほとんど20Mbpsに近い下り平均19Mbps。完全に復調したように思える。ちなみにFREETEL SIMは前回この夕方のテストでワーストツーとなっていたのだ。

 2位には前回トップだったNifMoが入り下り平均9.32Mbpsと十分。3位はWonderlink(LTE F)で5.28Mbps。BIGLOBE LTE・3GとSo-net モバイルLTEが4Mbps台で続く。この2サービスは上りの速度も上位だ。

 新規追加組は0 SIMが下り1.84Mbps、イオンモバイルが2.6Mbpsでパッとしないものの、ドコモ本家のmopera Uも下り平均2.3Mbpsなのだから、安価なMVNOであることを考えれば十分か。

 上りの速度を見ると「b-mobile(おかわりSIM)」が上り平均唯一の7Mbps台でトップ。他のサービスも極端に悪いものはない。

 ワースト勢は、まずランチタイムに続いて測定不能だった楽天モバイル。通信量の超過も疑ったが、そもそも本企画以外では使っていないので、それもないはず。下りの通信速度は長い時間がかかるものの0Mbps台で終了し、上りの通信速度を計測するとエラーになる、という状態だった。

JR横浜駅西口での測定結果(夕方)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 18:00 3.77 4.16
OCNモバイルONE 18:00 1.39 4.96
BIGLOBE LTE・3G 18:04 4.71 6.61
b-mobile(おかわりSIM) 18:04 1.84 7.21
So-net モバイルLTE 18:13 4.03 6.09
楽天モバイル 測定不能 測定不能 測定不能
NifMo 18:16 9.32 6.52
ぷららモバイルLTE 18:16 0.58 3.83
ワイヤレスゲート 18:19 1.52 1.8
FREETEL SIM 18:19 19 5.82
DMM mobile 18:22 2.67 4.35
U-mobile(LTE使い放題) 18:22 1.07 5.96
Wonderlink(LTE I) 18:25 2.03 3.48
Wonderlink(LTE F) 18:27 5.28 5.65
mineo(Dプラン) 18:27 3.11 5.44
DTI SIM 18:30 2.03 4.02
0 SIM 18:30 1.84 3.99
イオンモバイル 18:34 2.6 4.73
ドコモ(mopera U) 18:25 2.3 3.56

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