5インチフルHDディスプレイを搭載するスマートフォンの機能を比較する本コーナー。今回は「ARROWS X F-02E」「Optimus G pro L-04E」「ELUGA X P-02E」「Xperia Z SO-02E」「HTC J butterfly HTL21」の5機種で、ソフトウェアの使い勝手にどれだけ差があるのかを見ていこう。スマートフォンの顔ともいえるホーム画面に加え、5インチディスプレイを搭載していてボディが大柄なだけあり、片手での操作性に配慮した工夫があるかどうかも調べた。
初期のAndroidスマートフォンのロック解除画面は、カギアイコンを横にフリックするタイプのものが多かったが、現在はメーカーが手を加えることが多く、機種やメーカーによって使い方が異なる。また最近はロック解除画面にアプリをショートカットとして設置できる機種も増えている。
ドコモ端末の場合、ドコモ独自のホームUI「docomo Palette UI」が用意されており、Palette UI仕様のロック解除画面を設定することも可能。Palette UIのロック解除画面では、真ん中下に表示されたカギアイコンをタップするとロックが解除されるほか、左にカメラ、右にGoogle検索かしゃべってコンシェルを起動できるショートカットが用意されている。マチキャラも登場し、iコンシェルで受信した最新情報が吹き出しで表示される。キャラをタップするとしゃべってコンシェル、キャラのフキダシをタップするとiコンシェルが起動する。
ELUGA Xは「フィットホーム」か「ケータイモード」に変更する、Xperia Zは一括設定で「Xperia」(詳細な設定方法は後述)にすると、連動してロック解除画面も変更される。
ELUGA Xの「フィットロック」では、画面に触れた場所にロック解除、カメラ、電話、spモードメールのショートカットが表示されるので、片手で操作しやすい。カギアイコンのある下方向にフリックするとロックが解除される。カメラ、電話、spモードメールのショートカットは「設定」→「セキュリティ」→「画面ロック」→「タッチ」→「フィットロック」から、ほかのアプリに変更できる。Xperia Zでは、上下にフリックするとブラインドのようなアニメーションとともにロックが解除される。右にはカメラ、左にはミュージックプレーヤーのショートカットが用意されている。
Optimus G proのロック解除画面はホーム画面とは連動しないが、「設定」→「画面のロック」→「画面ロックを選択」で「スワイプ」にすると、LG独自のロック解除画面になる(docomo Palette UI設定中にも変更できる)。画面を上下左右のどの方向でもよいのでスワイプ(フリック)するとロックが解除される。このスワイプ設定時に、「設定」→「画面のロック」→「時計とショートカット」から、ロック解除画面のショートカットを変更できる。ARROWS Xにはオリジナルのロック解除画面は用意されていないが、本機ならではの特長として、指紋センサーでロックを解除できる。
HTC J butterflyのロックは、リングアイコンを上にフリックすると解除される。ホーム画面のドックに設置した4つの固定アイコンが、ロック解除画面にも表示され、ショートカットとしても活用できる。また、HTC J butterflyのロック解除画面には、天気予報、ソーシャルフィード、アドレス帳のデータ、撮影した写真など、多彩な情報を表示できるのも特長。詳細はこちらの記事を参照してほしい。
5機種ともロック解除画面を表示させない設定は可能だが、誤操作防止やセキュリティの観点からは、あまりオススメできない。
ロック解除方法 | ショートカット | ショートカットの変更 | |
---|---|---|---|
docomo Palette UI | カギアイコンをタップ | ○ | − |
Optimus G pro L-04E(スワイプ) | 上下左右いずれかにフリック | ○ | ○(4つ) |
ELUGA X P-02E(フィットホーム) | 下にフリック | ○ | ○(3つ) |
Xperia Z SO-02E(Xperiaホーム) | 上下いずれかにフリック | ○ | − |
HTC J butterfly HTL21(HTC Sense) | リングを上にフリック | ○ | ○(4つ) |
アプリショートカットやウィジェットを設置できるホーム画面は、どんな違いがあるのだろうか。ドコモ端末にプリセットされる「docomo Palette UI」、ARROWS X向けの「NX!ホーム」、Optimus G pro向けの「LGホーム」、ELUGA X向けの「フィットホーム」、Xperia Z向けの「Xperiaホーム」、HTC J butterflyの「HTC Sense」の5つを見ていこう。なお、Optimus G proとXperia Zのメーカー独自ホームは、端末上ではそれぞれ「ホーム」「Xperia」という名称だが、便宜上ここでは「LGホーム」「Xperiaホーム」とする。
5つとも左右にフリックするとページが切り替わり、画面下部の「ドック」に設置したアプリは、どのページにも表示される。docomo Palette UIでは、アプリやウィジェットを長押しすると、「削除」「アンインストール」「アプリ情報」などのサブメニューが出る。そのままアイコンをドラッグするとゴミ箱アイコンが現れ、ほかのホームアプリと同じく、ゴミ箱にドロップすればホーム画面上から消去できる。
最大ページ数はdocomo Palette UIの12が最多だが、7ページほどあれば多くの人には十分だろう。サムネイル表示は全機種とも可能だが、Xperia Zではページ全体を1画面に表示することはできず、ホームの編集とサムネイル表示が一体になったUIになっている(1画面には1ページ+左右にとなりのページが少し表示されるのみ)。ロック解除直後に表示され、ホームボタンを押すと戻る「ホーム」に任意のページを設定できるのは、この中ではLGホーム、フィットホーム、Xperiaホーム、HTC Senseのみ。
ページの切替え | 最大ページ数 | サムネイル表示 | 「ホーム」の変更 | ページの入れ替え | |
---|---|---|---|---|---|
docomo Palette UI | 左右 | 12 | ○ | − | ○ |
ARROWS X F-02E(NX!ホーム) | 左右 | 7 | ○ | − | ○ |
Optimus G pro L-04E(LGホーム) | 左右 | 7 | ○ | ○ | ○ |
ELUGA X P-02E(フィットホーム) | 左右 | 9 | ○ | ○ | ○ |
Xperia Z SO-02E(Xperiaホーム) | 左右 | 7 | △(1画面に全ページは表示できない) | ○ | − |
HTC J butterfly HTL21(HTC Sense) | 左右 | 7 | ○ | ○ | ○ |
ELUGA Xでは、ケータイのUIを意識した「ケータイモード」が用意されている。ホーム画面自体はカスタマイズできず、右にフリックすると着信履歴、左にフリックするとリダイヤルが表示される。「メニュー」を押すとケータイ風の4×3のアイコンが並んだメニュー画面が表示され、この画面下部の「お気に入り」に、よく使うアプリや設定などのショートカットを置ける。スマホのUIに慣れた人には物足りないかもしれないが、ケータイからスマホに移行したばかりの人には親切なUIだろう。
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