PCパーツメーカーのブースも見どころが多かった。「ハイスペックマシンを極力小さくして使いたいと考える人が多いのでしょう。その辺は日本ならではですね」(スタッフ)といわれるように、Core i7を搭載できるmini-ITXサイズのH55/57マザーを展示するメーカーが全体的に多かったほか、EVGA「Classified SR-2」のようなハイエンドユーザーに熱視線を浴びせられる尖ったパーツも目立った。
その中でも特に注目されたのは、やはり未発売と未発表のモデルだ。MSIのブースには、2万円以下で買える低価格なX58マザーとして人気のあった「X58 Pro-E」の後継とされる「X58A-GD65」が販売予定品の扱いで展示されていたほか、ASUSTeKブースには堅牢性や高耐久性をうたう「TUF(The Ultimate Force)」シリーズの新モデル「SABERTOOTH X58」も見られた。いずれも具体的な価格や発売時期は未定だが、近いうちに店頭に並ぶ可能性が高いようだ。


写真は左から、ギガバイトブースのmini-ITXマザー「GA-H55N-USB3」(すでに販売中/1万9000円弱)、ECSのブースに展示されたmini-ITXマザー「H55H-I」(すでに販売中/9000円前後)、EVGA(シネックス)ブースに並んだデュアルXeonマザー「Classified SR-2」また、ASUSTeKブースでは、NVIDIA 3Dを搭載したハイエンドノートPC「G51Jx 3D」も目玉の1つとなっていた。ASUSTeKスタッフによると、日本では想定していた3〜4倍の量が売れ、一時期深刻な品薄状態になったという。「現在も潤沢とはいきませんが、なんとかお客さまに買っていただける状況にはなってきたかなと思います。私どもとしてはゲームをやられる方を中心に売れると考えていたのですが、医療関係や建築関係の方が仕事で3Dを使うために購入されるというケースも多いことが分かりました。予想以上のペースで3Dが浸透しているのは確かです」とのことだ。
3D(立体視)関連の製品はすでに市場に受け入れられているが、“近未来チック”なソリューションとしては、AR(拡張現実)体験コーナーの人気も見逃せない。ARは、カメラで撮影した映像に、別の画像をリアルタイムで表示する技術だ。例えば「花束」と書かれたパネルを持ってカメラに映ると、コンピューターにインプットしてある花束の3DCGが呼び出され、カメラ映像ではパネルが実際の花束に変わって表示されるというもの。体験コーナーでは、zigsow社のテクノロジーを使ったコンテンツにより、Webカメラの前に、牛やマザーボード、風車小屋などのCGが呼び出せるパネルが置かれており、好きに動かしてカメラ映像の様子を確かめることができた。
zigsowは「この技術の商品化はこれからですが、例えば、ご自分自身にWebカメラを向けて、髪型を登録したパネルを額に当てながら、似合うヘアスタイルを探すといった使い方もできます。表示できる映像に関しても、今後は周囲の光の向きや量にあわせて影をつけるなどして、よりリアルに近づけていきたいと思います」と話していた。
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