COMPUTEX TAIPEI 2009では、インテルが正式に発表していないIntel P55 Express搭載マザーボードが大量に展示されていただけでなく、その次に控えている「Clarkdale」(開発コード名)に対応する予定のIntel H57 Expressを搭載したマザーボードまで展示されていた(すでに紹介しているように、インテルのブースでは動作デモも行われていた)。しかし、それ以外でも新しい規格や技術をいち早く取り入れたマザーボードの展示がASUSのブースで見ることができた。
それが「P6X58 Premium」で、先日日本でも開発者カンファレンスが行われた「USB 3.0」と、2009年5月27日にSerial ATA Internarional Organizationから仕様が公開された「Serial ATA 6.0Gbps」を実装したサンプルを展示、Serial ATA 6.0Gbpsに関しては、Seagateの対応HDDを使った動作デモも行っていた。
グラフィックスカードでは、「MARS GTX295/2DI/4GD3」(以下 MARS GTX295)が注目を集めていた。型番からすると、NVIDIAのデュアルGPU搭載カードのGeForce GTX 295をイメージする。GeForce GTX 295はコアクロックやグラフィックスメモリのバスクロック、バス幅、容量などが、GeForce GTX 260を2つ載せたスペックに相当するが、MARS GTX295は、ASUSが独自にレイアウトしたダブルデッキの基板にGeForce GTX 285を2つ組み込んだ構成を採用している。そのため、コアクロックは648MHz、グラフィックメモリクロックは2.4GHz、搭載するグラフィックスメモリの容量は4096Gバイトになる。
ASUSの示したデータによると、3DMark VantageのExtremeモードで測定したスコアは、NVIDIAのGeForce GTX 295リファレンスカードで「9151」であったのに対してMARS GTX295は「11292」に達したとしている。
「MATRIX GTX285/HTDI/1GD3」(以下、MATRIX GTX285)には、グラフィックスメモリのクロック設定機能と、オーバークロックで不具合が発生しても通常動作に復帰するために、グラフィックスカードに実装されたBIOSを初期化する専用ボタンが用意された。MATRIX GTX285の標準設定では、コアクロック648MHz、グラフィックスメモリの動作クロック2.484GHz、シェーダクロック1476MHzになる。グラフィックスメモリのクロック設定には4つのモード(Extreme Loading、Heavy Loading、Average Loading、Light Loading)が用意され、これに、BIOS復帰のSafe Modeを加えた5つのパターンそれぞれで、MATRIX GTX285の側面にあるロゴの色が変わって、動作しているモードが把握できるようになっている。
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