目指せ35%省エネ、今だからこそ“本気の節電術”(後編)大規模停電を回避せよ!(7/7 ページ)

» 2011年03月28日 19時30分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]
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効果の高いものからできる範囲で始める

 今回の記事を執筆するにあたり、エアコンなど新たに消費電力を測定してみるとそれなりに発見があるものだ。取り急ぎリビングのエアコンは夏まで使用しないのでコンセントを抜いた。炊飯器は新しくなって消費電力が増えたので何か対策を模索中。掃除機のモードもこまめに切り替えれば節電になりそうだ。

 意外な盲点は給湯器の待機電力で、家庭の待機電力の30%を占めると言われている。お湯を使わない時はこまめにスイッチを切ろう。今回は節電がテーマなのでガスと水道には触れていないが、筆者宅のガス代と水道代は大幅に削減し、現在もリバウンドせずその状態を維持している。給湯器のスイッチを切ることは驚くほどガス代の削減にもつながる。

 待機電力に関してはあまり無理をすることはお勧めしない。録画機器を時間に合わせてコンセントをつなげば確かに効果はあるが、そこまですると疲弊してしまいそうだ。節電効果の高いものからできる範囲で始めた方が長続きするといのが筆者の考え方だ。

 記事中で消費電力を紹介したのは我が家の家電品で、機種によって数値は異なる。各家庭の電力を調べるため、ワットチェッカーはそれほど高いものではないので、節電に取り組もうとい人方は購入することをお勧めする。毎日使用する必要はないので、親戚同士で1台、友人同士で1台と共有でも充分だろう。

 首都圏在住の読者は、まず消費電力のピーク時の電力削減を考えていただきたい。それ以外の方もいい機会なので節電について考えていただければ幸いだ。資源エネルギー庁のデータによると家庭における消費電力量のトップはエアコン、続いて冷蔵庫、照明器具、テレビとなっている。深く考えずに節電に取り組む方は、まずエアコンや冷蔵庫は設定温度を調節する、照明やテレビはこまめに消すことが大きな節電につながるはずだ。

 節電から話はずれるが、ここにきて少々気になるのは、さまざまなイベントが中止になっていることだ。筆者自身に関係するところでは、取材予定だった岡山で行われるSUPER GTの開幕戦、鈴鹿で行われるフォーミュラ−・ニッポンの開幕戦が延期になった。イベントがなくなることは経済的にはマイナス。災害復興のためには多額の税金も必要になるので、あまり自粛自粛が続くと税収が減ってしまうことになる。

 テレビCMなどもまだまだ自粛ムードが強いが、そろそろ正常化できるところは正常化して、企業はしっかり利益を出し、個人は必要な消費をして経済を回すことも震災に遭った人々へのプラスになると考えている。皆で力を合わせて震災に立ち向かおう。

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