携帯各社が冬商戦向けに発表したスマートフォンが出そろった。2013年夏モデルでは“ツートップ”として「Xperia A SO-04E」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)と「GALAXY S 4 SC-04E」(Samsung電子製)を推したNTTドコモは、この冬モデルでは「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」を“おすすめ機種”として訴求しており、ほかのスマートフォンよりも比較的安く購入できる。いずれも「ドコモメール」「docomo LIVE UX」といったドコモの最新サービスを網羅しているのはもちろん、プロセッサー、バッテリー、カメラなどスマートフォンとしての基本性能も高い。
では、これら3機種の中ではどれが買いなのか? 基本スペックから持ちやすさ、バッテリー、カメラまで、さまざまな要素を比較していく。3機種でどれを買おうか迷っている人は購入の参考に、すでに購入済みの人は、自分が持っているスマホの実力を図る参考になれば幸いだ。
あらためて、3機種の概要をおさらいしておこう。
ARROWS NXは、ディスプレイのRGBに白を追加した「WhiteMagicディスプレイ」を新たに搭載。従来よりも画面の消費電力を最大45%削減したほか、直射日光の下でもはっきりと見ることができる。富士通スマートフォンではおなじみの指紋センサーを継承しており、センサーを押して画面の点灯、なぞってロックの解除ができる。約1310万画素カメラには積層型CMOSセンサーの「Exmor RS for mobile」を採用し、素早くピントを合わせられる「クイックフォーカス」、光量がアップした「インテリジェントフラッシュ」などで快適な撮影をサポートする。
AQUOS PHONE ZETAは、シャープのスマートフォンやタブレットでおなじみの「IGZO」をディスプレイに採用。ドコモが計測する「実使用時間」は、現時点では最長の約98.9時間を実現している。約1630万画素のカメラにはF1.9のレンズを搭載するほか、画像処理技術を活用した「NightCatch」により、暗い場所でも明るく撮影できる。スマートフォンを持つだけで画面が点灯する「グリップマジック」や、タスクキーからアプリの履歴やミニアプリを画面下部に表示する「クイックランチャー」など、片手操作に配慮した機能も設けた。
Xperia Z1 fは、ソニーモバイルのフラッグシップ機「Xperia Z1」のカメラや映像技術を、4.3インチの小型ボディに凝縮したスマートフォン。4色のカラーバリエーションを用意したボディには、メタルフレームとガラスパネルを用いて高級感を演出。ソニーがBRAVIAで培ったディスプレイ技術や超解像技術を採用するなど、画質の良さにこだわった。加えて大きく進化したのがカメラ。ソニーのデジタルカメラでもおなじみの「Gレンズ」や独自の画像処理エンジンを搭載することで、暗い場所でも鮮明に撮影できる。
続いて、基本スペックや対応サービスの有無を見ていこう。以下の表にまとめた。
ARROWS NX F-01F | AQUOS PHONE ZETA SH-01F | Xperia Z1 f SO-02F | |
---|---|---|---|
OS | Android 4.2 | Android 4.2 | Android 4.2 |
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約70×140×10ミリ | 約70×141×8.9(最厚部約9.2)ミリ | 約65×127×9.4ミリ |
重さ | 約150グラム | 約139グラム | 約140グラム |
プロセッサー | Qualcomm MSM8974(2.2GHzクアッドコア) | Qualcomm MSM8974(2.2GHzクアッドコア) | Qualcomm MSM8974(2.2GHzクアッドコア) |
ディスプレイ | 約5.0インチフルHD(1080×1920ピクセル)TFT液晶(WhiteMagic) | 約5.0インチフルHD(1080×1920ピクセル)TFT液晶(IGZO) | 約4.3インチHD(720×1280ピクセル)TFT液晶(トリルミナスディスプレイ for mobile) |
連続通話時間 | 3G:約780分、GSM:約780分 | 3G:約910分、GSM:約800分 | 3G:約580分、GSM:約600分 |
連続待受時間 | LTE:約670時間、3G:約850時間、GSM:約670時間 | LTE:約580時間、3G:約700時間、GSM:約590時間 | LTE:約450時間、3G:約500時間、GSM:約410時間 |
実使用時間 | 約97.1時間 | 約98.9時間 | 約83.6時間 |
バッテリー容量 | 3200mAh | 3000mAh | 2300mAh |
メインカメラ | 有効約1310万画素CMOS | 有効約1630万画素CMOS | 有効約2070万画素CMOS |
インカメラ | 有効約130万画素CMOS | 有効約210万画素CMOS | 有効約220万画素CMOS |
ストレージ | 32Gバイト | 32Gバイト | 16Gバイト |
メモリ | 2Gバイト | 2Gバイト | 2Gバイト |
外部メモリ | microSDXC(最大64Gバイト) | microSDXC(最大64Gバイト) | microSDXC(最大64Gバイト) |
防水 | IPX5/IPX8 | IPX5/IPX7 | IPX5/IPX8 |
ワンセグ | ○(録画可能) | ○(録画可能) | ○(録画可能) |
フルセグ | ○(録画不可) | ○(録画可能) | − |
NOTTV | ○ | ○ | − |
おサイフケータイ | ○ | ○ | ○ |
NFC | ○ | ○ | ○ |
卓上ホルダ | − | − | ○ |
ワイヤレス充電 | − | − | − |
指紋センサー | ○ | − | − |
LTE通信速度 | 下り最大150Mbps/上り最大50Mbps | 下り最大150Mbps/上り最大50Mbps | 下り最大150Mbps/上り最大50Mbps |
Wi-Fi | IEEE802.11a、b、g、n、ac | IEEE802.11a、b、g、n、ac | IEEE802.11a、b、g、n、ac |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
赤外線通信 | ○ | − | − |
Miracast | ○ | ○ | ○ |
MHL | ○ | − | ○ |
OSは3機種ともAndroid 4.2を搭載する。サイズは、ARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAが5インチディスプレイを備えているだけあって、幅は70ミリと太く、片手では手に余るという人も多いだろう。4.3インチのXperia Z1 fの幅は65ミリに抑えられている。一方で重さは約140グラムのXperia Z1 fより約139グラムのAQUOS PHONE ZETAの方が軽い。Xperia Z1 fにアルミフレームやガラスパネルを採用したことが影響していると思われる。5インチクラスでAQUOS PHONE ZETAほど軽いスマホはなく、この軽さは隠れた魅力といえる。
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