Google Play エンジニアリング・ディレクターのクリス・ヤーガ氏の招待講演では、「Updade on Google Play and Android」という題名で、Androidデバイスに対してゲームを提供する意義を語った。
ヤーガ氏は、「Mobile技術の進化とそれに対してGoogleが何を提供していくのかを語る」という趣旨で講演を始めたが、その内容のほとんどは「人がゲームをする」ということがどのように変化していったのかを“歴史的”経過で示すことだった。
ヤーガ氏は、いまから1000年前における戦争を「マルチプレイゲーム」(ただし、複数のプレイヤーが対等な立場で戦うのではなく、それぞれの国の王をトップとして、その下に役割を分担する複数のプレイヤーが参加する形式)としてとらえ、(戦争という形態だった)ゲームは、一国の王という限られたプレイヤーしか存在しなかった状態から、チェスなどの登場でより多くの人ができるようになり、さらに、ゲームセンターのアーケードゲーム機、そして、家庭用ゲーム専用機など、ゲームデバイスの進化と、通信手段の進化(郵便システムによる手紙対戦、無線を使った通信、そして、通信文の最適化など)に合わせてより多くのユーザーがゲームに参加できるようになっていった過程を紹介した。
ヤーガ氏は、現在急速にユーザー数を増やしているAndroidデバイスでゲームができる意義について、ユーザー1人が1台のゲーム機を占有することができるという大きな進化であり、さらに、全世界規模で膨大なユーザーがいるため、ゲームデベロッパーにしてもゲームを待っているユーザーがいることになり、Google Playで配信する場合の収益は前年から2.3倍になるなど、ビジネスにも大きく貢献できるようになったとアピールした。
ヤーガ氏は、Googleはゲームデベロッパーに対して、シンプルな方法でゲーム開発をしてもらえる支援策や技術の提供を行っており、その一例として、先日発表したGoogle Play Games Serviceでは、AndroidユーザーとiOSユーザーにマルチプレイゲームを楽しむとこできるようになったほか、ほかのユーザーにギフトを送ることもできるようになったことを紹介した。ヤーガ氏は、ゲームコミュニティのフィードバックやユーザープロファイルの分析など、インフラの関することはGoogleが提供する機能で簡単に利用し、開発者はゲーム開発に集中できるメリットも訴えている。
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