スマートフォンの体感的な操作性は環境や利用方法によって変わってくるので一概には評価できないが、ベンチマークテストを行うことで、ある程度客観的な評価を得られる。そこで、CPU、メモリ、データの読み書き、2Dと3Dグラフィックの性能を測れる「Quadrant Professional Edition」を使って「Xperia GX SO-04D」と「Xperia SX SO-05D」(いずれも試作機)をテストしてみた。
それぞれ5回計測したところ、トータルのスコア(全スコアの平均値)はXperia GXが4215、4173、4090、4104、4216(平均4159.6)、Xperia SXが4984、5010、4958、4882、4903(平均4947.4)だった。参考までに「Xperia NX SO-02D」でも試したところ、トータルのスコアは2960、3025、3154、2488、3101(平均2945.6)だった。NXと比べるとGXは1214、2001.8ポイント高く、性能が向上していることが分かる。2011年度冬モデル(32機種)と比べても、スコアが4000を超えているのは「GALAXY S II WiMAX ISW11SC」のみ(参照記事)だ。これはGXとSXが新しいチップセットを採用したことが大きいだろう。GX、SX、NXいずれもQualcommのSnapdragonを採用しているが、NXの「MSM8260」は第3世代、GX/SXの「MSM8960」は第4世代のSnapdragonであり、MSM8960のCPUはMSM8260の「Scorpion」よりも高性能な「Krait」に進化している。
スコアの内訳を見ると、メモリ、2D、3DがXperia GX/SXともに向上している。一方、CPUの数値はGXとNXでは5500前後で大差ないが、SXのみ9000台だった。
Total | CPU | Memory | I/O | 2D | 3D | |
---|---|---|---|---|---|---|
Xperia GX SO-04D | 4159.6 | 5599.2 | 7622.2 | 4269.6 | 998 | 2219.4 |
Xperia SX SO-05D | 4947.4 | 9595.8 | 7515.6 | 4334.8 | 1028.4 | 2265.8 |
Xperia NX SO-02D | 2945.6 | 5596.8 | 2602 | 4549.2 | 318.4 | 1656.4 |
ベンチマークのスコアが高いからといって、必ずしも操作感が良好とは限らない。スムーズな操作性を実現するには、ソフトウェアのチューニングも重要になってくるだろう。7月13日時点でのXperia GX/SXの試作機でホーム画面とブラウザ(ITmedia +D Mobileのトップ)操作してみた。初期状態のままで操作したので、複数のアプリをインストールした後やバックグラウンドで他のアプリが動作している場合などで操作感は変わってくるだろうが、試した限りはスムーズに操作できたと感じた。端末によって差が出やすいブラウザも、ダブルタップによる拡大/縮小、ピンチイン/アウト、スクロールなども操作もストレスなく行えた。
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