何かとうわさのVAIO type P。個人的には軽さとフットプリントとキーボードの大きさのバランスにおいて、「ノートPCのド級マシンやー」という評価であったりする(ここでいうド級の意味についてはこちらの記事を参考されたし)。
腰が衰えてきた老体にとって600グラムを切る軽さがとても重要なのは、多くの四十過ぎユーザーに理解してもらえると思う。ただ、これまでも600グラムに近いWindowsマシンというのは少ないながらも存在したが、長文のキー入力に耐えうるキーボードを搭載したノートPCはVAIO type Pが初めてだろう。この、重さとキーボードサイズのトータルバランスで、VAIO type Pはこれまで存在した小型軽量ミニノートPCの存在を無意味にしてしまうほどのインパクトを(個人的に)与えてしまった。そういう意味での「ノートPCのド級マシンやー」なのだ。
そして、持ち出して使うときに、軽さとキーボードサイズとともに意外と重要なのが「フットプリント」と呼ばれる本体の底面積だ。外にノートPCを持ち出して使う場合、立って使うことよりも、乗り物やスタンド形式のコーヒーショップなどで使うことが多い。そういう場合、たいてい小さなテーブルに注文したコーヒーと一緒に置くことになるはずだ。
CeBITの取材に赴く道中の電車や飛行機で、VAIO type Pは邪魔になることなく小さなテーブルで使えるのだろうか。ドイツにおける「乗り物事情」を交えながら紹介しよう。
成田空港へ行くなら成田エクスプレス、というのがJR東日本的なリコメンドであったりするが、個人的には在来線のエアポート成田のグリーン席をお勧めしたい。座席は快適なのにグリーン券を購入しても成田エクスプレスより安い。時間はかかるし本数も1時間に1本と少ないけれど、たとえ午前便に乗るために早朝に家を出なければならないとしても、エアポート成田を選びたい(記事掲載当初成田エ“ク”スプレスの表記を間違えていました。指摘してくださった鉄道ファンの皆さん、ありがとうございます)
その在来線(エアポート成田:E217系)グリーン席に用意されたテーブルのサイズは実測で24×31センチだ。VAIO type Pを一番奥に設置すると手前に約9センチ幅のパームレストに使えるスペースが出現するが、前の席で思いっきりリクライニングするとディスプレイにのしかかってくるので注意したい。なお、奥から約8.5センチ、右端から約7センチに中心をおく半径約4センチのコップ受け用のくぼみがあり、そこにVAIO type P本体のコーナーがあるとキー入力が安定しない。そのため、そのくぼみをふさぐように、VAIO type Pを右寄り奥に設置して使うようになるだろう。ただ、テーブルにできたパームレストに手を置くとギシギシときしむので、あまり気持ちのいいものではない。
成田空港からドイツのフランクフルト空港まで搭乗したのはルフトハンザ航空のボーイング747-400だ。そのエコノミークラスは、ぎゅうぎゅうに乗客を詰め込むタイプの3+4+3シートを採用している。ただ、座席ピッチはそれほど狭くなく、アメリカ系航空会社のエコノミーよりそれほど苦しくない。
エコノミークラスに用意されているテーブルのサイズは42.5×22センチ。奥から約8センチと右端から約7センチのところに半径約3.5センチのコップ受け用くぼみがある。ただ、フラットなスペースにVAIO type Pが余裕で設置できるので、脇にコーヒーを置いてもテーブルにパームレスト用のスペースを確保した状態で楽にキーボードをたたける。頑丈なテーブルなので、手を預けてもきしまず、安心して使える。
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