LaVie Z/LaVie G タイプZのような積極モバイル向けのUltrabookとなれば、実バッテリー動作時間がきわめて重要な要素だ。
米Microsoftの開発者ブログによれば、Windows 8にはCPUのアイドル時間をできるだけ長く保持することで電力効率を最適化するアプローチがとられているという。また、Windows 8では常駐プロセス(実行ファイル)やメモリ使用量が少なくなるのを確認したが、この点もバッテリー動作時間の延長にもいい影響があると推測される。
というわけで今回は、Windows 8モデルとWindows 7モデルのバッテリー実動作時間を比較比較しよう。計測プログラムにbbench 1.01(海人氏作)を利用し、設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」、ブラウザはWindows 8モデルではInternet Explorer 10、Windows 7モデルはInternet Explorer 9のほかにInternet Explorer 10 Release Preview(IE10RP)でも計測した。どちらもタブブラウズ機能はオフに設定している。
本体の測定環境は無線LAN(5GHz帯IEEE802.11n)で常時接続、電源プランは標準の「バランス」を利用し、バッテリー動作時のディスプレイ輝度を40%固定と設定した。なお、Windows 7モデルはデバイスマネージャでBluetoothアダプタを無効にする以外にBluetoothをオフにする方法がなかったことから、Bluetoothはどちらも有効で統一した。もちろんパフォーマンステストと同様にウイルススキャン系など常駐アプリケーションはアンインストールまたは停止し、不確定要素をできるだけ少なくして実施した。
Windows 8モデル(IE10) | Windows 7モデル(IE9) | Windows 7+IE10RP | |
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バランス | 288分 | 250分(▲38分) | 248分(▲40分) |
※基本仕様は同一(Core i7-3517U、4Gバイトメモリ、256GバイトSSD) bbench 1.01を使用 | |||
結果は、Windows 8モデルが4時間48分、Windows 7モデルが4時間10分、Windows 7+IE10RP環境は4時間8分。Windows 8モデルが約115%増、実動時間で40分弱もWindows 7モデルより長時間動作した(Windows 7にIE10RPをインストールした環境では、Windows 7モデルよりも若干だが短かった。こちらは誤差範囲と思われる)。
モバイル利用時、「うわわ、バッテリーがもうない〜」という時のプラス40分──かなり貴重な時間である。OSの違いだけでここまで変わるとは……改めてWindows 8、恐るべしである。
(続く)
この差は本当か。次回はこの結果の根拠を探るべく、PC本体の消費電力性能をちょっとじっくり検証してみる予定です。
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