第4回 ベンチマークスコアは? バッテリーの持ちは?――「dtab」「dtab」の“ここ”が知りたい

» 2013年06月14日 14時20分 公開
[小林誠,ITmedia]
photophoto ドコモの10.1インチタブレット「dtab」

Quadrant Professional Editionでチェック

 ベンチマークアプリは2本を使用した。まず定番アプリの「Quadrant Professional Edition」を試し、「CPU」「メモリ」「I/O(データの読み書き)」「2D描画」「3D描画」の5項目を計測した。計測回数は5回。結果は以下の通りだ。

「Quadrant Professional Edition」のスコア
CPU メモリ I/O 2D 3D 総合
1回目 10706 1874 6090 990 2124 4357
2回目 11356 2425 7061 1000 2134 4795
3回目 11251 2563 7055 990 2123 4796
4回目 11310 2526 7070 1000 2108 4803
5回目 11200 2510 7509 1000 2140 4872
平均 11164.6 2379.6 6957 996 2125.8 4724.6
photo

photo Quadrant Professional Editionの最大スコアは「4872」

 5回計測の総合平均は「4724.5」。1回目こそ若干メモリ、I/Oが低いものの、2〜4回目はほぼ同じくらいのスコアが並ぶ。僚誌のITmedia PC USERで「Nexus 10」のベンチマークテスト結果が掲載されている。dtabは総合ではNexus 10より若干劣るものの、CPU、I/O、2D描画でスコアが勝っている。ただしメモリは大きく劣っている。

 同じくベンチマークを計測している5インチフルHDスマートフォンを比較しているITmedia Mobileの記事と比べると、ARROWS X F-02Eには勝ったものの、Xperia Zをはじめとした3機種と比べると大きく劣っている。CPUとメモリで大きく差がついたが、2D描画では勝っている。

 dtabはRAMが1Gバイト、ROMは8Gバイトと内蔵メモリは少なめ。またCPUはHuawei系列のメーカー、HiSiliconが開発している「K3V2T」で、クロック数は1.2GHz。同じクアッドコアCPUでもSamsung電子の「Exynos」や、Qualcommの「Snapdragon」と比較すると、差がつくのかもしれない。

 スコアだけを見ると、2D描画の成績が良いことから、書類や画像をチェックするのに向いているかもしれない。

AnTuTu 安兎兎ベンチマークでチェック

 続いてもう1つのベンチマークアプリ「AnTuTu 安兎兎ベンチマーク」を使用した。こちらは4項目「CPU」「RAM」「I/O」「GPU」を、同じく5回計測した。

「AnTuTu 安兎兎ベンチマーク」のスコア
CPU RAM I/O GPU 総合
1回目 5556 2064 828 5124 13572
2回目 5570 2121 873 5213 13777
3回目 5605 2155 878 5207 13831
4回目 5480 2101 894 1737 10212
5回目 1907 792 642 3151 6492
平均 4823.6 1846.6 823 4086.4 11576.8
photo

photo AnTuTu 安兎兎ベンチマークの最大スコアは「13845」

 5回計測の平均スコアは総合が「11576.8」。4回目と5回目にスコアが急に落ちている。特に5回目は1〜3回目のスコアから半分程度になった。動作がいまひとつ、というときはアプリを終了したり、再起動してみるのもいいかもしれない。

 前述通り、PC USERのNexus 10のスコアと比較すると、こちらでもdtabは若干数字が劣っている。CPUこそ勝ったものの、RAM、I/O、GPUの各スコアはいずれもNexus 10より低い。5インチフルHDスマートフォンのスコアと比べると、比較項目が若干異なるものの、総合ではARROWS Xに勝っただけで、ほかの3機種と比べるとスコアが低い。

 ベンチマークのスコアはあくまで使い勝手の目安となる数字ではるが、dtabを「高性能タブレット」と呼ぶのは難しそうだ。しかし安価で買えるタブレットであることを考えれば、そう悲観するような数値ではないと思う。

dtabのスタミナはどれくらい?

 dtabには6020mAhという大容量バッテリーが搭載されているものの、10.1インチという大画面なので消費電力も大きそうだ。スタミナをチェックするため、「YouTube」の動画を10時間再生し続けた。バッテリーの消費経過は「Battery Mix」を使用している。

 テスト中の設定は以下のとおり。

  • GPS:オン
  • Bleutooth:オフ
  • 音量:中程度
  • 明るさ:中程度に固定(自動調整オフ)
  • Dolby Digital Plus:オフ
  • 省電力:パフォーマンス→バランス

 初期設定では設定の「省電力」の項目が「バランス」に設定されているが、まず「パフォーマンス」を優先にして再生してみた。次に「バランス」に変更して再び同じテストを行っている。

 結果、省電力設定を「パフォーマンス」にすると約9時間再生し続け、バッテリー残量はゼロに。「バランス」にすると、約10時間の再生を終えたところで、バッテリーは11%残っていた。なお、どちらのテストでも途中で一度動画の再生が停止しているため、これは確認後、再生を再開させた。

 無線LANで通信をしながら10時間前後の動画を視聴できるのなら、スタミナ面では満足できるのではないだろうか。dビデオや、次回紹介するDLNAなどで動画を存分に見られそうだ。

photophoto 「パフォーマンス」設定時のBattery Mixのバッテリー消費経過。なお、「DISPLAY」のグラフが表示されていないが、実際は動画が再生され続けていたことを確認している(写真=左)。こちらは「バランス」設定時。初期設定では「バランス」なので、設定を調整していなければ10時間程度は動画を見られそうだ(写真=右)

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