導入した「LaVie GタイプZ(IGZOモデル)」。直販サイト「NEC Direct」価格は13万2300円からと、店頭モデルより低価格。さらにOSのエディション(8.1 Pro)、CPU(Core i5/Core i7)、SSD容量(最大256Gバイト)、Microsoft Officeの有無とエディションが選べる構成カスタマイズにも対応する。例えば筆者は上位構成としながらOfficeはパッケージ版を所持しているので不要とすることで、同構成の店頭モデルより少し安い価格帯で導入できたうーん。改めてほれぼれする軽さである。
今回はLaVie Zを「サブマシン」としてもっとおいしく活用する工夫を考察しよう。
前回紹介した「OneDrive」と、それが自然に統合されたWindows 8.1が便利なのは、もちろんPCを乗り換えた時だけではない。OneDriveにあるファイル、個人設定、アプリ、ブラウザの情報・設定は、同じMicrosoftアカウントでサインインするPC/タブレットで共有することも可能だ。前述したように、メインPC(自宅のデスクトップPC、オフィスのメインノートPCなど)の作業を、モバイル用のサブPCに引き継ぎたいシーンにも、Windows 8.1同士であればこれまでより手軽に、簡単に実現できる。
最近は自分の所持するデバイスを業務でも活用する「BYOD」と呼ぶワークスタイルを取り入れる人も増えている。モバイルノートPCであるLaVie Zでは、この設定同期の機能を応用し、このような運用方法をしてみるのはいかがだろう。Microsoftアカウントを複数個使い分ける方法だ。
同じMicrosoftアカウントでサインインすると、画面デザインや壁紙などの設定も含めて、メインPCとサブPCの基本状態/内容をほぼ同じ状態に保つことができる。これを応用すれば、Microsoftアカウント別にプライベート(自宅PCと同期)/業務(会社PCと同期)といったスタイルに切り替えて運用することも可能だ自宅のデスクトップPCはアカウントAを、オフィスのPCはアカウントBを使い、LaVie ZにはアカウントAもアカウントBも両方設定する。LaVie Zでは、使う場所に応じて復帰時にアカウントを切り替えてサインインすることで、どちらのPCともファイルや設定を共有でき、プライベートにもビジネスにもある程度環境を切り分けて運用できるようになる。
こちらはモバイルノートのLaVie Zだけでなく、基本的にサブマシンとして活用されるであろうWindowsタブレットなどに応用してもらっても便利なはずだ。
というわけで、新PCであるLaVie Zへの作業環境の移行は、旧PCで使用していたMicrosoftアカウントでログインするだけでおおむね手間なく終了してしまう。
ただ、OneDriveだけですべて移行できるわけではない。例えば従来のデスクトップUIで動作するソフトウェアや周辺機器用ドライバなどは、別途インストールする必要がある。こちら、たいていはベンダーのWebサイトからインストーラをダウンロードできるようになってはいるが、中にはパッケージ付属のCD/DVDメディアからしかインストールできない例もある。
光学ドライブを内蔵しないLaVie Zにおいては、USB外付けタイプの光学ドライブを別途買って対応する、光学ドライブのある別のPCからUSBメモリあるいはクラウドストレージなどにコピーして使用する……などいくつか手段はあるが、少し面倒でコストもかかる。
そこで便利なのが「光ディスクドライブ共有設定ツール」だ。

「光ディスクドライブ共有設定ツール」により、別のPCの光学ドライブをネットワーク共有できるようになる。まずは「ホスト用アプリのコピー」からUSBメモリなどに、ホスト用ソフトのインストーラをコピーし、別のPCにインストールする。続いて、LaVie ZよりホストPCの光学ドライブを参照し、IPアドレスを保存すれば準備は完了光ディスクドライブ共有設定ツールは、別のPCの光学ドライブを“あたかも自身の光学ドライブのように認識”させるNEC製PCに含まれる独自ソフトウェアだ。ホストPCの光学ドライブにCD/DVDメディアを入れると、LaVie Zでごく普通に再生がはじまる。“あたかも”という手軽さがミソ。「ワイヤレスな光学ドライブ」として活用することもできるので、持ち出す機会が多い=USB機器の着脱が面倒なLaVie Zにピッタリの便利ツールだ。
Windows 8.1搭載新マシンへの環境移行/同期は、統合されたOneDriveの機能を活用することで、これまでの手順と比べるととても簡単だ(今回は、Windows 7時代のマシンながらWindows 8.1アップデート済みの旧マシンであったという部分は大きいが)。さらに、サイズや用途に応じて複数台のマシンを使い分ける“新しい”使い方にも、Windows 8.1は自然に応用できるわけである。
(続く)
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