シャープが2010年12月に開始予定の電子書籍ストアを利用できるメディアタブレット端末として発表したのが「GALAPAGOS(ガラパゴス)」だ。外出先での利用を想定したモバイルタイプと、自宅での利用を想定したホームタイプの2種類を用意し、モバイルタイプはレッド系とシルバー系の2色、ホームタイプはブラック系の1色をそろえる。端末の発売も12月の予定。
両端末の大きな違いはディスプレイサイズと解像度で、モバイルタイプは5.5インチ(600×1024ピクセル)、ホームタイプは10.8インチ(800×1366ピクセル)のディスプレイを搭載している。シャープのモバイル端末といえば、携帯電話でもお馴染みの「NEWモバイルASV液晶」を採用した機種が多いが、この2モデルについては不明。こちらもシャープ端末ではお馴染み、上下左右からののぞき見を防止する「ベールビュー」機能はモバイルタイプには欲しい機能だが、搭載されるかは未定。
このほか、モバイルタイプのみトラックボールを装備しており、カーソル移動のほか、左右に転がす、または押しっぱなしにすることで電子書籍のページをめくれる。トラックボールは片手での操作に向いているといえる。ホーム画面に戻れるホームボタンと、前の画面に戻るためのキーは2機種とも備えている。
通信機能は、IEEE802.11b/g準拠の無線LANに対応している。3Gについては「キャリアさんが決めることなので、現時点では未定」(説明員)だが、モバイルタイプが3G通信にいっさい対応せずに販売されるのは現実的ではないだろう。12月の発売前に、いずれかのキャリアが3G対応版を発表する可能性がありそうだ。
連続駆動時間は未定だが、「10時間を目標に開発を進めている」(説明員)とのこと。外部メモリは最大32GバイトのmicroSDHCに対応しており、バッテリーカバー内部にmicroSDスロットを備えている。なお、ダウンロードした電子書籍は内蔵メモリには保存できず、外部メモリにのみ保存可能。コンテンツは外部メモリの容量が許す限り保存できるので、例えば新聞のコンテンツが毎日、雑誌コンテンツが毎週上書きされるといったことはない。
サイズや重さなどのスペックも明かされていない。モバイルタイプはiPhoneなどのスマートフォンよりは幅が広いが、片手でも違和感なく操作できそうな印象だった。
プラットフォームにはAndroidを採用しているが、ディスプレイの解像度が異なるため、現時点ではAndroid マーケットを利用してアプリをインストールすることはできない。利用できるのはシャープのアプリのみ。ただし、今後はソフトウェアアップデートでほかのアプリが利用できるよう対応する予定。Android OSのバージョンは非公表。
2台とも電子書籍端末ではあるが、ほかのAndroid端末と同じくWebKitベースのブラウザを搭載しており、ブラウジングも可能。メーラーは利用できないが、電子書籍ストアの新着情報などを通知するお知らせ機能は用意される。端末のアップデートは自動で行われるので、手動での操作は基本的には不要。
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