連載
» 2010年05月28日 20時44分 UPDATE

堀江貴文に聞く【iPad、iPhone、Twitter編】:秘かに期待、iPad――iPhoneでできないこと

iPhoneでは、メールの送受信やTwitter、ブログリーダーの使用がほとんど。電話機能は使っておらず、ドコモのケータイと2台持ちです。おサイフケータイの機能がないのも痛い。iPadが出たらソフトウェアキーボードを表示して、文字入力もやりやすくなるようなので、PCを持ち歩かなくてよくなるのではないかと秘かに期待しています。

[堀江貴文,Business Media 誠]

まな板の上の鯉、正論を吐く ホリエモン108のメッセージ

この連載は書籍『まな板の上の鯉、正論を吐く』から抜粋、再編集したものです。最高裁の判決を待つ身ながらも活発に発言を続ける彼の頭の中に去来する思い。「クビにしないように採るのも企業の責任」「僕の経験上、返済できる金利の上限は5%」「今の日本は国家が借金したお金でGDPを支えている」「核武装して周囲に摩擦を生むくらいなら今のままで十分」――。その一部をご紹介します。堀江流思考のストレッチをお楽しみください。


Amazon.comのKindle、AppleのiPad、ソニーの電子書籍リーダーなどが出そろい、2010年は電子書籍普及元年になるとも言われていますが、これは出版界にどのようなインパクトをもたらすでしょうか?

 ソニーの電子書籍リーダーはともかくとして、Kindleはすでにアメリカの出版形態やビジネスモデルを変えつつあります。Amazon経由で書籍を購入するユーザーはKindle版のほうが安く、しかもすぐに入手でき読めることから急速に普及しています。

 Appleが発売するiPadは、専用ビュワーアプリ「iBooks」の出来次第で電子書籍が売れるかどうかが変わるのではないかと思います。なぜならiPadのユーザーはiPhoneのユーザーベースと重なり、おそらくiTunesやAppStoreを使ったコンテンツ流通になるのですが、必ずしもAmazon.comのように活字好きのユーザーを取り込めてはいないと思うからです。

 しかしながら、これらは今年中に日本にも上陸し、沢山の書籍等が電子ブック端末にダウンロードできるようになるのは間違いありません。特にコミケなどで出版されているインディーズ書籍などは確実にダウンロード販売が普及してくる。大手出版社の動きは鈍いですが、そこに見切りをつけて作家が独自に編集者を抱えてネット配信をする動きも出てきています。例えば『ブラックジャックによろしく』『海猿』など社会派の漫画家として有名な佐藤(秀峰)氏は独自に漫画のネット配信サイトを立ち上げ、版元に頼らず作者主導で有料配信を進めています。

 それだけではありません。仲間や賛同する漫画家にデジタル化の指導も含め漫画配信を薦めているのです。活字の作家も有料メールマガジンや有料サイトを通じて独自のユーザーベースを獲得する方向に向かっています。これまでは雑誌やムックという形をとっていたのでしょうが、直接課金で定期刊行するスタイルをとれば、それなりに有名な作家やジャーナリスト、評論家は、十分収益を上げることができます。電子書籍化は大手の出版社にとっては逆風ですが、個人や小組織にとっては追い風になると考えます。

堀江さんはiPhoneを使っていますが、具体的にどのような機能をどのように使われることが多いでしょうか?

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 PCメールの送受信、Twitter、ブログリーダーの使用がほとんどです。あとは飲み会で皆が楽しめるような面白アプリを沢山入れています。Google Mapsや駅探、テレビ番組表やグルメ検索、乗換案内などの便利系アプリも頻度は低いですが使っています。

 一番使っているのはTwitterです。リアルタイムにコミュニケーションが取れますし、私の場合はイベントの告知などもできるので非常に便利なツールです。政治家や経済人、ジャーナリスト、タレントなど多様な人物をフォローすることにより旬の情報やニュースをチェックできるようになったのは画期的なことであり、紙の雑誌を読む時間が取れなくなってしまいました。

 iPhoneで電話機能は使っておらず、ドコモのケータイと2台持ちです。おサイフケータイの機能がないのも痛い。iPadが出たらソフトウェアキーボードを画面に表示して、文字入力もやりやすくなるようなので、PCを持ち歩かなくてよくなるのではないかと秘かに期待しています。PC用のWebサイトを見るにはiPhoneだと少し面倒ですからね。

Twitterの普及で、日本の言論やWeb文化はどう変わりますか?

 まだ普及段階にあるのでどれくらいの継続性があるのかは分かりませんが、140字という制限により書き込むこと自体のハードルが低いので広まっているようです。僕はまだすべてのフォロワーのタイムラインと自分への返信を読んでいますが、タイムラインは早晩すべてを読むことを断念するかもしれません。

 返信ももうかなり限界にまで来ています。テレビ番組の討論会などに出演した際は大変な盛り上がりようですから。タイムラインを見た瞬間から、ある一定時間の閲覧に限定し、自分への返信もある程度流れをつかむ程度に見るということであれば非常に有用なツールでしょう。

 たった140字のつぶやきを基点に色々な議論をすることも可能だし、イベントに人を集めることだってできます。イベントであれば、ハッシュタグを活用してそのイベントの実況をしたり、参加者同士の交流なども促進できます。つまり、Twitterが「リアルタイムWeb」の時代を浸透させているともいえる。言論人でTwitterを使わないということは、考えられない状況になりつつあるのではないでしょうか。

 辞書もWikipedia以前は静的なものが当たり前でしたが、Wikipediaの登場以降、ストックよりもフロー、すなわち動的なものが当たり前になりつつあります。それにGoogle検索が相まってWebではリアルタイムな辞書形成がなされつつあるといっても過言ではありません。かつて静的だったWebもブログやWikiシステムの登場により誰でも簡単に自在に書いたり消したりすることができ、動的になっていきました。

著者紹介:堀江貴文(ほりえ・たかふみ)

 1972年、福岡県生まれ。1991年、東京大学教養学部文科三類入学。1996年、東京大学在学中に資本金600万円で「有限会社オン・ザ・エッヂ」を設立。2002年、経営破綻した旧ライブドアから営業権を取得し、2004年、「株式会社ライブドア」に社名変更。同年6月、経営難に陥っていた大阪近鉄バファローズ(現・オリックスバファローズ)の買収を申し出たことにより、ライブドアとホリエモンの名前は一躍全国区に。2005年2月、ライブドアがニッポン放送の株主となり、フジテレビとの間でニッポン放送の経営権争奪戦が起こるが、4月には両者で和解。フジテレビはライブドアから1400億円でニッポン放送株を買い取った。2005年8月、広島六区から衆議院選挙に出馬し、亀井静香と一騎打ちになるも落選。2006年1月、証券取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕・起訴される。2007年3月、東京地裁で2年6カ月の実刑判決を受け、即日控訴。2008年7月、東京高裁は控訴を棄却。即日上告し、現在最高裁判決を待つ。現在、ロケット開発を手がけるSNS株式会社のファウンダー。


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