今回はiPhotoの話をしようかと思ってる。
アップル純正アプリなのでもっとはやく取り上げてもよかったのだけど、前バージョンって正直なところ使い勝手が今ひとつでわたしも購入はしたものの、ちょっとしか使ってなかったのだ。
でも、2013年9月にバージョンアップしてフルリニューアルして使いやすくなった上に、2013年9月以降にiPhoneやiPadを買った人は無料でダウンロードできるのだ。有料の人と無料の人ができちゃってるのでややこしいけど、AppStoreへいって「無料」と表示されてたらダウンロードしちゃってOKだ。
iPhotoは何をするアプリなのか。iPhoneで撮った写真を死蔵させないためのアプリ、といっていい。大きな機能は3つ。ひとつは写真のブラウズ。まあこれは標準の写真アプリでもできるわけで、そう注目すべき機能でもない。ただ、写真にお気に入りやフラグをつけてざくっと分類することはできる。
ふたつめは写真の補正・加工機能。これがなかなか多機能で、写真の修正から大幅な加工まで一通りしてくれるのだ。かなり高機能である。3つめは写真の出力。Webジャーナル、スライドショー、フォトブックと3つあるけど、注目はフォトブック。iPhoneで撮った写真を豪華な写真集にできるのである。全部説明すると長くなるので、今回は2番目の写真の編集機能の話をば。
iPhoneで写真を撮ったとき、ちょっと暗いなと思ったり、ちょっと傾いてて気になったり、でもまあいいやってんでそのまま公開したりしてないだろうか。料理写真なんか、もうちょっと明るい方が美味しそうにみえるのに、と思ったまま公開したりしてないだろうか。
まあせっかく撮った写真なら「本当に見せたかった写真」に仕上げてから公開したいじゃないか、と。そのために10分も20分もかけるのはかったるいけど、1〜2分ならまあたいして手間じゃなかろう、と。そこでiPhotoの出番。
で、きれいな夕空の写真があるとしよう。
これである。
雲の隙間から光がすーっと差し込んだ姿がなかなか美しかったのでベランダから身を乗り出して撮ったのだけど、無理な姿勢で撮ったものだからちょっと左に傾いてる上に、右端に壁が写り込んじゃってる。これはよくない。直しちゃえ。
で、まず、サムネイルを消して目的の写真だけにする。
そして「ツール」をタップして編集ツールを呼び出す。最初はトリミングだ。
トリミングツールをタップするとこんな画面になる。わかりやすいですな。下のダイヤルは見ての通り傾き。ここをドラッグして傾きを直す。
でもって、四隅のどっかをドラッグしてトリミングする。縦横比を変えたいときは右上のメニューアイコンをタップ。思い切って正方形にしたり縦位置にしてもいい。まあやり過ぎると画像サイズが小さくなっちゃうけど。
終わったらツールアイコンをタップして戻す。次は明るさ(露出)だ。
光の筋が目立つように、暗いところはぎゅっと締めて、明るいところも少し落として色をはっきりさせたい。画面一番下のスライダーを動かす。右が明るい側(ハイライト部)、左が暗い側(シャドウ部)。左右の端をそれぞれ動かすとそれぞれ調整できるし、真ん中のを動かすと全体の明るさが変わる。細かい調整をするときは横位置の方が、スライダーが横長になるのでよさげ。iPhoneを傾ければよし。
最後は色。
夕日ならではの赤みを目立たせてやれ、ってことで一番右のホワイトバランスを開いて、「日陰」にしてやる。えっと、太陽光を中心に、曇り→日陰としてやるごとに全体に赤みが増します。
さらに彩度をちょっと上げて色を派手目に。
それ以外にもたくさんの機能があるので、気になる方はヘルプ画面をどうぞ。困ったら「?」をタップすればいい
ヘルプを参考にあれこれ画面を見ながらいじるとよいかと思う。
これでとりあえず完成。最初のオリジナル写真と比べるとずいぶん変わったのがわかるかと思う。「オリジナルを表示」ボタンがあるので見比べてみた。
えっと、実際の空はどうだったかというと、オリジナルが近い。でも「わたしの心の中ではこう見えてたのだ!」ってことでおおむね問題なしです。そういうもんです。となったら、公開ボタンをタップして公開しよう。
iPhotoがさすがアップル純正だな、というのはこのあと。
普通の画像編集アプリは、あれこれいじったものを「カメラロールに保存」という作業をしなきゃいけない。iPhotoはそれがいらない。保存しなくても、ここでいじったものはそのままカメラロールに反映されちゃうのだ。
iPhotoでいじってから、写真アプリでカメラロールの該当する写真を開いて見ると、ちゃんとiPhotoで仕上げた写真にすり替わっているのだ。じゃあ元の写真はどこへ? というと、ちゃんと残ってる。iPhoto上でオリジナルに戻すことも、ひとつひとつの作業(明るさやトリミングやその他もろもろ)をリセットして少しずつ戻すこともできる。
そういう意味でも安心して使えるのである。ブレやピンボケは直せないけど(これはもうどうやっても無理です)、ほんの一手間で写真を印象的なものにできるということで、ぜひお試しを。
次回もたぶん、iPhotoの話をお送りします。
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