前回、Windows 8を搭載したLaVie Z/LaVie GタイプZが速い理由として、以下のような理由を挙げた。
最近のほとんどのPCは基本プログラム(=システムの起動時に最初に実行され、デバイスを初期化し、OSをロードするプログラム)として、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)を採用している。
UEFIは、これまでのBIOS(Basic Input/Output System)を置き換えるもので、IBM PC(IBM 5150)時代から互換性のために長らくひきずってきた古い仕様を改め、現代そして未来のコンピュータに適した形にしたものだ。BIOSに比べてはるかにプログラミングの自由度が高いため、OSブート前環境でのネットワークアクセス機能、およびそれを利用した遠隔管理機能、グラフィカルなセットアップ画面なども(BIOSに比べれば)格段に容易に実装できる。
Windows 8はこのUEFIに最適化されている。UEFIは従来のBIOSと互換性を保つ仕組みも持っているため、ハードウェア、ソフトウェアとも過去数年かけてBIOSからUEFIへと段階的に移行してきていたのだが、UEFIも当面の標準仕様といえる2.3.1が策定され、ハードウェアも下地が整ってきたということで、いよいよ完全移行へと踏み出したわけだ。
旧来のBIOSシステムでも使えないわけではないが、Windows 8においてはUEFIネイティブモード(BIOS互換モードでないUEFI本来のモード)にて利用することで、さまざまなメリットが得られるようになる。具体的には、2.2Tバイト以上のストレージからの起動や、起動/ハイバネーションからの復帰の高速化、セキュアブートによるセキュアな起動環境の実現、そして、シームレスで美しいブート画面(最初からディスプレイに適切な解像度でロゴなどが表示され、途中で解像度が変わったり画面がチラついたりしない)などだ。LaVie Zの起動直後に表示されるNECロゴがなんとなく品があってカッコいいと感じるのは気のせいではないのである。
Windows 7でもUEFIネイティブモード自体は対応していた。正し、最適化というまでには至っていなかった。メリットとして2.2Tバイト以上のストレージからの起動ができるくらいで、起動もほとんど高速にならなかったし、セキュアブートも、シームレスなブート体験もできなかった。UEFIのポテンシャルを本気で活用して最適化されたのはWindows 8からである。
もちろん、LaVie GタイプZのWindows 8モデルはUEFIネイティブモードでインストールされており、上記のメリットをすべて享受できるようになっている。ちなみに、前回や前々回で起動時間を比較したWindows 7モデルもWindows 7がUEFIネイティブモードでインストールされていたので、そのままWindows 8をアップグレードインストールすれば、Windows 8がネイティブモードで動作するはずである。
逆に、BIOS互換モードのWindows 7マシンは、UEFIセットアップで設定をUEFIネイティブモードに変更し、新たにWindows 8をネイティブモードでクリーンインストールする必要がある。ただ2年以上前ほどのPCとなるとUEFI未対応ということはありうる。その場合はWindows 8のUEFIネイティブモードでの動作は残念ながら諦めるしかない。
オフィスのセキュリティポリシーや業務アプリケーションの都合で「それは分かっているが、Windows 7でないと業務で使えない」というビジネスユーザーもまだ多く存在するのではないでしょうか。また、Windows XPのサポート期間が残り1年を切ったこともあり「XPはすぐに切り替えなければならないが、そうと言って8はまだ不安」そう思う層も多いことでしょう。
そんなユーザーも大丈夫。NECの直販サイト「NEC Direct」には、ビジネス利用やこだわりユーザーにうれしい「LaVie G タイプZ Windows 7インストールモデル」がまだ存在しています。
ただし在庫限りですので、なくなり次第終了とのこと。極軽UltrabookであるLaVie Zの「Windows 7モデルを」という人はお早めに!
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