iPhone 5sの64Gバイト版を買ったものの、高速連写(バーストモード)とスローモーション動画が面白くて使いまくるのでどんどんストレージが食われ、あっという間に64Gバイトでは足りなくなりそうな荻窪圭です。そろそろ128Gバイト版が欲しいものですな。
そんなに何を入れてるんだといわれるのだけど、調べてみると半分以上が写真なので。ちょっと見直さないといけない。
さて、前回、大雑把にiPhone 5sのカメラ機能の強化ポイントを、「全体的に高性能になりました」「高速連写機能がつきました」「スローモーション動画を録れるようになりました」の3つに分けた。1番目と2番目の話は前回したので、今回はスローモーション動画編です。
カメラアプリを起動し、画面を右に(あるいは上に)スッスッとフリックすると、一番端に「スローモーション」モードが現れる。これがスローモーション動画。
スローモーション動画はカメラ界では一般的に「ハイスピード動画」という。秒120枚という通常の4倍の速度で撮影(録画)するので「ハイスピード動画」。再生時は秒30枚の通常速度で全コマ再生するので、動きは1/4の速さになるから「スローモーション動画」。撮る側から見るか、再生する側から見るかの違いで、結局は同じものを指してるのだ。iPhone 5sでは1280×720のHDクオリティで秒120枚の速度で動画を撮影する。
こういうスローモーション動画(あるいはハイスピード動画)機能自体は特に新しくない。似たような機能を持ってるカメラはいろいろあった。
iPhone 5sがアップルらしいのは再生速度のコントロールができることだ。なんてことない10秒の動画を「スローモーション」で撮ってスローモーションで再生すると……40秒かかる。簡単にいって、よっぽどすごい内容じゃない限り、見てて飽きる。見るのが苦痛になる。
iPhone 5sはスローモーションで撮ると「最初と最後の数秒」だけ通常の速度で再生し(秒120枚で撮っても、再生時に1/4に間引いて30枚分だけ再生すればいいのだ)、中央部分だけスローで再生してくれる。このアイデアはいい。
もとの動画は5秒分なんだけど、スロー部分が長いと、5秒でもちょっと長いよなと感じる。そういうときはあとから編集するべし。
iPhoneでスローモーション動画を再生すると、まずこの画面になる。馬術障害競技の一幕である。
上にサムネイルでタイムラインが表示されるのだけど、密度が薄い中央部分がスロー再生部分と思えばいい。再生すると通常速度部分とスロー部分があるけれども、iPhoneの中に保存されているのは秒120枚の元映像。だから「スロー再生部分」をあとから変更できるのだ。
今回は、スローで見せるのはやっぱ最初のジャンプだよね、ってことで馬の動きを見ながらスロー部分を短くした。何度も再生しながら調節するといい。自分で見て「あ、これだと長くて飽きるな」と思ったらスロー部分をポイントだけに絞っていけばいいんじゃないかと思う。
もともとスローモーション動画って「瞬間芸」を見せるもので、長く撮るもんじゃないから、その辺はうまいこと見てて飽きない長さに調整するってことで。
もうひとつできる編集は「トリム」。前後をカットして短くする編集だ。これは上に表示されているタイムラインの右端や左端をドラッグすればOK。
別の動画でやってみる。うちの猫で遊びながら面白がって撮ってたら20秒を越えちゃってた。さすがに長いなってことで、ポイントをしぼって前後の冗長な部分をカットしてトリムすることに。これもやりかたは簡単。タイムラインの左右をドラッグして短くするだけ。
で、「トリミング」をタップ。
スロー部分調整と違うのは、トリミングした時点で元映像を上書きしちゃうか、別のビデオクリップとして保存するか選べるところ。一度保存しちゃうとやり直しはきかないので、元映像を残しておきたい人は後者を選ぶべし。
で、せっかく撮ったスローモーション動画だから見て欲しい、となったら「公開」である。「公開」をタップして、続いて「次へ」をタップ。
すると選択肢があれこれと現れる。まあ、たとえばメールで送信とかするとファイルサイズを小さくするために画質が劣化したりするので、YouTubeやVimeoへ上げるのが一番ポピュラーかなと。Facebookだとちょっとクオリティが落ちる(より強く圧縮される)ようだ。
最後にもうひとつ猫動画を。
おもちゃで遊んでたら、どういうわけかオモチャではなく別の猫を押し倒しちゃったという一幕が面白かったのでどうぞ。
録った動画をパソコンにいったん転送してそこで編集したり(やっぱややこしい編集をするならパソコンの方がいい)、自分が普段使ってる場所にアップロードしたり、鑑賞したりしたいって人はそれなりにいるかと思う。
今まではUSBでiPhoneとパソコンをつないで転送してやればよかった。撮った動画や写真をバックアップを兼ねてパソコンに転送してる人も多かろう。でもスローモーション動画の場合、ここがちと厄介。
なぜなら、iPhoneに入っている動画ファイルそのものは「秒120枚」で撮った元データだけで、「どこからどこまでをスローにする」って情報を別に持っていて、iPhone上で再生するときはその情報を使ってその場でスピードを変えているのだ。iPhoneからYouTubeなどに書き出すときは、その場で部分的にスローになった動画をiPhoneが作って転送してるのだ。
で、USBケーブルで直接パソコンに動画を転送すると「元データ」がそのままコピーされるので、「部分的なスローモーション」部分がなく、パソコン上で再生すると、単なる1280×720ピクセルのHD動画になっちゃうのだ。
iPhone用に動画編集ソフトはいくつかあるけど、それらで編集しようとすると、スロー部分がなくなっちゃうのはそのせい。iPhone用アプリではiMovieがスローモーションに対応したけど、どうも部分的にスローにするという作業は無理っぽい。困りましたな。
で、作ったスローモーション動画をそのままパソコンに持って行くにはどうするか。わたしはとりあえずiCloudへの書き出しを使っております。ここにのっけてる動画もそうやって書きだしたものの(を編集部がYouTubeにあげております)。
やり方は簡単。
iCloudへの共有を選び(複数の動画を一度に上げられるので便利)、適当な「共有フォトストリーム」名をつけ(わたしは「スローモーション」ってのを作っております)、共有先を「自分」だけにする。
すると自分にメールが届いて、そこにURLが書いてあるので、ブラウザでそこにアクセス。ブックマークしておくと便利です。
そこから動画をダウンロードすればOk。
ちょいと面倒だけど、もうちょっとスマートな方法があれば知りたいと思っております。
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