ドコモ、ソフトバンクに続き、KDDIからもauの新料金プランが発表され、3社とも「電話が使い放題」+「細かいパケット定額」で落ち着いた新料金プラン。ドコモは「カケホーダイ&パケあえる」、ソフトバンクモバイルは「スマ放題」、KDDIは「カケホとデジラ」というプラン名で展開する。料金は完全な横並びではなく、各社それぞれ違いがある。どのキャリアのどのプランがお得なのか、旧プランとも比較しつつ検証してみた。
新料金プランの特徴の1つが、国内ならどこへ電話をかけても通話料が無料になる「通話定額」だ。3社の旧プランでは、基本料金は安いが通話料が高く、通話定額も「同社間通話」だけなので、他キャリアや固定電話と通話すると通話料が高くなる。新プランはその心配がない。
一方で基本料金は高くなった。スマートフォン向けの新旧プランを比較すると、以下のようになる。
ドコモ | ソフトバンク | au | |
---|---|---|---|
プラン名 | タイプXiにねん | ホワイトプラン | LTEプラン(+誰でも割) |
月額基本料金 | 743円 | 934円 | 934円 |
30秒の通話料 | 20円 | 20円(1〜21時ソフトバンク同士無料) | 20円(1〜21時au同士無料) |
オプション | Xiカケ・ホーダイ:月667円でドコモ同士通話無料 | Wホワイト:月934円で通話料30秒10円 | 通話ワイド24+月934円で通話料30秒10円 |
オプション2 | - | 24時間通話定額オプション:月477円でソフトバンク同士通話無料 | au通話定額24:月477円でau同士通話無料 |
受付停止時期 | 8月31日受付停止 | 8月31日受付停止 | 時期未定だが受付停止予定 |
ドコモ | ドコモ(データ) | ソフトバンク | au | |
---|---|---|---|---|
プラン名 | カケホーダイ(2年契約) | データプラン(2年契約) | 通話し放題(2年契約) | 電話カケ放題(+誰でも割) |
月額基本料金 | 2700円 | 1700円 | 2700円 | 2700円 |
30秒の通話料 | 無料 | 通話なし | 無料 | 無料 |
オプション | − | − | − | − |
25歳以下向け優遇 | 月−500円 | 月−500円 | 月−500円 | − |
いち早く契約した人への優遇 | − | − | 6月末まで変更で3000円キャッシュバック(スマ放題スタートキャンペーン) | 6月末まで新規契約+7月末まで新プラン加入でau WALLET3000円チャージ(電話カケ放題プランスタートキャンペーン) |
長期契約者優遇 | 10年以上利用で対象スマホ購入+新プランで1万円還元(プレミア10年特割) | 10年以上利用で対象スマホ購入+新プランで1万円還元(プレミア10年特割) | 3年以上でTポイントの付与率が2倍か5倍(請求金額1000円ごと) | − |
その他 | 家族で対象スマホやタブレットを2台以上購入+新プランで1台1万円還元(ファミリー特割) | 家族で対象スマホやタブレットを2台以上購入+新プランで1台1万円還元(ファミリー特割) | タブレット用データプラン月1700円あり | − |
新プランのおかげで、いくら話しても月2700円(税別、以下同)以上発生することがなく、旧プランのように通話料が青天井になることはない。
ただし「通話が少ない」「待受が多い」「ネットが中心」という人にとっては、月1000円以下で済む旧プランの方がよいだろう。ドコモとソフトバンクのタブレット向けの新プランには「データ専用」の基本料金もあるが、月1700円が発生する。
もっとも、旧プランの受付停止まではまだ猶予があり、今契約している人も新プランに変更する必要はない。ネットが中心という人は、MVNOのサービスを検討するのもいい機会だろう。
新プラン間で比較すると、月2700円で料金は横並びだが、25歳以下のユーザーや長期契約者、いち早く新プランと契約した人など、優遇の仕方が違うので、新規契約やMNPの人はチェックしておこう。
ショップ来店時などで新プラン加入者向けのプレゼントがあったり、従来からのキャンペーンに新プランが加わる(例えば、ドコモの「デビュー割」や「ご愛顧割」も適用される)こともあるので、表に記載以外のキャンペーンも注目したい。
今回の新料金プランでは、ケータイ(フィーチャーフォン)向けも発表されている。新旧プランは以下の通り。
会社 | ドコモ | ソフトバンク | au |
---|---|---|---|
プラン名 | タイプSSバリュー(+ファミ割MAX50など) | ホワイトプラン | プランZシンプル |
月額基本料金 | 934円 | 934円 | 934円 |
30秒の通話料 | 20円 | 20円(1〜21時ソフトバンク同士無料) | 20円(1〜21時au同士無料) |
無料通話分 | 1000円(通信も可) | − | − |
主なパケット定額サービス | パケ・ホーダイ ダブル:月372〜4200円 | パケットし放題フラット:月4200円 | ダブル定額スーパーライト:月372〜4200円 |
その他 | − | Wホワイト:月934円で通話料30秒10円 | 通話ワイド24:月934円で通話料30秒10円 |
会社 | ドコモ | ソフトバンク | au |
---|---|---|---|
プラン名 | カケホーダイ(2年契約) | スマ放題(2年契約) | 電話カケ放題(+誰でも割) |
月額基本料金 | 2200円 | 2200円 | 2200円 |
30秒の通話料 | 無料 | 無料 | 無料 |
無料通話分 | − | − | − |
パケット定額 | パケットパック:月3500円〜 | データ定額パック:月3500円 | データ付プラン:月3500円 |
25歳以下向け優遇 | 月−500円 | 月−500円 | − |
いち早く契約した人への優遇 | − | 6月末まで変更で3000円キャッシュバック(スマ放題スタートキャンペーン) | − |
※初出時に、「いち早く契約した人への優遇」にauの「電話カケ放題プランスタートキャンペーン」を入れていましたが、ケータイは対象外でした。おわびして訂正いたします(6/30 23:00)。 |
こちらも新プランは月2200円で横並びだ。ケータイの旧プランは表には代表的なプランを掲載したが、旧プランでは複数のプランが用意されているので、通話が多い人はもっと基本料金が高い旧プランと契約していた人もいるはずだ。
通話のためにケータイを使っていた人には、月2200円で他社・固定電話へ話し放題というのは大幅に節約ができてうれしいはず。ただ、ケータイも待受用に使っていたという人には高い。パケット定額に加入しない手もあるので、検討してみるといいだろう。
また、ケータイの新プランでは、ソフトバンクとauはケータイ専用のパケット定額、ドコモはスマホと同じ「パケットパック」から選ぶ。カケホーダイとFOMA旧プランのパケット定額サービスの組み合わせはでない。月2Gバイトまでの「データSパック」(月額3500円)を選べば、auとソフトバンクのケータイ向けパケット定額サービスと同額だ。
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