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» 2012年11月16日 21時13分 UPDATE

石野純也のMobile Eye(11月3日〜11月16日):Note IIで新市場を作るSamsung/100Mbps Xiを体験して見えたこと/ヤフー×グリー提携の課題 (1/3)

11月16日に発売された「GALAXY Note II SC-02E」は、初代Noteから大きな進化を遂げ、使い勝手も向上した。このSC-02Eも対応する「Xi」の100Mbpsサービスが開始されたが、実際の速度はどの程度か。また、今回は「爆速」で決まったというヤフーとグリーの提携も取り上げる。

[石野純也,ITmedia]

 一足先に冬モデルを7機種同時に発売したKDDIを皮切りに、新端末が徐々に店頭に出そろい始めている。本日11月16日には、ドコモの「GALAXY Note II SC-02E」と「Xperia AX SO-01E」の2機種の販売が開始された。サムスン電子ジャパンはこれに先駆け、「GALAXY Note II WORLD TOUR 2012 TOKYO」を開催。Sペンによって実現する新しい操作方法を、報道陣に説明した。また、ドコモはこの2機種の発売に合わせ、1.5GHz帯と800MHz帯でのLTEサービスを開始する。11月3日から16日までを対象にした今回の連載では、これらのニュースを取り扱っていきたい。また、11月8日に発表されたヤフーとグリーの提携についても、ここで解説する。


初代Noteの3倍準備した――Noteカテゴリーの定着を目指すSamsung電子

 NTTドコモは、本日16日にSamsung電子が開発したGALAXY Note II SC-02Eを発売する。これに先駆け、サムスン電子ジャパンが「GALAXY Note II WORLD TOUR 2012 TOKYO」を8日に開催。イベントに登壇したサムスン電子ジャパンのチョウ・ホンシク社長は「素晴らしい反響をいただいている。最初の1カ月で300万台を販売した」と語り、グローバルで同端末が好調なことを語った。

photophoto サムスン電子ジャパンの社長、チョウ・ホンシク氏(写真=左)。グローバルでは発売から1カ月で300万台の販売台数を誇る(写真=右)

 GALAXY Note IIは、「タブレットとプレミアムスマートフォン、両方のよさを持った端末」(チョウ氏)。5.5インチのディスプレイを搭載し、1024段階の筆圧検知が可能なSペンで手書きを初めとするさまざまな操作を行えるのが特徴だ。「@」を書いてメーラーを立ち上げる、「?」を書いて検索する「クイックコマンド」や、ペン先を近づけるだけでフォルダやカレンダーの中身を表示する「Air View」、電話中にSペンを抜くと自動で「Sメモ」が起動する「ページバディ」など、多くの機能が追加されている。スペックの強化が図られているのはもちろんだが、使用感や使い勝手といった部分にも磨きがかかった1台だ。

photophoto 手書き入力が可能で、ディスプレイも5.5インチと先代より大きくなったGALAXY Note II
photophotophoto Sペンが近づいたことを検知し、フォルダの中身や動画のサムネイルを展開する「Air View」を採用
photophoto 「Sノート」では、色や太さなどの設定を保存でき、Sペンのボタンを押して切り替えることが可能だ(写真=左)。記号や文字を書いてアプリを起動する「クイックコマンド」。インストールしたアプリも割り当てられる(写真=右)
photo 撮った写真をペンで簡単に加工できる「ペーパーアーティスト」というアプリも内蔵

photo ソウル市内で取材に応じた、サムスン電子 プロダクトプランニングのカク・カンレ氏

 ただ、日本では「GALAXY Note SC-05D」の販売実績が「考えていたよりよくなかった」(Samsung電子 プロダクトプランニング カク・カンレ氏)。販売ランキングでは上位に顔を出すこともあったが、グローバルでの勢いには達していないというのが同社の見方と言えるだろう。グローバルと比べ、販売開始の時期が遅かったうえに、「初代Noteでは、Sペンの使用感が完璧ではなく、Sペンを使ったアプリも十分に準備されていなかった」(同氏)こともその理由と考えているようだ。また、「アーリーアダプターの多い韓国市場に比べ、大きい画面に対する拒否感や抵抗感もあった」(同氏)という。

 一方でカク氏は、「Sペンの機能は改善されているし、アプリも準備しているので売れ行きはよくなると思う」とGALAXY Note IIに期待を寄せる。大画面に対するユーザーの認識については、「変わると思う。来年ぐらいには、5インチに関しての抵抗感が今のようにあるとは思っていない」(同氏)とした。実際、冬モデルでは5インチ前後の端末も多く、ライバルが増えた半面、相対的にGALAXY Note IIの異質さが薄まっている印象も受ける。

 日本市場へのローカライズも、初代GALAXY Noteより積極的に行った。夏モデルの「GALAXY S III SC-06D」と同様、おサイフケータイに対応。「日本の年賀状文化を反映し、テンプレートを10個準備した。Samsungのプリンタ事業部を何とか説得して、エプソンのプリンタと連携して、それらのテンプレートを使った年賀状も印刷できる。クイックコマンドでは、『d』と書けば『dメニュー』、『sp』と書けば『spモードメール』が起動する。日本語認識の精度が高いエンジンも搭載しているし、カバーを同梱するのも日本だけ」とカク氏が話すように、ソフトとハードの両面で、積極的にユーザーのニーズを取り込んだ。

photo 日本ではプリンターを展開していないSamsung電子。あえて他社のエプソンと連携する道を選んだ

 こうした改善を踏まえ、同社は「市場を中期的に作っていくような活動をして、結果を出していきたい」(サムスン電子ジャパン 専務 石井圭介氏)という。「(グローバルで初代の)3倍のペースで売れているとあったが、我々も同じだけ見ている。大変なプロモーションをかけ、市場を作っていく」(同氏)というように、CMなども積極的に展開していくようだ。これには、Sペンでできることが増えたぶん、ユーザーへの丁寧な説明が必要になるという事情も関係している。Samsung電子は、11月8日からタッチ&トライに力点を置いた「GALAXY Studio」を東京で実施しているが、このようなユーザーが触れる機会をいかに増やせるかが、GALAXY Note IIの成否を分ける鍵になりそうだ。

photophoto 使い勝手の詳細を説明するサムスン電子ジャパン 専務 石井圭介氏(写真=左)。会場には押切もえさんも登場。GALAXY Note IIを使いこなし、操作にも迷いがなかった(写真=右)
photo GALAXY Note IIの周辺機器。ANYMODE製のフリップカバー以外は、すべて参考展示となる。アクセサリーの充実度も、スマートフォンでは重視される点だけに、ぜひ日本でも発売してほしい

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