“豪華すぎる”モバイルノート「VAIO Z」を徹底検証する(後編)直販、店頭、旧機種の3台をガッツリ比較(1/4 ページ)

» 2010年02月24日 11時00分 公開

その圧倒的なハイスペックは“本物”なのか!?

後編は各種テストで「VAIO Z」の実力を明らかにする

 ソニーが3月6日に発売する新生「VAIO Z」は、1キロ台前半の可搬性が高いボディに、13.1型フルHD液晶ディスプレイをはじめ、通常電圧版のモバイル向けCore i7、RAID 0構成のクアッドSSD、グラフィックスメモリ1Gバイト付きの外部GPU、Blu-ray Discドライブなど、驚きのハイパフォーマンスを搭載可能なハイエンドモバイルノートPCだ。

 先に掲載したレビューの前編では、旧モデルから強化されたポイントを押さえつつ、ボディデザインや基本スペック、通信機能、拡張性、液晶ディスプレイの品質、キーボードやタッチパッドの使い勝手を確認した。

 レビューの後編では、VAIO Zがウリとするパフォーマンスを中心に、バッテリーの駆動時間、動作時におけるボディの発熱や内蔵ファンの騒音といった、モバイルノートPCに求められる能力をじっくりテストしていく。

 テストしたのは前編と同様、ハイスペックな構成のソニースタイル直販VAIOオーナーメードモデル「VPCZ11AFJ」と店頭販売向け標準仕様モデル「VPCZ119FJ/S」の試作機、そして従来の標準仕様モデル「VGN-Z73FB」を加えた3台だ。

 直販モデルと店頭モデルの違いはもちろん、旧モデルとの差も併せてチェックしていきたい。ただし、今回テストしたのは製品版に近い試作機で、実際の製品とは異なる可能性がある点はあらかじめお断りしておく。


計3台の新旧「VAIO Z」を横並びでテスト

 テストの前に、今回集めた3台のスペックをおさらいしておこう。

ハイスペックな構成の直販モデル「VPCZ11AFJ」
店頭販売向けの標準仕様モデル「VPCZ119FJ/S」
従来の標準仕様モデル「VGN-Z73FB」

 直販モデルのVPCZ11AFJはかなりハイスペックだ。CPUはCore i7-620M(2.66GHz/最大3.33GHz/3次キャッシュ4Mバイト)、メインメモリは4GバイトDDR3 SDRAM(2Gバイト×2/PC3-8500)、データストレージは合計256GバイトのSerial ATA SSD(64GバイトSSD×4によるRAID 0構成)、光学ドライブはBlu-ray Discドライブ、液晶ディスプレイの解像度は1920×1080ドットとなっている。

 店頭モデルのVPCZ119FJ/Sは、CPUにCore i5-520M(2.4GHz/最大2.93GHz/3次キャッシュ3Mバイト)、メインメモリに4GバイトDDR3 SDRAM(2Gバイト×2/PC3-8500)、データストレージに合計128GバイトのSerial ATA SSD(64GバイトSSD×2によるRAID 0構成)、光学ドライブにDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、ディスプレイに1600×900ドット表示の液晶を採用している。

 どちらのモデルもチップセットはIntel HM57 Express、外部GPUはNVIDIA GeForce GT 330M(専用グラフィックスメモリ1Gバイト)を装備している。また、Core i5/i7はグラフィックス機能のIntel HD GraphicsをCPU側に統合しているが、VAIO Zでは独自の「ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス」機能により、この消費電力が低いIntel HD Graphicsと、高性能な外部GPUのNVIDIA GeForce GT 330Mを状況に応じて使い分けることが可能だ。

 一方、従来の店頭モデルであるVGN-Z73FBは、CPUがCore 2 Duo P9700(2.8GHz)、チップセットがIntel GM45 Express(グラフィックス機能のIntel GMA 4500HMDを内蔵)、外部GPUがNVIDIA GeForce 9300M GS(専用グラフィックスメモリ256Mバイト)、データストレージが500GバイトHDD(5400rpm)と、新モデルより世代が1つ前のアーキテクチャを用いている。

VPCZ11AFJの「ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス」切り替えスイッチ。SPEEDモードは外部GPU、STAMINAモードはCPU統合のグラフィックス機能を利用する。AUTOモードはSPEED/STAMINAを自動で切り替える。VPCZ119FJ/Sも同じ機能を持つ
SPEEDモードもしくはAUTOモード(ACアダプタ接続時、またはバッテリー駆動でHDMI/DVI出力時)におけるGPU-Z 0.3.8の情報表示画面。NVIDIA GeForce GT 330Mを使用しているのが分かる
STAMINAモードもしくはAUTOモード(バッテリー駆動時かつHDMI/DVI未使用時)におけるGPU-Z 0.3.8の情報表示画面。CPU統合のIntel HD Graphicsを利用しているのが分かるが、GPU-Z 0.3.8上では情報が正しく認識されていない

デュアルSSDモジュールの表面と裏面。それぞれにフラッシュメモリとコントローラを実装している。端子は片側にしかないが、片面で1基のSSDとなっており、両面で2基のSSDという扱いになる
クアッドSSDのユニット。デュアルSSDモジュールを2枚に重ねた状態で、マウンタに装着してある。サイズ、端子ともに汎用のものではなく、VAIO Z専用のSSDモジュールだ
Intel Rapid Storage Technologyのメニューで見たクアッドSSDユニット。Serial ATAの4ポートそれぞれに同容量のSSD(画面での表示は「Samsung MMCRE28G」)が装着され、RAID 0を構成していることが確認できる

