下り最大21MbpsのULTRA SPEED、1GHzのデュアルコアCPU、4.5インチHD液晶など、高いスペックが特長のシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE 102SH」。ソフトバンクの2011年冬モデルではフラッグシップモデルに位置づけられるといえる。9月29日に発表会で展示されていた端末は、手にとって操作することが許されていなかったため(せっかくのハイエンド機なので、ちゃんと動作する端末に触れたかった)、外観を中心にリポートする。
本体のサイズは約65(幅)×128(高さ)×9.7(厚さ、突起部を除く)ミリで、重さは約135グラム(暫定値)。ラウンドフォルムを強調した「AQUOS PHONE 006SH」よりはスクエアな形状となっているが、裏の側面は角がそぎ落とされているので、ホールド感は良好だ。ボディカラーは定番のブラックとホワイトに加え、高級感を演出するようイノセントパープルを採用した。4.5インチという大きなディスプレイを搭載したこともあり、横幅は広い印象だ。003SHや006SHでは非対応だった防水・防塵性能に対応しているのも特長の1つだ。
HD(720×1280ピクセル)という高精細な液晶を搭載していることも特筆すべきスペックだ。1677万色表示が可能なので、写真や動画、文字などをより鮮やかに表示できる。屋外など明るい場所でもコントラストを強調して見やすく表示する「アウトドアビュー」や、シャープ製端末ではおなじみの、のぞき見を防ぐ「ベールビュー」、さらに3D表示にも対応している(ただしカメラは1眼)。秋冬モデルではデュアルコアCPUを装備した機種が増えているが、102SHも1GHz駆動のデュアルコアCPU「OMAP4430」を搭載。会場ではその実力を試すことはできなかったが、より快適な動作が期待される。
ディスプレイがより高精細になったことで、消費電力が心配されるが、102SHではまずバッテリー容量を改善し、003SHの1390mAh、006SHの1240mAhから1520mAhに増加している。発表会場の説明員によると、「003SHのバッテリーはこれで十分かと思っていたが、お客様からはバッテリーの持ちを改善してほしいという声が多く挙がっていた」という。さらに、省電力を実施できるアプリ「エコ技」を新たに用意した。シャープ製のAndroid端末ではこれまで、「とにかく省エネ」「おやすみ省エネ」などの省エネ機能を採用してきたが、エコ技では、従来機よりも高い省エネ効果を得られる。
エコ技には「通常」「技あり」「お助け」の3段階を選択でき、初期状態では「通常」が設定されている。技あり→お助けにするにつれて省エネ効果が増す。エコ技では高度なバックライト制御や画像処理技術による省電力化や、複数のアプリを起動している際の電力消費の自動制御により、バックライトによる電力消費を最大50%オフにできるという。技ありモード時では通常モード時と比べ、待受け時の消費電力を約40%削減できる(使用環境によって異なる)。お助けモードでは、「ブラウザなどのスクロール速度(フレームレート)を遅くすることでも省電力化を図れる」(説明員)という。
さらに、指定したバッテリー残量になると、おやすみ省エネのように指定した時刻にエコ技の各モードを有効にするといった設定や、エコ技のモードをワンタッチで切り替えられるウィジェットも用意。このエコ技は102SHだけでなく、他のシャープ製秋冬モデルにも採用されている。
UI(ユーザーインタフェース)の詳細は確認できなかったが、アドレス帳の使い勝手が増しているほか、テンキーのフリック表示が見やすくなっているという。また、画面上のアイコンが引き立つよう、画面のデザインにはダークトーンを採用した。これまでシャープ製端末で利用できた「TapFlow UI」は冬春モデルでは採用されていない。
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