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» 2011年03月01日 21時18分 UPDATE

4G、OS、ソーシャルフォン、タブレット――HTC 小寺氏が語る製品戦略 (1/2)

5機種のスマートフォンと1機種のタブレットを2月のMobile World Congress 2011で発表したHTC。日本向けには「htc EVO WiMAX ISW11HT」も投入し、存在感を高めている。2011年はどんな戦略で携帯事業を展開していくのだろうか。

[田中聡,ITmedia]

 HTC Nipponが3月1日にプレスイベントを開催し、2月のMobile World Congress 2011で発表した製品をあらためて紹介するとともに、HTCの製品戦略を説明した。

2011年は4Gに注力する

photo HTC CPO 小寺康司氏

 HTCのCPO(最高製品責任者)の小寺康司氏は「2010年は第4四半期だけで全世界のスマートフォンが1億台販売され、(前年比で)90%以上増加している」と振り返るとともに、「今年はスマートフォンが広く皆さんの手に入る年になるので、スマートフォン専業メーカーとして期待している」と話した。同社のスマートフォンは「Desire」シリーズがおなじみだが、同シリーズは2010年に世界で2500万台が販売され、約1000万台だった2009年から倍以上の台数を記録した。売り上げは前年比で90%以上増加したという。

 HTCのブランド認知度も向上しており、「1年半ほど前に13%だったものが、2010年は50%、市場によっては60%を超えている」(小寺氏)。

photophoto これまでに発売されたDesireシリーズ

 2011年にHTCが注力するポイントの1つが「4G」で、同社は米Verizon向けにLTE対応のスマートフォン「HTC ThunderBolt 4G」を発表している。小寺氏は「4Gの登場で世界が変わる。ケータイからスマートフォンへの移行よりもさらに加速して変化していく」と力を込める。

正統派のスマートフォン3機種

 同社がMobile World Congress 2011で発表した新製品は、「HTC Desire S」「HTC Wildfire S」「HTC Incredible S」「HTC ChaCha」「HTC Salsa」のスマートフォン5機種にタブレット端末「HTC Flyer」を加えた計6機種。

photophoto 新たに発表されたスマートフォン

 Desireの後継機となるDesire Sはデザインに注力し、ボディにはアルミの削り出しを用いている。カメラはインカメラも搭載し、ビデオチャットを利用できる。ディスプレイは3.7インチのワイドVGA液晶、チップセットはQualcommのSnapdragon「MSM8255」を搭載する。

 Wildfire Sは幅約59.4ミリ、高さ約101.3ミリという小型ボディが特徴で、HTCスマートフォンの中でも最小クラスのモデルとなる。機能はDesire Sとほぼ同等。ボディカラーにもこだわり、同社製品では珍しい紫色のモデルもラインアップした。Wildfire Sに限らずカラーバリエーションは今後も拡大し、「1機種あたり3〜4色ほどを考えている」(小寺氏)という。デザイナーにある程度自由にデザインさせたというIncredible Sでは、中の基板がそのまま出ているかのような外観を目指し、裏面の中央部分を突起させた。

photophotophoto 小型ボディと多色展開が目を引く「HTC Wildfire S」(写真=左、中)。裏面が突起している「HTC Incredible S」(写真=右)

単にFキーを付けただけではないFacebookフォン

photo キーボード付きの「HTC ChaCha」とフルタッチ型の「HTC Salsa」

 スマートフォンの中核を占める前述の3機種のほか、Facebookをより簡単に利用できるソーシャルフォンとしてChaChaとSalsaも提供する。小寺氏はFacebook連携モデルを開発した理由に、SNSとスマートフォンの親和性の高さを挙げる。「現在、5億人のユーザーがFacebookを使っており、そのうち2億人(約40%)がケータイから利用している。この40%のユーザーは残りのユーザーの倍以上投稿しており、ケータイと組み合わせると使い勝手がいいことが分かる。さらに、2億人の約半数が朝起きたと同時に投稿し、その半分はベッドから出る前に使っている」(小寺氏)

photophotophoto SalsaのボディにはFacebookのテイストに近い青を基調にしたカラーを採用

 ChaChaとSalsaはFacebook専用の[F]キーを備えているが、これは単なるショートカットではなく、Facebookと連携できる際にキーが光って操作を案内してくれる。例えば写真を撮った後にFキーが光り、このキーを押すと写真を投稿できる。ブラウザ利用時にFキーを押すとそのページをFacebookへアップロードでき、音楽再生中にFキーを押すと、アーティストや楽曲、アルバムジャケットなどの情報を共有できる。さらに、Fキーを長押しすると現在地にチェックインしてアップロードする機能もある。小寺氏は「ただのFacebookキーではなく、端末側で何をしているかを判断していろいろな機能と連携できる」と説明する。

photophoto 2機種とも本体の下部にFacebook用の[F]キーがあり、使えるときはキーが光る

DesireやHDはAndroid 2.3へアップデート予定、EVOは?

 OSについてはDesire S、Wildfire S、ChaCha、SalsaがAndroid 2.3.3、Incredible SがAndroid 2.2を採用。2.3.3採用機でNFCに対応しているモデルはない。小寺氏によると、NFCについては2011年後半に対応機の投入を目指し、そのタイミングでFeliCaの搭載も検討するという。いずれの機種も4月下旬から欧州やアジアで順次発売される予定。

 「HTC Desire」と「HTC Desire HD」については「キャリアの認定を受け次第、Android 2.3へアップデートする予定。HDの方が先になるだろう」(小寺氏)とした。ただし日本向けX06HT/X06HTIIと001HTのアップデートについては未定。またau向け「htc EVO WiMAX ISW11HT」のOSは現状ではAndroid 2.2だが、「プラットフォームとしては2.3へのアップデートも可能」とのこと。ただし時期は未定。

※初出時にX06HT/X06HTIIと001HTもAndroid 2.3にアップデート予定との記述がありましたが、日本向けの製品のアップデートについては未定です。お詫びして訂正いたします。(3/4 18:58)

photophoto 3GとWiMAXの通信とテザリングができるau向け「htc EVO WiMAX ISW11HT」
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