今回テストしたVAIO Zの基本スペック
製品名 VPCZ11AFJ(直販モデル) VPCZ119FJ/S(店頭モデル) VGN-Z73FB(旧・店頭モデル)
発売日 2010年3月6日 2009年10月22日
OS 64ビット版Windows 7 Home Premium
CPU Core i7-620M(2.66GHz/最大3.33GHz) Core i5-520M(2.4GHz/最大2.93GHz) Core 2 Duo P9700(2.8GHz)
メインメモリ 4GバイトDDR3 SDRAM(2Gバイト×2/PC3-8500)
チップセット Intel HM57 Express Intel GM45 Express
外部GPU NVIDIA GeForce GT 330M NVIDIA GeForce 9300M GS
外部GPUのグラフィックスメモリ 1Gバイト 256Mバイト
液晶ディスプレイ 13.1型ワイド(1920×1080ドット) 13.1型ワイド(1600×900ドット) 13.1型ワイド(1366×768ドット)
データストレージ 256GバイトSSD(64Gバイト×4、RAID 0) 128GバイトSSD(64Gバイト×2、RAID 0) 500GバイトHDD(5400rpm)
光学ドライブ Blu-ray Discドライブ DVDスーパーマルチドライブ
天面カラー プレミアムカーボン シルバー ブラック
パームレスト ブラック シルバー ブラック
無線WAN
WiMAX IEEE802.16e-2005準拠(最大受信速度20Mbps/最大送信速度6Mbps)
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n準拠(最大送受信速度300Mbps) IEEE802.11a/b/g/n準拠(最大受信速度300Mbps/最大送信速度150Mbps)
ノイズキャンセリングヘッドフォン 付属
指紋センサー 搭載
TPMセキュリティチップ 搭載 搭載
FeliCaポート 搭載(Ver.2.0) 搭載(Ver.1.0)
Webカメラ 搭載
USB/IEEE1394 USB 2.0×3 USB 2.0×2/IEEE1394×1
キーボード 日本語配列
キーボードバックライト 搭載
バッテリー Sバッテリー
ACアダプタ 標準ACアダプタ
オフィススイート Office Personal 2007
セキュリティ対策ソフト マカフィー・PCセキュリティセンター(60日間限定版)
動画/静止画/音楽編集ソフト Photoshop Elements 8 & Premiere Elements 8(いずれも30日間体験版) Photoshop Elements 7 & Premiere Elements 7(いずれも30日間体験版)
日本語入力ソフト ATOK 2009 for Windows(30日間限定版)
保証サービス 3年間保証<ベーシック> 1年間保証
価格 31万6800円(直販価格) 24万円前後(予想実売価格) 21万円前後(発売時の実売価格)

VPCZ11AFJのデバイスマネージャ画面。ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス機能がSPEEDモードなので、ディスプレイアダプタはIntel Graphics Media Accelerator HDとNVIDIA GeForce GT 330Mの両方が認識されている。合計256GバイトのSerial ATA SSD(64GバイトSSD×4によるRAID 0構成)は、「Volume0」の1ドライブとして表示される。無線LANとWiMAXのコンボカード「Centrino Advanced-N + WiMAX 6250」を搭載する

VPCZ119FJ/Sのデバイスマネージャ画面。VPCZ11AFJと同様、ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス機能はSPEEDモードなので、ディスプレイアダプタにはIntel Graphics Media Accelerator HDとNVIDIA GeForce GT 330Mの両方が見える。また、合計128GバイトのSerial ATA SSD(64GバイトSSD×2によるRAID 0構成)は「Volume0」の1ドライブと表示される。無線LANとWiMAXのコンボカードCentrino Advanced-N + WiMAX 6250も共通だ


Sony Style(ソニースタイル)
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月30日 更新
  1. 約3万円台半ばでペン付きのAndroidタブレット「Lenovo Tab M11」を試す コンテンツ消費には十分なスペック (2024年05月28日)
  2. 税込み5万8800円で買える「10.9インチiPad(第10世代)」の実力を最新iPad Proユーザーが改めてチェックした (2024年05月29日)
  3. パスワードの「定期的な変更は不要」だが注意点も 総務省がサイバーセキュリティサイトで呼びかけ (2024年05月28日)
  4. まるで“化粧品”な見た目だけじゃない! エレコムのガジェット新ブランド「ILMF」を使って分かったこと (2024年05月28日)
  5. 総務省がCHUWI(ツーウェイ)を「行政指導」 一部モデルで認証の取得漏れなどが判明 当該機種では「5GHz帯Wi-Fi」は使わないように (2023年04月13日)
  6. Socket AM5対応の小型ベアボーン「DeskMini X600」がデビューで即ヒット! (2024年05月27日)
  7. 気軽でカラフルなヘッドセットもいいぞ! ビデオ会議でも役立つロジクールの無線モデル「Zone 300」を試す (2024年05月29日)
  8. 直販では64GBメモリモデルも! パナソニック コネクトが店頭向け「Let's note FV5」にCore Ultra搭載の新モデルを投入 (2024年05月28日)
  9. マウス、約969gの軽量筐体を採用したCore Ultra搭載14型モバイルノート (2024年05月29日)
  10. 無料で使える「Chrome OS Flex」! どの程度使えるのかを試した (2022年08月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー