神様が伝述する「Kシリーズオーバークロック」の極意──DIY PC Expo in Nagoya(3/3 ページ)

» 2010年07月05日 18時09分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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NVIDIAは3D Visionをイチオシする

 DIY PC Expo in Nagoyaでは、展示ブースのほかに「NVIDIA」「AMD」「マイクロソフト」「インテル」が顔をそろえたセミナーも行われた。大手ベンダーということもあって、いずれのセミナーも満席になる盛況ぶりだった。

 NVIDIA チャネルマーケティング&セールスマネージャーの高橋一則氏は、GeForce GTX 400シリーズでようやくNVIDIAも対応することになったDirectX 11とテッセレーションの効果について紹介したのち、多くの時間を割いて、同社の立体視技術「3D Vision」の説明を行った。

 高橋氏は、GeForceの400シリーズ、300シリーズ、8000/9000シリーズのすべてが3D Visionに対応するものの、利用する局面ごとに必要となるGeForceシリーズのラインアップを分け、立体視ゲームでは、ほとんどのモデルが対応するものの(当然、GPUの性能によって快適に動作するゲームは変わってくる)、Blu-ray 3Dについては、GeForce GTX 480、同470、同465、今後発表されるすべてのGeForce 400シリーズのほか、GeForce GT 240に限られると説明している。

 また、大画面テレビと接続して立体視再生が実現する「NVIDIA 3DTV Play」は、HDMI 1.4aに対応したシャッター式、偏光式の立体視対応テレビで利用可能で、1080p24、720p50、720p60のフォーマットに対応している必要があることや、NVIDIA 3D Vision Surroundでは、3画面を連動した5760×1080ドットの立体視ゲーム(立体視でなければ7680×1600ドットに対応)が表示可能であるだけでなく、ディスプレイのベゼルで生じるすき間も考慮した描画か可能になることが紹介された。

NVIDIAの3D Visionで利用する立体視メガネの構成。重さは50グラム、バッテリー寿命は40時間。有効距離は6メートルの高感度IRレシーバーを内蔵する(写真=左)。立体視ゲームで利用する3D VisionではほとんどのGeForce 400/200/9000/8000シリーズが対応する(写真=中央)。その一方で、Blu-ray 3Dに対応できるのはこれから登場する新モデルとGeForce 400シリーズ、そしてGeForce GT240といった、「VP4」と呼ばれる最新のビデオプロセッサを内蔵したモデルに限られる(写真=右)

自作PCユーザーのための「VISION Black」

 日本AMD マーケティング本部 本部長の林淳二氏は、VISIONブランドの最上位エディションとなる「VISION Black」について解説した。VISIONには、ほかにも「Basic」「Premium」「Ultimate」の3エディションが用意されているが、林氏は「ここに集まっている自作PCの皆さんは、この3つのエディションでは満足できない」と述べ、VISION Blackが自作PCユーザーに向けた最高の性能を発揮するためのエディションであることをアピール。林氏は、VISION Blackを構成するハードウェア要素を「三種の神器」として紹介し、CPUはPhenom II X6 1090T/同 1055T、チップセットはAMD 8シリーズ、そして、グラフィックスカードにはRadeon HDシリーズを選んでほしいと述べた。

 あわせて、林氏はオーバークロックツールの最新バージョン「AMD OverDrive 3.2」を取り上げ、スライダーを用いた簡単なオーバークロックも可能であることや、Phenom II X6 1090Tを使ったオーバークロックチューニングで、空冷なら4.2GHz、液体窒素を用いたシステムでは6GHzのクロックアップが可能であったことを紹介した。また、マルチディスプレイ環境を想定した「ATI Eyefinity」を用いた6画面同時表示環境についても訴求している。

VISION Blackの構成要件として示されたCPUとチップセット、グラフィックスカード(写真=左)。ATI Eyefinityで実現可能になる6画面同時表示(写真=中央)。このような、最高性能を発揮するシステムが、1個のCore i7-980X Extreme Editionより安く購入できるのもVISION Blackの優位性として林氏は訴求している(写真=右)

Kシリーズのオーバークロックは何をしている?

 マイクロソフト コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部コンシューマーWindows本部の森洋考氏は、Windows 7が「SSD、DirectX 11、64ビットOS、デジタル3波対応チューナー、マルチタッチ、DLNA、エンコードなど自作PCユーザーが求める機能を標準でサポートするOS」と、自作PCユーザーに最も適したOSと述べたのち、6月25日から配布を開始したWindows Live Essential」(β版)の機能がデモで紹介された(Windows Live Essentials」(β版)の機能はマイクロソフト、次期「Windows Live Essentials」β版を提供開始も参照のこと)。

「Windows 7は自作PCユーザーに最も向いたOSなのです」(写真=左)。セミナーではWindows Live Essentialsに追加された新機能から顔認識で「人タグ」を抽出する機能や(写真=中央)、Windows Live Syncβ版を使ったリモートアクセスの実演が紹介された(写真=右)

 セミナーの最後は、インテル技術本部インテル・アーキテクチャー・エバンジェリストの天野伸彦氏が登場し、“Kシリーズ”CPUによるオーバークロックについて解説した。

 天野氏によると、Core i7-875KとCore i5-655Kによる「アンロック」オーバークロックでは、「コア倍率」「CPUに統合されたメモリ動作クロック」「Turbo Boost Technologyを制御するPCU」によって、従来のベースクロックを操作する手法よりオーバークロックが行いやすくなったと述べ、LynnfieldのCore i7-875KとClackdaleのCore i5-665Kとでどのようにクロックアップしていくのかが紹介された。

 天野氏は、KシリーズでTurbo Boost Technologyを有効にした状態でオーバークロックを行うと、TDPの値をわずかに上げて(+10ワット程度)、1コア/2コア時の倍率を引き上げるように設定するので、Turbo Boost Technologyを無効にした状態より最適なオーバークロックが可能になるとして上で、「そのためには、優れたクーラーユニットと電力回路に余裕のあるマザーボードが必要」と説明している。

“アンロック”モデルの「Kシリーズ」では、倍率設定とメモリバスクロック、Turbo Boost Technologyの挙動を利用してオーバークロック設定が行える(写真=左)。Lynnfield世代のCore i7-875Kでは通常モデルと比べてTurbo Boost Technologyのリミッターが解除され(写真=中央)、Clarkdale世代のCore i5-655Kでは、Turbo Boost Technologyリミッターとメモリバスクロックの上限が変更された(写真=右)

 また、インテルのマザーボード「DP55KG」「DP55SB」に標準で付属するオーバークロックツール「Intel Desktop Control Center」で行われているオーバークロック設定も紹介されたほか、マルチスレッドの性能をアピールするプログラムとして「Horsepower」と「Microsoft Expression Encoder 4」が実演された。

「Intel Desktop Control Center」はCPU各部の電圧設定と設定して電圧にあわせたTDPの上昇、倍率上限を変更した上で、ベースクロックの上昇させてストレステストを実施し、テスト中のハングアップなど必要に応じてリセット、システムの再起動を実施する(写真=左)。「Hoesepower」は、プログラムのフレームレートが30フレームを維持できるように描画する馬の数を自動で調整する。12スレッド同時処理で600〜800頭程度の描画か可能という(写真=中央)。マルチスレッド対応の「Microsoft Expression Encoder 4」を使ってDVDに収録されている20分の動画をVC1にトランスコードした場合、Core i7-980X Extreme Edition(4GHzにオーバークロック)で約6分、Core i5-540Mで約20分、Atom N450で約210分かかったという(写真=右)

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