“GALAXY”ブランドでエコシステム構築を 気になる新型タブレットは?――Samsung電子のAndroid戦略に迫る開発陣に聞く「GALAXY S II」(2/2 ページ)

» 2011年07月30日 15時00分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
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 これはスマートフォンだけでなくAndroidタブレットの「GALAXY Tab」についても同様だという。ドコモからは、Android 2.2(2.3へのアップデートが可能)を搭載した7インチモデルのGALAXY Tab SC-01Cが販売されているが、Samsung電子は2月の「Mobile World Congress 2011」でAndroid 3.0(Honeycomb)を搭載した10.1インチモデルを発表。さらに3月の「CTIA Wireless 2011」では8.9インチの中間サイズモデルが発表された。同時に、10.1インチモデルの薄型化も表明されている。8.9/10.1インチモデルともデュアルコアプロセッサにHoneycombに独自UIの「TouchWiz 4.0」を搭載し、Wi-FiモデルとHSPA+モデルが用意されている。10.1インチは韓国や米国で発売され、LTEモデルも登場した。

photophoto iPad 2に対抗するGALAXY Tabの8.9/10.1インチモデル。試作機は日本語対応も進められていた

 チョウ氏は「タブレット市場はスマートフォン市場よりも予測が難しい。どうなるか分からない」と難しさを語る。また何よりディスプレイサイズが重要で、市場によって求められるサイズが違うため、キャリアの判断が重要になるというが、「7インチに加えて、8.9インチか10.1インチのどちらか、あるいは両方を日本で販売できれば」と意気込みを見せた。

 Androidで日本を攻略しつつあるSamsung電子。チョウ氏は、スマートフォンやタブレットの差別化競争でポイントになるのは、サードパーティを巻き込んだエコシステムの構築だと指摘する。そのためにまず、Samsung電子の公式アクセサリーを開発するメーカー「Anymode」と協力し、同社製の公式アクセサリーを韓国・日本だけでなく世界中に展開している。

 「これまでSamsung電子は、端末アクセサリーに力を入れてこなかった。一度チャレンジしたが、よい結果がでなかった。それと、専門メーカーではないので使い慣れない素材について品質の問題もあった。今後はAnymodeなど専門メーカー数社と組んで、アクセサリーのエコシステムを広げていきたい。そのためには、アクセサリーが作り易いデザインの端末にしなくてはいけない。GALAXY S IIはUSB端子の位置を底面に移したが、これはアクセサリー作りのための配慮の1つ。エコシステムの観点でも、GALAXY S IIがブランド作りのスタートだと思っている」(チョウ氏)

photophoto 韓国ソウル市カンナムのSamsung電子ソウル本社に併設されているショールーム「Samsung d'ligh」。地下の直販コーナーはアクセサリーも充実させた

photophoto こちらはサムソンドンのCOEXモールにあるSamsung電子の直営店「GALAXY・ZONE」。ここでもアクセサリーコーナーが充実している

photophoto GALAXY Tab用のクレードル一体型キーボード(左)とスタンドにもなるレザーケース(右)

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