中国の深センに本社を構えるZTEは、すでに海外ではキャリアを通じてAndroid端末提供しているが、日本向けには本機が初めて。ZTEというメーカーは日本では馴染みが少ないが、ソフトバンクモバイルからは「かんたん携帯 840Z」、ウィルコムからはWILLCOM 3G対応のデータ端末、日本通信からはUSB通信スティックに加えて人気のモバイルWiFiルーター「b-mobile WiFi」などを提供している。IIJなどISPが提供するモバイルデータ通信サービス向けの3Gデータ端末も提供している。11月1日には日本向けのWebサイト(外部リンク)も開設済みだ。
そんな同社がソフトバンクモバイル向けに開発した「Libero 003Z」は、Androidのエントリーモデルとして登場する。ボディサイズは約57(幅)×114(高さ)×12.5(厚さ)ミリで重さは110グラム。iPhone 4よりわずかに小さい程度だが、側面が絞りこまれているので、実際に手にすると思ったよりコンパクトだと感じた。ボディにはツヤ消し加工が施されており、シックな印象。
デザインもいたってシンプルだ。前面にAndroid端末おなじみの3つのキーと、右側面に上下(通常は音量調節)キー、上面に電源キーを備えるのみ。上部に丸型ヘッドフォンジャックと右側面に充電と通信用を兼ねるMicro USBコネクタを備える。Micro USBコネクタ用のカバーはないが、頻繁に充電をするならこの方が良いと感じる人も多そうだ。実際、Xperia用には開閉式のカバーを外して、Micro USB端子が常時露出するケースが販売されているほどだ。
通信機能はW-CDMA/HSDPA(下り最大7.2Mbps)と国際ローミングで利用できるGSMトライバンド(900/1800/1900MHz帯)、802.11b/g対応の無線LAN、V2.1+EDR仕様のBluetoothに対応。GPSも利用できる。W-CDMAに関しては1.5GHz帯の対応などは現時点で明示されていない。
CPUにはQualcomm MSM7227(600MHz)を採用している。国内向けのAndroid端末では1GHzのSnapdragonが当り前のように採用されているのでスペック上は見劣りするが、Android 2.2のお陰もあって軽快に動作する。1GHzのSnapdragon を搭載したAndroid 1.6のXperiaと比較しても、本機の方が軽快だった。ただしARMv6アーキテクチャのため、残念ながら現在提供されているARMv7以降対応のFlashPlayer 10.1は動作しない。内蔵メモリは確認した範囲では約420Mバイト。microSDは16Gバイトまでサポートしており、展示機では32Gバイトのカードは認識しなかった。
ソフトウェアもAndroid端末として標準的で、独自UI(ユーザーインタフェース)とまで呼べるものは搭載していない。ホーム画面は5ページあり、最下段に通話、メニュー、ブラウザを呼び出すボタンが固定されている。メニューには、1画面あたり4列×4段のアイコンが並び、縦にスクロールする。最下段にはホームボタンが固定で置かれ、ホーム画面とメニューを簡単に行き来できる。
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