「au WALLET」はどれだけお得? おサイフケータイや他社のポイントサービスと比較してみたau WALLETの“ここ”が知りたい 第3回(1/2 ページ)

» 2014年06月11日 11時26分 公開
[小林誠ITmedia]
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 KDDIが始めた電子マネー&ポイントサービス「au WALLET」。カード1枚だけで3810万もの店で使えるのがウリだが、既に多くの電子マネー、ポイントサービスが登場しているなか、「またカードが増えるのか……」と思った人もいるはず。そこで、au WALLETとほかのポイントサービスを比較し、メリットとデメリットを検証した。


photo 主なおサイフケータイやポイントサービスと比較した

審査不要、利用店舗数がケタ違いなのがau WALLETのメリット

 au WALLETはプリペイド型の電子マネーサービス。先払い式なので使い過ぎの心配がなく、審査も不要。しかもMasterCardと提携しているので、クレジットカードのように使える。電子マネーとして見た場合、ライバルはiD(DCMX)やSuica、楽天Edyなど。主なサービスと比較してみた。

電子マネーサービスの比較
au WALLET iD(DCMX) Suica 楽天Edy nanaco WAON
利用店舗 世界で約3810万のMasterCard、WebMoney加盟店 コンビニ、家電量販店など国内約50万台、世界約120万カ所 コンビニ、駅ナカ、駅チカなど約25万店 36万カ所以上 7&iグループなど14万1700店以上※1 イオングループなど17万6000カ所以上
登録条件 auユーザー クレジットカードとの契約、またドコモユーザー なし なし なし なし
カード あり あり あり あり あり あり
アプリ あり あり あり あり あり あり
スマホ単体で決済 ×
支払い方式 先払い 後払い 先払い 先払い 先払い※2 先払い
たまるポイント WALLETポイント ドコモポイント Suicaポイント 楽天スーパーポイント nanacoポイント WAONポイント
※1:QUICPayの利用可能端末は約32万台以上。※2:QUICPayとしても利用できるため後払い利用も可能。

 利用店舗については各社のプレスリリースを参考に、2013〜2014年の数字を掲載している。店舗数ではなく端末数の場合もある。

 au WALLETのメリットはその利用店舗数の多さだ。MasterCardやWebMoneyの加盟店で使えるため、最初から3810万店で使える。

 ほかのサービスは「かざす」タイプの非接触ICカードやおサイフケータイを使うため、専用の読み取り端末が必要になり、利用店舗数が少ない。唯一、ドコモのiDはMasterCardの非接触決済サービス「PayPass」でも使えるので、世界120万カ所にも対応しているが、それでもau WALLETはケタ違いの利用店舗数だ。

 クレジットカードが使える店ならたいていMasterCardに対応しているので、「使えるかな?」と不安になることほとんどないだろう。クレジットカードよりも手軽に入手できて、クレジットカードと同じように使える、というのがau WALLETのメリットといえる。

 あまり話題になっていないが、au WALLETは「WebMoney」の加盟店でも使える。WebMoneyはBOOK☆WALKER、ebookjapan、moraといった電子書籍・音楽配信ストアなどで幅広く対応している。

※初出時に、WebMoneyがApp StoreやGoogle Playでも使用できる旨の記述がありましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします(6/11 14:52)。

au WALLETはiPhoneユーザーでも利用できる

 一方で、au WALLETはauユーザーのためのサービス。当然利用にはauユーザーであることが必須条件だ。au IDも必要になる。Suicaや楽天Edyなどのように、誰でも入会できるわけではない。

 FeliCaやNFCを使うサービスではないので、「おサイフケータイ」のようにスマホだけで使うことができない。au WALLET以外は極端な話、おサイフケータイに全部入れられるから、ケータイだけで電車やバスに乗り、自販機で飲み物を買い、スーパーやコンビニで買い物をする、ということが可能だ。しかしau WALLETでは、スマホからアプリを使ってチャージはできるが、決済時にはカードが必要だ。電車には乗れないし、電子マネー対応の自販機でも使えない。この点ではau WALLETは劣る。

 au WALLETは、auユーザーなら誰でも使えるので、もちろんiPhoneユーザーでもOK。iPhoneはおサイフケータイに対応していないので、これは大きなメリットだろう。

 「カード」であることが、メリットでもあり、デメリットでもあるといえるだろう。

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