13インチMacBook Proは、MacBookのデザインをほぼそのまま踏襲しているため、一見すると代わり映えはしないが、外観上の違いとしてすぐに気付くのが左側面の端子構成だ。特にSDメモリーカードスロットはデジタルカメラなどと連携しやすく、喜んでいる人は多いだろう。
ただし、実際に使ってみて気になったのが、スロットに挿したカードが、ほぼ1センチほどが飛び出てしまう点だ。SDメモリーカードを挿したまま本体をカバンに入れたりすると、端子が破損してしまいそうで不安を感じるし、単純に見た目もあまりよくない。これはちょっと残念だ。


上がMacBook、下がMacBook Pro。FireWire 800とSDメモリーカードスロットが新設された代わりに、音声入出力が共用になり、ケンジントンロックが右側面に移動した(写真=左)。SDメモリーカードはスロットから約1センチほどはみ出てしまう。挿しっぱなしでの運用は考慮されていないのかもしれない(写真=中央)。SDメモリーカードを挿入すると表示されるアイコン。SDHC対応で最大32Gバイトまでサポートされている(写真=右)基本的なデザインとともに、ボディサイズや重量もMacBookと同じ13インチMacBook Proだが、本体を裏返してみると構造が異なっている。これはバッテリーが着脱不可の本体一体型バッテリーに変更されたためだ。逆にそのおかげで、底面はMacBook Airと同じよううに1枚のアルミ板で覆われている。
10本のネジで固定された底面カバーを外すと、マザーボードやパーツのレイアウトはほぼ同じで、メモリの増設やHDDの換装などはMacBookの手順と変わらない。ただし、細かく見れば、左側面のインタフェース回りが異なり、マザーボードも別モノに置きかわっているのが分かる。
バッテリーを比較すると、MacBookの10.8ボルト/45ワットアワーに対して、13インチMacBook Proは10.95ボルト/65ワットアワーと容量が増している。駆動時間が2時間延びた代わりに着脱できない仕様だが、そのぶん通常のノートPCに比べて再充電回数が約3倍の1000回と長寿命を実現した。同社によれば、これは製品の買い替えサイクル(5年)を上回る寿命だという。
以上、外観から内部まで、13インチMacBook ProとMacBookの差異を見てきた。確かに、新型液晶ディスプレイの品質や、公称7時間駆動を実現した大容量バッテリーの搭載、8Gバイトまで拡張した最大メモリ容量などを考えれば、“Pro”と呼ぶにふさわしいかもしれない。次回はベンチマークテストによる性能評価を行い、その真価に迫る。
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