第3回 デュアルコアCPUの実力は?――「GALAXY S II SC-02C」「GALAXY S II SC-02C」の“ここ”が知りたい

» 2011年08月12日 08時30分 公開
[mi2_303,ITmedia]

 個性的な端末がそろった各キャリアの2011年のスマートフォン夏モデル。個性的なデザインや防水、初心者向け、女性向けなど、より幅広いユーザーに向けたモデルが登場している。Samsung電子のフラッグシップモデル「GALAXY S II SC-02C」は、グローバル市場で最高のパフォーマンスを目指した端末で、全部入りを目指す国内端末とはややコンセプトが違うように感じる。

photophoto Samsung電子製の「GALAXY S II SC-02C」

質問:ブラウザはどれだけ速い?

 GALAXY S IIではホーム画面の左右スクロールのレスポンスが良く、Android 2.3以前の一部のスマートフォンで感じられた、フリック操作をしても反応しないということはない。キビキビと動作する印象だ。


 使用する機会の多い標準ブラウザは、スクロールのレスポンス自体は良いが、フリックで高速スクロールをさせようとすると一瞬の「溜め」があってから高速スクロールする点が少し気になった。試しに「Opera Mobile」でフリックによる高速スクロールを行ってみたところ、標準ブラウザにあったような溜めはなく、素早くスクロールした。

 このフリックによるスクロールはチューニングが違うようで、標準ブラウザはフリックをすると画面の端まで高速スクロールして「ぶつかって止まる」ような仕組みになっているに対して、Opera Mobileはフリックをするとすぐ高速スクロールを開始し、次第に速度が落ちてやがて止まる。こうしてみると、Opera Mobileの方が一般的なフリックによるスクロールに近いように感じる。標準ブラウザはフリックの感度設定が細かく設定されているようで、フリックではなくスワイプ操作のようにゆっくり操作すると、Opera Mobileのように分かりやすい減速式のスクロールとなる。


 このように、標準ブラウザは独自のチューニングが入っているので、好みに応じてブラウザを使い分けるといいだろう。

質問:ベンチマークの数値はどれくらい?

 NTTドコモ2011年夏モデルの中でプロセッサーのスペックが高いのは、1.2GHzのデュアルコアCPUを搭載したGALAXY S IIと、シングルコアながら1.4GHzのCPUを搭載した「AQUOS PHONE SH-12C」が挙げられる。気になるのが、シングルコア1.4GHzとデュアルコア1.2GHzの違いだ。言葉で説明するより、それぞれのベンチマークテストの動画を用意したので、そちらを見てほしい。


 CPUの動作クロックはもちろんだが、GALAXY S IIはデュアルコアであることや、GPU「Mali-400 MP」によって高いパフォーマンスを実現している。デュアルコアによる一般的な処理能力はもちろんだが、3D描画は60FPSに近い数値が出ており、ゲーミングにおいても高い性能を発揮する。


 GALAXY S IIは、全体の描画終了が速いのが分かる。デュアルコアプロセッサの高速処理によって、短時間で地図表示が完了してアイドリング状態になるため、バッテリーの消費が少なくなるというメリットもある。

質問:デュアルコアのAndroid 3.0タブレットと比べてどう?

 Android 3.0(Honeycomb)は、マルチコアに最適化されていると言われている。デュアルコアCPUのTegra2を搭載したタブレット端末は、スマートフォンよりも高解像度ながら操作に対するレスポンスが良く、パワフルな3Dエフェクト処理によるホーム画面もその特徴となっている。

 このTegra2は1GHzのデュアルコアプロセッサと、NVIDIAのGeForce GPUを搭載しており、CPUのクロック数こそGALAXY S IIより低いが、NVIDIAのGeForce GPUのグラフィックパフォーマンスも気になるところだ。そこで、同じくドコモから発売されているAndroid3.0端末「Optimus Pad L-06C」のベンチマークも行ってみた。


 Tegra2は3Dのパフォーマンスは高いが、解像度が高いためか2Dのフレーム数がSH-12Cより低い点が気になる。GALAXY S IIはTegra 2よりも約1.1〜1.5倍速いという結果となった。なお、この比較はあくまでベンチマークの結果であり、実際に専用アプリの使用や使用状況によってパフォーマンスが変化するので、データは目安として認識してほしい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年