通知バーのショートカットパネルからWi-FiやBluetoothなどを設定できる機種が最近では当たり前になっているが、なぜかHTC端末はこの設定を取り入れていない。やはりよく使う設定は少ないステップで設定したい。ウィジェットを活用する手もあるが、その分ホーム画面のスペースを使ってしまうのはマイナス。通知バーから直接「設定」にアクセスできるのはどの機種も共通だ。
ARROWS Xでは4個×2行、Xperia Zでは5個×2個の設定パネルが1画面に表示されるが、Optimus G proとELUGA Xは5個×1行の設定パネルが1画面に表示され、左にスクロールすると、残りのパネルが現れる。すべて1画面に表示される方がスッキリしていて見やすい感もあるが、このあたりの感覚は個人で異なるのだろう。
初期状態で設定されている通知バーの項目を変更したり、順番を変えたりできるのは、この中ではARROWS XとOptimus G proのみ。よく使う機能は人によって異なるので、こうしたかゆいところに手の届く設定はありがたい。

左からARROWS X、Optimus G proの通知バー。Optimus G proでは、ほかのアプリ利用中に表示させられる「Qスライド」を、ここから起動できる。またバックライトの輝度を%で細かく調節できる

ARROWS Xでは通知バーの設定パネルを長押しすると、ほかのパネルが現れ、初期状態では設定されていないテザリングや機内モードなどに変更できる(写真=左)。Optimus G proは通知バー右端の「編集」から、設定パネル(クイック設定)を並び替えたり(写真=中)、初期状態では登録されていない機内モード、データ通信、アカウントと同期、Miracastを入れ替えたりできる(写真=右)通知バーは通常、画面の上に触れてスワイプすると表示されるが、5インチスマホをはじめ、画面が大きい機種だと片手では操作しにくい。しかしELUGA Xでは画面の中央や下部などに触れて下にスワイプしても、通知バーが表示される。目立たない部分ではあるが、片手操作に配慮した親切なUIといえる。
| 表示数 | 表示内容 | カスタマイズ | |
|---|---|---|---|
| ARROWS X F-02E(NX!ホーム) | 4×2(1画面) | Wi-Fi、GPS、持ってる間ON、マナーモード、画面の自動回転、画面の明るさ、Bluetooth、Dolby Mobile | ○ |
| Optimus G pro L-04E(LGホーム) | 5×2(2画面) | Qメモ、Qリモート、マナーモード、パワーセーブ、テザリング、画面自動回転、Wi-Fi、Bluetooth、GPS、編集 | ○ |
| ELUGA X P-02E(フィットホーム) | 5×2(2画面) | ecoモード、ビューブラインド、マナーモード、画面の明るさ、Wi-Fi、Bluetooth、GPS、Miracast、自動同期、画面回転 | − |
| Xperia Z SO-02E(Xperiaホーム) | 5×2(1画面) | Wi-Fi、Bluetooth、モバイルデータ、画面の明るさ、マナーモード、テザリング、GPS、機内モード、画面の自動回転、設定 | − |
| HTC J butterfly HTL21(HTC Sense) | 1 | 省電力 | − |
5インチスマホを片手で使う上でネックになるのが、文字入力だろう。本体幅が70ミリほどあると、キーボードの幅も大きくなってしまい、片手ですべてのボタンを押すのはなかなか辛い。左手で持つと右端、右手で持つと右端のキーが特に押しにくい。そんなときに便利なのが、キーボードのサイズ変更。キーサイズを無理のない程度に縮小すれば、片手でもすべてのキーが押しやすくなる。
キーサイズの変更で特に便利なのがELUGA Xの「フィットキー」とXperia Zの「POBox Touch 5.4」だ。どちらも入力画面からキーサイズを変更でき、しかも縦と横を自由に調節できるので、各ユーザーの手に最適なキーサイズにできるわけだ。フィットキーは、キーボード上にスタンプを貼り付けたり、写真を背景に表示させたりでき、カスタマイズ性に富んでいる。

ELUGA Xは、キーボードの「メニュー」→「カスタマイズ」を選ぶと、キーのカスタマイズ画面に切り替わり、キーの位置や大きさを調節できる(写真=左)。Xperia Zでは入力画面で文字種を長押し後、キーサイズ変更のアイコンを選ぶと、キーサイズを調節できる(写真=右)Optimus G proは、「LGキーボード」の設定で「絵文字クイック」を左側に表示させるとキーが1行分右に寄り、右側に表示させるとキーが1行分左側に寄る。ただしキーサイズを自由に調節することはできない。ARROWS Xの「NX!input」とHTC J butterflyの「iWnn IME」は、各日本語入力システムの設定からキーサイズの変更ができるが、上下のみで左右を縮めることはできない。ちなみに、Google Playから入手できるATOKでは、「入力補助」の「タブレット(縦画面)」にチェックを入れると、キーボードの上下左右のサイズを変更できるようになる。キーサイズにこだわるのなら、ATOKを導入するのも一考の価値がある。

LGキーボードでは絵文字の表示欄を左端か右端にするかで、キーボードの表示位置が変わる。左の画面は絵文字を右端に表示させたもの(写真=左)。ATOKではキーサイズを調節できる。またキーのスキンに好きな写真を登録することも可能だ(写真=右)全体的に、片手で操作しやすいUIが目を引いたのはELUGA Xだ。指を置いた場所のどこからでもロックを解除できるフィットロック、アプリトレイを片手でスクロールしやすいフィットホーム、キーサイズを自由に調節できるフィットキー、画面の上に触れなくても呼び出せる通知バーなど、随所に工夫が感じられる。ARROWS XとOptimus G proは通知バーをカスタマイズできること、HTC J butterflyはロック解除画面のカスタマイズ性に豊んでいるのが魅力。今後も、メーカー独自の工夫に期待したい。
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