5インチフルHDスマートフォンの比較記事の最後では、バッテリー持ちについてを取り上げたい。今回も「ARROWS X F-02E」「Optimus G pro L-04E」「ELUGA X P-02E」「Xperia Z SO-02E」「HTC J butterfly HTL21」の5機種を取り上げる。
まずはバッテリー関連のスペックをおさらいしておこう。いずれの機種も2000mAh以上のバッテリーを積んでおり、Optimus G proの3000mAhのバッテリーが、この中で最も大きい。
ARROWS X F-02E | Optimus G pro L-04E | ELUGA X P-02E | Xperia Z SO-02E | HTC J butterfly HTL21 | |
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連続通話時間 | 3G:約520分 GSM:約690分 |
3G:約920分 GSM:約780分 |
3G:約600分 GSM:約590分 |
3G:約640分 GSM:約580分 |
約750分 |
連続待受時間 | LTE:約400時間 3G:約620時間 GSM:約420時間 |
LTE:約460時間 3G:約470時間 GSM:約410時間 |
LTE:約370時間 3G:約400時間 GSM:約320時間 |
LTE:約420時間 3G:約480時間 GSM:約380時間 |
LTE:約270時間 3G:約360時間 |
バッテリー容量 | 2420mAh(取り外し可能) | 3000mAh(取り外し不可) | 2320mAh(取り外し可能) | 2330mAh(取り外し不可) | 2020mAh(取り外し不可) |
ディスプレイが高精細になると、トランジスタのサイズはそのままで画素が小さくなるので、1画素あたりのバックライトの透過量が減る。同じ明るさにするためには光量を増やす必要があり、フルHDのディスプレイは、従来のHDやQHDなどに比べて消費電力が増える。5インチという大画面も消費電力の面では不利だろう。
そこで今回も、YouTubeの動画をバッテリーが尽きるまで再生させて、何時間持つかをテストしてみた。以前のテストでも使った2時間強の動画を再生させ、2時間ごとに再生し直した。テスト日時は4月9日の17時50分からで、場所はITmedia Mobile編集部(東京都港区)。Xiと4G LTEともに通信環境は良好な場所だ。
このほかの計測条件は以下のとおり。
さっそく結果を見ていこう。連続再生時間が最も長かったのは、Optimus G proの457分(7時間37分)。最大バッテリーを搭載した機種の実力が発揮された形だ。またOptimus G proはこの中では唯一、プロセッサーにQualcommのSnapdragon 600シリーズに属する「APQ8064T」を搭載しているのも見逃せない。Snapdragon 600は、Xperia Z、ELUGA X、HTC J butterflyが搭載するSnapdragon S4 Pro(APQ8064)から性能が40%向上しているといい(外部リンク参照)、この点も関係していると思われる。2位以降は390分(6時間30分)のXperia Z、347分のARROWS X(5時間47分)、306分のELUGA X(5時間6分)、284分(4時間44分)のHTC J butterflyと続く。HTC J butterflyはもう少し頑張ってほしかったが、ほかは5時間以上持っており、秋冬モデルのテスト結果と比べても、まずまずの結果と言える。
ARROWS Xは、この中では唯一プロセッサーにTegra 3を搭載する。Tegra 3搭載機はこれまで、同様のバッテリーテストではあまり良い結果を残せていなかったが、2420mAhという大容量バッテリーも功を奏してか、今回は以前のTegra 3搭載機よりは良い結果となった。HTC J butterflyは、秋冬モデルの比較でも同じテスト(場所は異なる)を実施しており、その際の連続再生時間は311分だった。今回のテストでは27分ほど下がっており、通信環境によって結果が変わってくることが分かる。今回の結果もあくまで一例として参考してもらいたい。
1時間後 | 2時間後 | 3時間後 | 4時間後 | 5時間後 | 6時間後 | 7時間後 | 連続再生時間 | |
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ARROWS X F-02E | 81% | 63% | 45% | 26% | 10%(47分後に0%) | − | − | 347分 |
Optimus G pro L-04E | 94% | 80% | 66% | 54% | 41% | 27% | 11%(37分後に0%) | 457分 |
ELUGA X P-02E | 83% | 64% | 45% | 26% | 2%(6分後に0%) | − | − | 306分 |
Xperia Z SO-02E | 87% | 72% | 55% | 39% | 21% | 4%(30分後に0%) | − | 390分 |
HTC J butterfly HTL21 | 81% | 61% | 40% | 18%(44分後に0%) | − | − | − | 284分 |
ちなみに、Xperia ZのみFacebookアプリでログインをしており、更新間隔を「1時間」としていたので、後日(4月16日14時25分〜)、Facebookにログインしない状態でもう1度計測したところ、YouTubeの連続再生時間は387分(6時間27分)だった。最初のテストとほぼ同じ結果だったが、Facebookにログインしない2回目の方がわずかに再生時間は下回った。Facebookアプリはバックグラウンドの通信が多いと言われていたが、ここ最近はうまく制御されているのかもしれない。Qualcommは消費電力を下げたりパフォーマンスを向上させたりするために、「Facebook Home」とAndroid向け「Facebook」アプリをSnapdragonに最適化する取り組みを行っている。どのチップがその対象なのかは明らかではないが、Xperia Zが搭載するAPQ8064は比較的新しく、同チップがFacebook用に最適化されている可能性は高い。
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