第36回 iPhoneでイルミネーションをキレイに撮るコツ:荻窪圭のiPhoneカメラ講座

» 2013年12月10日 11時23分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 年末といえばイルミネーションの季節でありまして、イルミネーションがきれいだなと思ったら、反射的にiPhoneを向けてしまうのが人情というもの。それできれいに撮れたら問題なし。

 でもなんだかな、って写りになることもある。一番の問題は手ブレ。これはもうとりあえず、立って撮る時は脇をぎゅっと締めて(目の高さより少し下げた方が安定する)、シャッターボタンにそっと触れてそっと離す。触れるだけでいい。押すというよりは触れるという感覚で。

 実はiPhone5sは以前のiPhoneより手ブレしにくくなった。以前は手ブレしてた状況でもブレないで撮れていることが多い。ありがたや。

photo

 で、手で持って撮ってどうしてもブレちゃう人は、周りを見渡してみるべし。iPhoneをのっけられる場所がないか探すのだ。塀の上でも郵便ポストでも何でもいい。どこか安定したところに置いて、手で支えつつアングルを調節して、指でそっと触れてそっと離して撮る。これが一番簡単。

 次の問題は明るさ。

 これはもう、AF/AEロックを使う習慣を付けるべし。例えば、AF/AEロックを使わずに夜景を普通に撮るとこうなる。

photo 普通に撮った夜景

 明るく光っている所と暗い空の明暗差が大きいので、照明と夜空の両方がぼやけてしまっている。どこにポイントをおいて撮りたいのか、カメラ側に教えてやる必要があるのだ。

 ここで「乃木坂駅」って書いてある文字がしっかり見えるように撮りたいときは、そこを指でタップして、AFとAE(要するにピントと明るさ)を指定してから撮る。すると、明るいところが明るくなりすぎないように撮ってくれるから、全体にぎゅっと締まって、空も暗くなる。

photo ぎゅっと締まって夜っぽくなった

 簡単ですな。

 この要領でイルミネーションを撮ってみる。

photo 普通にただカメラを向けて撮ってみた

 普通に撮るとこうなる。夜景撮影でありがちな写真だ。

 画面全体に「暗いところ」が多いので、カメラアプリは「お、暗い場所だから明るめに撮らないと写らないや」と判断して必要以上に明るく撮ろうとしちゃうのである。その結果、空がもやっとしてノイズが増えて、なんだかなって画質になる。

 それではさみしいので、あらかじめ明るいところを指でタップして「ここの明るさを基準に撮ってね」とカメラアプリに教えてやる。すると全体が明るくなりすぎないように撮ってくれる。

photo 空が暗くぎゅっと締まり、遠くの東京タワーもそれらしくなりました

 暗いところにイルミネーションの点光源がずらっと並ぶ感じになってくれた。どのくらい明るく、あるいは暗く撮るかはケースバイケースなので、あれこれ試してみるべし。

photo ちょっと低いアングルから、イルミネーションが鮮やかに光るタイミングを狙ってみた

 ここまで濃い密度で派手なイルミネーションを見せてくれてる場所ならいいんだけど、そこまで凝ってないケースもひとつ。

 街路樹にぐりぐりと巻き付けられたケーブルとLEDというよくあるパターン。これ、肉眼ではきれいに見えるけど、写真に撮ってみるとそうでもなかったりするもので、そんなときは遠近やボケを利用する。

 iPhoneでボケを利用するなんて……できるのです。ボケはメインの被写体がカメラにすごく近くて、背景が遠いときにすごく大きくなるので、それを利用する。たとえば、手前のイルミネーションにギリギリまで寄ってそこにピントを合わせて撮るとこんな風になる。

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 ピントは近い場所の木の幹に合わせてくるのでそこがくっきり写り、背景の並木がほわんとぼけて連なる。こうすると遠近感も出るし、光も柔らかくきれいに乗る。この方が「ああ、イルミネーションがきれい」と感じたときのイメージに近いのだ。

 個人的には全部ぼかしちゃうのも面白かったりする。

 LED付ケーブルをグルグルに巻かれた木を下から見上げて撮ってみる。葉っぱが写っちゃうし、今ひとつイルミネーションのきれいさがでない。

photo 葉っぱやケーブルも写っちゃって生々しい

 そこでわざと少しボカしてみる。

 ボカすのは簡単。至近距離のイルミネーションにいったんピントと明るさを固定してやればいいのだ。長押しするとiPhoneの画面に「AE/AFロック」と表示される。これが固定された状態なので、あとは好きな場所から好きな角度で撮ればOKだ。

photo

 で、少しボケたイルミネーションと大きくボケたイルミネーション。どちらもさっきと同じ木。

photophoto

 大きくボカすとひとつひとつの光源が大きくふわっと写るので、生々しさがなくなってちょっと幻想的になる。iPhoneのカメラは細かいセッティングはできないけどちょっと工夫すればいろんな撮り方ができるのだ。

 ちなみに、夜は冷え込んで寒い季節ではありますゆえ、iPhoneでイルミネーションを撮るときは、スマホ対応の手袋を用意するのが賢明かと思います。

iPhoneで車のテールライトの光跡を撮れるアプリ

 夜景というと、やっぱ思い浮かぶのが、夜の道路に車のテールライトが光跡となって流れているような写真。それを撮るには30秒以上のスローシャッターが必要なわけで、iPhoneには無理な話……と思いきや、擬似的にああいう写真を撮れちゃうアプリがあるのだ。

 名前は「Slow Shutter!」。そのものずばりの名前ですな。「Duration」は合計何秒間撮影するか。「Sensitivity」は感度。明るい場所で感度1にすると真っ白な写真になっちゃうのでそういうときは落としてやる。FPSはまあ24か30にしておけばOK。

photo 一応、手ブレ補正モードは持っているけど、できたら三脚などを使って固定して撮るべし

 そうするとこんな写真を撮れるのだ。

photo

 実際には高速連写したものを合成する疑似スローシャッターなのでちょっと点線になっちゃうけれども、iPhoneでもこんな写真を撮れるのだ、ってことでお好きな方はぜひ。

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