また、垂見氏は、コンシューマー向けラインアップのInspironの世代交代が約3カ月であるのに対して、Latitude 2100は法人向け製品と同様に1年間は世代を交代しないことも、教育市場向けNetbookのメリットとして挙げている。ただ、日本の教育市場では、3年間、長ければ6年間のライフサイクルを求めるケースも多いだろう。この点について垂見氏は、「3年間は十分な補修サポートが行えるだけの部材を調達する。ただし、6年間同じ機材を維持するよりは、新しい製品にリプレースしたほうがコストは抑えられるだろう」という見方を示した。
説明会では、同社北アジア地域公共事業本部執行役員統括本部長の郡信一郎氏から、デルの公共市場に対する取り組みも紹介された。現在、デルは「大企業ユーザー」「中小企業ユーザー」「コンシューマーユーザー」「公共機関ユーザー」の4つに組織を分類し、そぞれのマーケットに取り組んでいるが、公共機関ユーザー向けの市場では、主に「教育」「官公庁」「医療」の3グループに特化したソリューションを提供することを目的としている。日本の公共機関向け市場でも、代表的な大学や医療機関、省庁や自治体がデルから機材を導入しているが、それらは、単なるPCの納品ではなく、サーバを含む大規模なシステム案件であることを郡氏はアピールした。
さらに、郡氏は「教育」市場向けのソリューションとして「CONNECTED CLASS ROOM」というデルが考える教育現場におけるIT利用を紹介した。そこでは、従来の黒板を使った一斉指導や特設のPC専用教室に設置された全校生徒が共有するPC利用に変わって、1人1台のノートPCと電子黒板の利用による授業内容の共有化や新しい生徒と教師の新しいコミュニケーション形態(従来の片方向ではなく、教師と生徒の双方向)など、欧米では一部導入事例がある利用方法が「IT化が授業の可能性を高める」というマイケル・デル氏の言葉とともに紹介された。
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