NTTドコモが発表したソニーモバイルコミュニケーションズ製のスマートフォン「Xperia AX SO-01E」は、最薄部8.7ミリのアークボディに、4.3インチHD液晶、LTE、FeliCa、NFC、ワンセグ、赤外線通信、防水・防塵など多彩な機能を凝縮させたモデル。NOTTVとおくだけ充電を除けば、現行の機能やサービスはほぼ網羅している。
デザインは、海外のベースモデル「Xperia V」とほぼ同じ。ボディカラーはWhite、Black、Pink、Turqoiseの4色。Turqoiseはグローバルモデルでも見られない系統の色だ。ドコモ向けは「AX」に名称が変更されているが、ソニーモバイル担当者によると、Xperia acro HDから進化させたことにちなみ、AXの「A」には「Advanced」という意味を込めているそうだ。アーク形状の外観は「Xperia GX SO-04D」と似ているが、Xperia AXでは本体底面を突出させた「Elevated Element」により、正面からパッと見て本体色が分かる。ディスプレイ面が表になって並ぶ店頭での見栄えにも配慮したそうだ。
同梱品はXperia SXと同じステレオヘッドセット、卓上ホルダ、2GバイトのmicroSD、ワンセグアンテナケーブル。ACアダプタケーブルは同梱されない。卓上ホルダにはHDMI端子はなく、充電専用となる。また、オプション品の「ACアダプタ04」で充電をすると、通常よりも短時間の急速充電が可能になる。
側面がディスプレイのガラス、メタル調のフレーム、リアカバーの3層構造になっているのも、GXにはないポイントだ。あえてディスプレイのガラス面に窪みを入れて出っ張らせることで、画面を強調するとともに、側面のカラーをチラ見せできる。このフレームには蒸着処理が施されており(やや指紋が目立つが)、本体色ごとにフレームの塗装を変えている。一方でリアカバーはマットな質感だが、これは「すべてメタリックだけだと主張しすぎるが、裏をマットにすることで品の良さを演出するため」だという。
Xperia AXで目指したのは、「Xperia arc SO-01C」と同等のボディにacro HDと同等の日本仕様を備え、さらにLTEとNFCにも対応させること。実際、AXのサイズ/重さは約65×129×10.8(最薄部8.7)ミリ/約120グラムで、arcの約63×125×10.9(最薄部約8.7)ミリ/約118グラムとほぼ同等を実現している。幅65ミリはXperia GXの69ミリよりも細く、握ると手にしっくりと来る。個人的に、Xperia GXは片手で操作できるギリギリの幅だと感じているが、Xperia AXの65ミリは小さすぎず、大きすぎず、切妙なサイズだと感じた。ディスプレイはGXの4.6インチから4.3インチにサイズダウンしているが、持ち心地を考えると、4.3インチくらいがちょうど良いのかもしれない。もちろん、ソニーモバイルが従来からこだわってきたラウンド形状も徹底されており、手にしっかりとフィットする。
ソニー・エリクソンのころから愛着を持って同社製のケータイやスマホを使ってきた人にとって、残念な知らせといえるのが、Xperia AXではソニー・エリクソンのコーポレートロゴである、緑色のリキッドマークがなくなったこと。ソニーの100%子会社になったことを考えると致し方ないが、おなじみのシンボルがなくなったのは少し寂しい。その代わり……かは定かではないが、Xperia GXでは裏面下にあった「XPERIA」ロゴが、AXでは裏面上に移動している。これは、端末を握った際、下にロゴがあると手で隠れてしまうので、隠れないよう配慮したため。ちなみにディスプレイ面には、GXと同じく「NTTdocomo Xi」と「SONY」のロゴが配されている。なお、GXでは画面点灯時に光ったSONYのロゴは、AXでは光らない。
Xperia GXとの外観の違いについてもう1つ触れておきたい。GXでは薄型ボディに1300万画素カメラを搭載していたため、カメラモジュールが出っ張ってしまっていたが、Xperia AXでは同じ1300万画素カメラを備えながら、カメラ部分は平らになっている。これはインカメラの画素数をGXの130万画素から31万画素に下げたことで、部品を小型化できたことが影響しているという。
ソフトウェア編では、Xperia GX/SXから追加された機能やUI(ユーザーインタフェース)を中心に紹介する。
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