写真で解説する「Libero 003Z」(1/2 ページ)

» 2010年11月24日 09時32分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 中国の深センに本社を構えるZTEは、すでに海外ではキャリアを通じてAndroid端末提供しているが、日本向けには本機が初めて。ZTEというメーカーは日本では馴染みが少ないが、ソフトバンクモバイルからは「かんたん携帯 840Z」、ウィルコムからはWILLCOM 3G対応のデータ端末、日本通信からはUSB通信スティックに加えて人気のモバイルWiFiルーター「b-mobile WiFi」などを提供している。IIJなどISPが提供するモバイルデータ通信サービス向けの3Gデータ端末も提供している。11月1日には日本向けのWebサイト(外部リンク)も開設済みだ。

 そんな同社がソフトバンクモバイル向けに開発した「Libero 003Z」は、Androidのエントリーモデルとして登場する。ボディサイズは約57(幅)×114(高さ)×12.5(厚さ)ミリで重さは110グラム。iPhone 4よりわずかに小さい程度だが、側面が絞りこまれているので、実際に手にすると思ったよりコンパクトだと感じた。ボディにはツヤ消し加工が施されており、シックな印象。

 デザインもいたってシンプルだ。前面にAndroid端末おなじみの3つのキーと、右側面に上下(通常は音量調節)キー、上面に電源キーを備えるのみ。上部に丸型ヘッドフォンジャックと右側面に充電と通信用を兼ねるMicro USBコネクタを備える。Micro USBコネクタ用のカバーはないが、頻繁に充電をするならこの方が良いと感じる人も多そうだ。実際、Xperia用には開閉式のカバーを外して、Micro USB端子が常時露出するケースが販売されているほどだ。

photophoto 前面は液晶パネルの周囲までガラスで覆われているタイプ。下部にある3つのキーはタッチセンサーではなく物理キーだが、周囲と高さがまったく同じで細長いので、少し押しにくい
photophoto 右側面上部に上下キー(写真=左)、左側面(写真=右)はMicro USBコネクタを装備。Micro USBコネクタはA-Bタイプではないので、USBホスト機能は搭載していないことになる
photophoto 上面左側に電源スイッチとイヤフォンジャックを備える(写真=左)。下面には背面カバーを外すときに爪などを差し入れる空間がある。通話用のマイクもここにある。前面の3つのキーがほとんど出っ張っていないことも分かる(写真=右)
photophoto iPhone4と比較。幅と高さは003Zがわずかに小さいが、厚さが12.5ミリあるので、9.3ミリのiPhone4の方が明らかにスリムだ

 通信機能はW-CDMA/HSDPA(下り最大7.2Mbps)と国際ローミングで利用できるGSMトライバンド(900/1800/1900MHz帯)、802.11b/g対応の無線LAN、V2.1+EDR仕様のBluetoothに対応。GPSも利用できる。W-CDMAに関しては1.5GHz帯の対応などは現時点で明示されていない。

 CPUにはQualcomm MSM7227(600MHz)を採用している。国内向けのAndroid端末では1GHzのSnapdragonが当り前のように採用されているのでスペック上は見劣りするが、Android 2.2のお陰もあって軽快に動作する。1GHzのSnapdragon を搭載したAndroid 1.6のXperiaと比較しても、本機の方が軽快だった。ただしARMv6アーキテクチャのため、残念ながら現在提供されているARMv7以降対応のFlashPlayer 10.1は動作しない。内蔵メモリは確認した範囲では約420Mバイト。microSDは16Gバイトまでサポートしており、展示機では32Gバイトのカードは認識しなかった。

photophotophoto Android OSのカーネルバージョンは2.6.32.9(写真=左)。タスクマネージャー上での内蔵メモリサイズは420.1Mバイト(写真=中)。内蔵ストレージの空き容量は90.48Mバイトと表示されていたが、全容量は確認できなかった(写真=右)。展示機はmicorSDが未装着だったが、手持ちの16Gバイトのカードは問題なく認識した
photophoto 裏面カバーは全体が外れるタイプ。バッテリーは3.7V/1250mAhなのでスマートフォンとしては平均的。SIMカードはバッテリーを外さないと着脱できないが、microSDは着脱可能。Androidのでは、明示的に指定しなくてもアプリがmicroSDを利用するので、電源を入れたままでの着脱は厳禁だが、microSDの交換時にバッテリーまで外さなくて済むのは便利だ

 ソフトウェアもAndroid端末として標準的で、独自UI(ユーザーインタフェース)とまで呼べるものは搭載していない。ホーム画面は5ページあり、最下段に通話、メニュー、ブラウザを呼び出すボタンが固定されている。メニューには、1画面あたり4列×4段のアイコンが並び、縦にスクロールする。最下段にはホームボタンが固定で置かれ、ホーム画面とメニューを簡単に行き来できる。

photophotophotophoto ホーム画面は至ってシンプル。Android 2.1から対応するライブ壁紙も、当然利用できる。ガジェットについても、情報や機能を統合するような凝ったものは用意されない(写真=左端、左中)。メニューもシンプルなデザイン。ページ切り替えではなく縦方向に素早くスクロールする。展示機では2画面ほどでアイコンは収まっていた(写真=左中、左端)
photophoto ホームボタンの長押しで呼び出せるタスクスイッチャーは4列×2段表示(写真=左)。画面の上端から下方へなぞると、実行中のアプリ情報や通知が確認できる(写真=右)。これらもAndroid 2.2のほぼ標準のものだ
photophoto Twitter公式アプリをプリインストール。見やすいフォントが採用されている
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